コラム

各界の専門家が発信するお役立ちコラム

2022年3月19日

あっという間に春になりました。気温が上がってくると、ダイビングをはじめとした海中のレジャーにも本格的なシーズンがやってきます。冬の海は澄んでいて上級者にはおすすめですが、通常の準備に加えて寒さ対策が求められるため、他の季節とは違う心構えで臨まなくてはなりません。これから潜ってみようという方が海に出るには、暖かい季節の方が向いています。
ダイビングの中でもボンベを使わない素潜り≒スキンダイビングについて、スクーバダイビングより気軽な印象を持つ方もいるかもしれません。しかし重装備がないということは、生身で自然を相手にするということです。安全には十分に注意し、事故を防ぐ必要があります。
今回ご紹介する『スキンダイビング・セーフティ』は、競技者、幅広い年代向けのレクリエーション、学校教育や研究活動といった活動分野から多角的にスキンダイビングの概論や活用方法、効果的な練習方法、安全に行う方法を解説しています。また事故防止については、生理学的な観点から解説を行ったのち、事故事例を挙げています。
後半では、おすすめの機材の紹介、より長く深く潜るフリーダイビングの解説や、立場の違う著者による対談・座談会が掲載されています。スキンダイビングの魅力や安全な潜り方のコツなどがたっぷり紹介されていますよ。
水中レジャーを始めようと思っている方、始めたばかりで概説書を探している方、安全についておさらいしようと思っている方、海に出る前に本書を是非ご一読ください。 限界を「超えないように潜る」『スキンダイビング・セーフティ』のつづきを読む
2022年3月4日

季節の変わり目には、気温の変化が気になります。暖かくなったと思ったら急に寒くなって、コートを慌てて羽織った経験のある方も多いでしょう。春は花粉が飛んで憂鬱ですが、一方で桜はいつ開花かな?なんて楽しみもあったりします。花が終われば、最近ではすぐ夏めいてきます。今年の梅雨はどのくらい続きそう?夏は暑くなるだろうか?
私たちはこんなふうに、日々の天気や季節ごとの天候の変化を気にしながら暮らしています。この気象の変化は、何が原因で、どのようなメカニズムで起こっているのでしょうか。
ほとんどの大気現象の源は、太陽からの光です。光によって気温が変化し、大気の対流が起こり、水が温められて雲ができます。空気が水平に流れれば風となります。このような現象の組み合わせによって、様々な気象現象が起こるのです。
今回ご紹介する『気象学の教科書』では、初学者向けに気象学の分野を段階的に解説していきます。光(大気放射)から始め、水(雲物理)、熱、風(力学、境界層気象)までの前半で気象学の基礎を、後半ではこれまでの章を踏まえて、渦(総観気象≒広い範囲の気象)、対流(メソ気象≒局地的な気象)の章を設けています。最後の章では、気象予測について扱います。
高校生〜大学教養レベルの内容ですが、例え話を織り込んだ著者のユニークな語り口や、豊富な図表が理解を助けてくれます。このコラムのタイトル「イカロス」の話は、著者が本書の導入部で用いています。「なるほどそうか」と話に入り込めますよ。
専門的な気象の学習を始めるにあたっての最初の一冊として、ご活用いただければと思います。 イカロスが堕ちた理由を気象学で解く!『気象学の教科書』のつづきを読む
2022年2月25日

お酒を飲んだ翌日ちょっと体がすっきりしないとき、仕事の疲れを持ち越してしまいそうなとき、栄養ドリンクを飲むこともあるかと思います。そのときドリンクのビンのラベルを見てみたら、「タウリン」と書かれていないでしょうか。
またネコを飼っている方は、キャットフードの成分をよくチェックしているでしょう。そこにも「タウリン」が含まれているはずです。ネコには特に欠かせない成分なので、市販のキャットフードには含有が義務付けられているのです。
どうやら体にいいらしいこの「タウリン」、一体どんな成分なのでしょう?魚介類に多く含まれているらしい、滋養強壮にいい、ということはよく聞きます。タウリンはどのような仕組みで、私たちや動物の身体によい効果をもたらしてくれるのでしょう?また、具体的には体のどこに作用しているのでしょう?
今回ご紹介する『読んで効く タウリンのはなし』は、なんとなく栄養ドリンクを飲んだり魚を食べたりしていたのがもったいなくなるくらい、「タウリンが体のどこでどう働くのか」をすみずみまで解説します。
この本の発行後の2019年、タウリンは脳神経の難病、ミトコンドリア病の一種MELASに対して効果が認められ、治療薬として承認されています。その効果と仕組みについても一節を設けて書かれていますので、興味を持たれた方はご一読ください。
生物の体を守る「潤滑油」『読んで効く タウリンのはなし』のつづきを読む
2022年2月18日

機関車というと、どんなものを思い浮かべますか?煙を吐いて走る勇壮な蒸気機関車?それとも貨物列車の電気機関車やディーゼル機関車でしょうか。旅行好きな方なら、豪華寝台列車を牽く専用塗装の機関車をイメージするかもしれません。
日本では、現役の機関車はほとんど貨物列車に使われていて、一部が観光列車等の旅客列車を牽引しているというのが現状です。その貨物輸送もトラック輸送と海運に押され、機関車の数は減ってしまいました。しかし、海外では多くの国で、貨物輸送と同様旅客輸送の両面で機関車が活躍しています。
列車による輸送は、自動車での輸送に比べてエネルギー消費が6分の1といわれています。海運や自動車輸送と、日本の発達した鉄道網をうまく組み合わせれば、貨物列車による輸送は今後も生き残ることができるでしょう。より環境負荷の少ない車両を目指し、機関車も進化しています。
今回ご紹介する『電気機関車とディーゼル機関車』では、日本の機関車について、電気機関車とディーゼル機関車それぞれの技術史に加え、ハイブリッド機関車等の新しい技術についても解説しました。多くの項目で日本と世界の比較を行い、終わりの2章では機関車市場の今後の見通しと課題についても考察しています。
貨物列車や観光列車の姿が変わっても機関車が走り続けていくためには、何が必要なのでしょうか。 押したり牽いたり、世界を走る!『電気機関車とディーゼル機関車』のつづきを読む
2022年2月16日

そろそろ花粉症の季節がやってきますね。日本人の3人に1人が何らかのアレルギーを持つといわれています。花粉症の他によくみられるものにはハウスダスト、犬や猫等の動物の毛などがあります。食物では、卵や牛乳、大豆、ソバ、小麦粉などが有名です。症状の酷い場合は命に関わることもあり、アレルギーのある人や周りの人は食べ物に注意しなければなりません。
当社の発行物に関わる水産分野にも、アレルギーを起こす食品があります。エビやカニなどの甲殻類が代表的ですが、魚もアレルギーの原因となります。日本は伝統的に魚を多く食べてきましたが、魚貝類によるアレルギーの研究が本格化したのは1990年代に入ってからのことでした。
今回ご紹介する『魚貝類とアレルギー』では、これまでの研究の成果を紹介し、魚貝類によるアレルギー全般を理解できるようやさしく解説します。
サバを食べたらじんましんが出た、というのは、実は厳密にいうとアレルギーではありません(仮性アレルギーと呼ばれています)。魚や貝を食べて「あたる」こととアレルギーとの違いが、本書を読んでいただければメカニズムからご理解いただけると思います。
この成分がアレルギーの原因だった?『魚貝類とアレルギー』のつづきを読む
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