成山堂書店の書籍紹介

ナマコ学−生物・産業・文化−

高橋 明義・奥村 誠一 共編

50年ぶりにまとめられたナマコ研究の成果! ○ナマコの生物的な謎の解明に個体と分子レベルの観点から挑む ○旺盛な中国の需要をターゲットにした生産・養殖技術、流通・消費の動向を紹介する。 ○古来より漢方の素材として、民族の文化として書物に記されているナマコを探る。 【序文】より 本書では生物・産業・文化の3点から『ナマコ』を論じた。平成21年9月に盛岡で開かれた日本水産学会水産増殖懇話会のテーマ「ナマコ増養殖の現状と将来?持続可能な生産方法の確立を目指して」を基底として企画されたナマコの専門書である。『生物』では読者対象と……

水中考古学のABC

井上たかひこ

海や河川、湖沼、池など、常時水面下にある遺跡や遺物を発掘調査する「水中考古学」。東京海洋大学、東海大学海洋学部、金沢大学などで水中考古学関連の講座も設置され、急速に脚光を集めている学問分野である。本書は「水中考古学」という学問の概要と各国の取り組み、その歴史を紹介する。そしてこれから水中考古学を学ぼうとする方に向けて、具体的な発掘方法・保存処理方法を解説する。 【まえがき】より  わたしは、子どものころから海に親しんでいたこともあり、海底の難破船探しをいつかはしてみたいと夢見ていた。「それらの難破船にはどんな宝物が積まれている……

杉浦千里博物画図鑑 美しきエビとカニの世界

杉浦千里 画/朝倉 彰 解説

エビ・カニに興味のある方だけではなく、細密画家やイラストレーターの方、またこれからその道を目指す方にも参考になる書! 細密画家の杉浦千里。没後10年の時を経て、初の作品集として刊行。甲殻類の魅力に取りつかれ、細部を極限まで描写したエビやカニの博物画は、いまにも動き出しそうな勢いで迫ってくる。各種の特長や形態の不思議を甲殻類研究の第一人者「朝倉 彰氏」が解説。身近な生き物でありながら、まだまだ知られていないエビ・カニの魅力を体感できる1冊。 ポイントその1 収録しているエビ・カニの図は約60点! どれもが細部を極限まで描写……

交通論おもしろゼミナール8 遊園地の乗り物と遊びの文化

澤 喜司郎・齋藤英智 共著

「遊びの文化」と「遊園地ビジネス」という観点で、日本の代表的なテーマパークから地域の遊園地までの屋外乗り物系アトラクション(遊戯施設)を豊富な写真でビジュアルに紹介する。 【まえがき】より 遊びとは、楽しみ、娯楽、休養、リラックス、ストレス解消などを目的とした行動の総称で、人間の成熟前に見られる遊びは生きていく上で必要な体力、知識、経験などを自然に得るためのものと考えられています。言い換えれば、成熟前の遊びには目的がないように見えますが、成人になってから必要とされるスキルを身につけるために遊びは必要で、遊びは成人になるための準備……

南極探検船「開南丸」 野村直吉船長航海記

野村直吉船長航海記出版委員会 編

パイロットのためのICAO航空英語能力試験教本

Simon Cookson・Michael Kelly 共著

ICAO航空英語能力試験に対応した初のテキスト! 本書をマスターすればレベル4以上に合格できる! ICAO航空英語能力試験とは? 国際線パイロット及び外国のパイロットと通信するすべての管制官は、航空用語に関する英会話能力を一定のレベル以上、正しく認定される必要があります。ICAO航空英語能力試験は、パイロットや管制官が航空専門用語と標準英語の両方が流暢に話せることを必須としています。言語技能レベルは6段階まであり、国際線パイロットに必要なレベルは4以上です。 (2008年より国際線パイロットに対して英会話試験を課すようになりました)……

捕鯨の文化人類学

岸上伸啓 著

クジラは食料資源か聖獣か。日本と世界各地の捕鯨や捕鯨文化の歴史と現状を、19人のスペシャリストがさまざまな視点から比較検討する。 【はじめに】より  クジラは日本人にとって食料資源であり、産業資源であった。正確には、現在でもそうである。しかし、日本では商業捕鯨モラトリアム(一時中止)が始まった1988年以降、国内における鯨肉など鯨産物の流通量が低下し、価格も上昇したため、消費量が激減した。さらに、捕鯨を担う砲手や解体者の数も減り、その存続が危ぶまれている。現在では、イルカやクジラは、水族館や近海での鑑賞の対象になりつつある。わ……

酸性雨から越境大気汚染へ 気象ブックス036

藤田慎一 著

 酸性雨は古くて新しい環境問題。100年以上前にヨーロッパの工業都市で見つかったこの問題は、やがて国内にとどまらず、欧米では国境を越えた環境問題として認識されるようになりました。  日本の酸性雨も例外ではありません。世界の関心は現在、生産活動の進展が著しい東アジアの越境大気汚染に集まっています。本書では、酸性雨100年の歴史を振り返り、日本と東アジアの現況を分析するとともに、将来のあり方について述べています。 【はじめに】  1970年代から1990年代にかけて、「酸性雨」という用語が日本のマスメディアを賑わした。  レモ……

LCCが拓く航空市場−格安航空会社の成長戦略−

杉山純子 著/松前真二 監修

なぜ海外においてLCCが成長しているのか、日本ではなぜ新規航空会社が成長できずにいたのかについてその要因を考察し、今後我が国で海外のようにLCCが成長する可能性やそのために必要な要件を探る。 【はじめに】より 980円、780円、250円。 2011年後半から2012年にかけて販売された国内航空券の片道運賃である。座席数限定のキャンペーン運賃ではあるものの、低運賃を武器にした国産のLCC(Low Cost Carrier:格安航空会社)の設立が相次ぎ、いよいよLCC後進国といわれた日本におけるLCC時代の到来を感じる。日本の空が大き……

日本南極探検隊長 白瀬矗 極地研ライブラリー

井上正鉄 著

鎖国の閉塞した時代醒めやまない明治初頭。齢11の少年が未知の世界への探検を志した。その夢を50歳でかなえた。しかも世界的な探検である。この探検の成功が日本南極地域観測隊の礎となった。 本書は白瀬の生い立ちから南極探検を成し遂げるまで、そしてその探検の成果、今に続く白瀬の功績をまとめています。 【はじめに】より  今から100年前の明治43(1910)年11月28日、大隈重信南極探検後援会長をはじめ、大勢の民衆の手で盛大な送別式が挙行され、一隻の小さな機帆船が東京芝浦埠頭を離れた。船の名前は「開南丸」、白瀬矗(しらせ・のぶ)を……
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