水産の書籍紹介

魚の卵のはなし ベルソーブックス017

平井明夫 著

色も形も性質も、まったく異なる魚卵たち。親魚が卵に託した生き残り戦略とははたしてどんなものか? 小さな卵が繰り広げる不思議な世界をとくとご覧あれ! 【はじめに】より  あるテレビ番組の調査によると日本人の96%は魚卵が好きだとのことである。もちろん、私は魚卵の類は大好物である。魚の卵の話を書いたこの本を読み始めた貴方も当然大好きにちがいないと思う。その番組によれば、好きな魚卵の順位は一位「イクラ」、二位「タラコ」、三位「カズノコ」だそうだが、それぞれの親の名前をご存知だろうか。そう、「イクラ」はサケ、「タラコ」はスケトウダラ……

図説 水産概要

村上光由 著

魚の生態・漁法・養殖・栽培・資源管理・貿易など生産、流通、消費の各段階を魚介類の特徴と関連付けながら多数の図とデータから解説。 【目次】 第1章 漁業、水産業を考える 第2章 魚類と人との関わり  (1)魚類と人との共存  (2)魚の棲む場所  (3)魚の生態 第3章 魚の獲り方  (1)網を使った獲り方  (2)釣り針を使った獲り方  (3)その他の獲り方 第4章 魚を育てて獲る  (1)養殖  (2)栽培漁業と海洋牧場 第5章 魚の資源を護る  (1)漁業と魚の資源の関わり  (2)漁業技術の進歩  (3)20……

海藻利用の科学【新訂増補版】

山田信夫 著

食用や肥・飼料としてだけでなく、工業・医薬など多方面で幅広く利用されている海藻。新たに、寒天などの多糖類の高度利用や、これまで伝承でしかないとされていた育毛効果、さらに世界で初の海藻発酵製品の誕生、バイオ燃料の開発研究などの新知見を紹介し、新たな方向性を探る。 【目次】 第1章 海藻と海草  1.1 海藻類の発生  1.2 海藻の種類と分類  1.3 海藻の保護  1.4 海藻と海草の違い  1.5 海草の利用  1.6 哺乳動物の主食である海草  1.7 海草の保護 第2章 世……

おさかな栄養学

鈴木たね子・大野智子 共著

EPA・DHA、ビタミン、ミネラル…魚がもつ栄養とその機能をやさしく解説。魚で作る離乳食、おやつ、治療食等の簡単レシピも紹介。 【はじめに】より スーパーの魚売り場では、『魚を食べると頭がよくなる』の歌が流れています。また、多くの主婦は『魚は健康によいので料理するようにしている』といっております。その根拠になるのは、魚の油にあるEPA(エイコサペンタエン酸、IPAとも言います〕とDHA(ドコサヘキサエン酸〕という成分です。今ではだれもがEPAやDHAの名前を知っているようになりました。健康補助食品として常用している方もおります。しか……

磯焼け対策シリーズ2 磯焼けを起こすウニ−生態・利用から藻場回復まで−

藤田大介・町口裕二・桑原久実 編著

環境要因による藻場の衰退を扱っている内容。さらに、もっと根本的な問題として、藻場の変動特性、日本沿岸の藻場分布、藻場の成立や衰退を左右させる環境要因等、藻場とそれを構成する藻類について包括的にまとめている。 また、従来主流であったハード主体の藻場造成手法や施肥に対して批判的に検討するなど、従来の藻場造成関連本とは一線を画す内容である。 著者からこの本を読まれる方へ(「まえがき」より) 四方を海に囲まれた日本は、世界で最も海藻の利用が盛んで、海藻に対して造詣の深い国である。古来、食料、藻塩、布糊、漆喰、海藻風呂など様々な形で生活の中に……

カツオの産業と文化 ベルソーブックス018

若林良和 著

初ガツオ、カツオのタタキ、かつお節と食卓でおなじみの魚、カツオ。でも食べるだけじゃ物足りない! 生態から一本釣りの現場、かつお節の製造法、地域おこしまで、カツオと人のつながりを広く紹介。 【はじめに】より 「毎年、買っているのよ。本場のタタキは、やっぱり良いわ」と嬉しそうに、ご年配の女性が声をかけてきた。 「一節1,600円です。ありがとうございました」 カツオのタタキを手渡す水産商工課の女性職員と私。テントの前で別の男性職員と商工会メンバーが息の合ったワラ焼きタタキを実演し、その裏では水産商工課長が自慢の包丁でカツオを……

漁具物理学

松田 皎 編著

海苔の生物学

能登谷正浩 編著

日本の食卓に欠かせないノリ。その安定生産を支える基礎研究は、近年目覚ましい進化と多様化を遂げている。最新の研究事情を網羅した一書。 目次 第1章 分類学  1.1 研究史  1.2 分類学的形質  1.3 生態的特徴  1.4 生育場所  1.5 生育時期 第2章 繁殖様式の多様性と進化  2.1 世代の形態的特徴と生活史  2.2 配偶体世代と進化  2.3 多様な生殖細胞と個体群の維持拡大  2.4 世代交代と核相  2.5 生活史、繁殖様式と進化 第3章 DNA情報から見た野生種および養殖種の系統  3.1 研究の意義  ……

ハマの海づくり

海をつくる会 編

2005年11月、第25回全国豊かな海づくり大会が天皇皇后両陛下をお迎えして横浜で開催されました。この大会が大都市で開催されたのは初めてで、今回「海の再生」が大会の基本理念の一つに位置づけられました。今後、基本理念実現の動きが活発化すると考えられますが、横浜市では20年以上前から市民主導で海の再生活動が続けられています。本書は、その中心的存在である海をつくる会と他の市民団体による藻場再生、生物相調査、海底・海浜清掃など様々な活動を収録したものです。 執筆者は、海をつくる会のメンバーを中心に、漁業者、官庁、ゼネコン、大学など様々な立場の……

クジラを追って半世紀−新捕鯨時代への提言−

大隅清治 著

最大の動物であるクジラは保護すべき愛玩動物なのか、それとも優良な動物タンパク源なのだろうか。かつて世界をまたにかけてクジラを追い、激減させた国々が強硬に捕鯨を反対するのは何故なのだろうか。偏った保護活動によって生態バランスが崩れてしまった例はいくつもあるというのに。 本書は、50年以上クジラ研究・調査に携わり、今なお現役の学者である著者の足跡を記したものです。それはそのまま我が国の鯨類研究と国際的な捕鯨問題の歴史になっています。過激な環境団体のニュースが連日世間を賑わせているが、我が国が歩むべき道はどれが正しいのか、国際的な取り決めは……
本を出版したい方へ