海事の書籍紹介

操船実学

石畑崔郎 著

 四方を海に囲まれた日本では、輸出入の物資の大半が船舶によって運ばれています。船舶はこのような重要な役割を果たしているにもかかわらず、実際の現場でどのように動かされているのかは、あまり知られていません。その船舶の出入港時の操船技術に焦点を当てたものが本書です。海上歴50年余り、現在も瀬戸内海で水先人を務める元船長の労作です。  本書の大きな特徴は、国内外主要港での実経験に基づく多くの操船例を、具体的に記している所にあります。前半部分は船長として経験した世界の海での操船、後半は水先人として携わった瀬戸内海での操船の事例を収録しています……

蒸気タービン要論

角田哲也・斉藤 朗 共著

蒸気タービンは,船舶ではLNG船の主機関や、ディーゼル船におけるターボ発電システムに利用され、陸上では発電所や大工場の電力供給源として採用されています。海上・陸上問わず蒸気タービンには一定の需要があり、これを学ぶための関連書籍も多くありますが、内容が高度であったり、古いなどして、新たに蒸気タービンを学ぶ人に適当なテキストは意外と多くありません。 本書は、蒸気タービンの基礎的かつ重要事項を重点的に取り上げ、初学者でも自学自習できるよう豊富な図を用いてわかりやすく解説しています。蒸気タービンの概要から理論・作動原理・取り扱いに至るまで、……

基本造船学 【船体編】

上野喜一郎 著

鋼船についての基礎に始まり、船体の構成、鋼船の材料、鋼材の接合、船体の一般構造、特殊船体構造まで、図表を豊富に使って解説。 【序】より  船に関係のある仕事に就いて30余年、その間、本職(逓信省管船局→運輸省船舶局)のほかに、縁があって東京高等商船学校で10年間、工学院で2年間、東京明治工業専門学校で5年間、丁度戦前から戦後へかけて、10数年間、造船学特に鋼船の構造について講義をしたことがある。  当時、それらの講義には、教科書を使用せず、自分で作った講義の原稿に基づいていた。いざ教えるとなると、いろいろと疑問が起こって更に……

水中考古学への招待 【改訂版】−海底からのメッセージ−

水中考古学者 井上たかひこ 著

海底に眠るツタンカーメンの秘宝、廃墟と化した海底都市への探検など、水中考古学者の著者が若人たちに贈るアドベンチャー物語の数々。 【はじめに】より 水中に眠るたくさんの古代遺跡のうち、かけ値なしの「世紀の大発見」といえば、1996年にエジプトのアレクサンドリア港内の海底で発見された古代エジプトの女王・クレオパトラの宮殿でしょう。「もしも彼女の鼻がもう少し低かったら、世界の歴史は変わっていただろう」といわれた“絶世の美女”クレオパトラは、どんな宮殿に住み、どんな生活をしていたのでしょうか。過去を振り返ってもこれに匹敵するのは、トロイアの……

英和・和英 機関用語辞典

升田政和 編

内燃機関の基本的用語を主に、―般船内用語、造船用語を厳選。教科書、参考書、海技試験に使われる学術用語を発音カナ付で収録。 【まえがき】より  本書は先に内燃機関を主とした「舶用機関用語集」として、各種の専門書から基本的な用語を採録し、一般船内用語、造船用語等を加えて、内燃機関の勉強の一助ともなるようにと公にしたものです。幸いにも各位のご支援によって版を重ねさせて頂きましたことを深く感謝いたしております。  しかし、初期の目的が内燃機関の基本的用語の勉学にあったために語数も少なく、また補助ボイラや遠隔装置、自動化の発達、それに……

最新 小型船舶・漁船 安全関係法令 併載:登録・測度に関する法令(令和元年6月1日現在)

国土交通省海事局安全政策課・検査測度課 監修

小型船舶安全規則及び小型漁船安全規則を中心に、関連法規を令和元年6月1日現在で収録。小型漁船、遊漁船、ボート関係者には必備の法令集。 (海事図書)

旗と船舶通信 【6訂版】

三谷末治・古藤泰美 共著

豊富な図解をまじえ、手旗や信号灯による信号旗旒信号、無線電話を中心に、系統だてて解説。ヨット・ボート関係者に好適。 目次 第1章 序論 1.信号の歴史 2.国際信号書と日本船舶信号法の沿革 3.用語解説 第2章 国内船舶信号 1.日本船舶信号法 2.手旗信号法 3.信号灯 4.発光信号灯 5.旗りゅう信号 6.音響信号法 7.無線電信と無線電話 第3章 国際船舶信号 1.概説……

詳説 舶用蒸気タービン 【上巻】−SIと重力単位系併記−【4訂版】

古川 守・杉田英昭 共著

熱及び蒸気の性質について基礎から解説し、蒸気タービンの性能までを平易な記述で説明。 【4訂版発行に当たって】 本書が1984 年(昭和59 年)に発行されて今年で35年,3訂版が2007年(平成19年)に発行されてからも12年になります。最初に本書改訂版が発行された1996年(平成8年)は,舶用蒸気タービンがLNGタンクから漏れ出すボイル・オフ・ガスBOGを有効活用でき,またそれを有効に処理できる最も適した主機関として,LNG船に独占的に採用されていた時代でした。 しかし,2010年頃から燃料価格が高騰し,主機関の燃料消費率……

【改訂版】 船体と海洋構造物の運動学

元良誠三 監修 小山健夫・藤野正隆・前田久明 共著

船舶及び海洋構造物の運動を、基本から解説したもので、船舶工学、海洋工学をはじめてまなぶ学部学生や操船に携わる実務者などの参考書。 【目次】 船体運動に関する学問は、昭和30年代から急速に発展し、ついで石油掘削リグなどの浮遊構造物が盛んに建造されるにしたがって、浮遊海洋構造物の運動や係留に関する研究が、活発に行なわれるようになってきた。 ところが、この分野における専門書は極めて少なく、教科書または参考書になるような専門書にたいする要望は、かねてから強かった。 本書は研究成果も織り込み、また記述の正確を期してあるので、専門の方々の参考書……

気がついたら水中考古学者

水中考古学者 井上たかひこ 著

海に潜り難破船や海底都市を探す海の冒険家が、幾多の困難を乗り越え水中考古学者になるまでの航路を描く。人生を応援してくれる一冊。 【はじめに】より どうせ一度は死ぬのであれば 青春とはいったいなんだろう?人生とはいったいなんだろう?人が生きるってなんだろう?人間の本当の幸せとはいったいなんだろう?自分はなんのためにこの世に生まれてきたんだろう?紆余曲折という言葉があるが、大半の人が自分がいかに生きるべきかについて自問自答し、心のなかでもがき苦しんでいるにちがいない。その答えがすぐにでもわかったら、どんなにか楽なことだろう。 人間は一度……
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