水産の書籍紹介
海藻フコイダンの科学
山田信夫 著
本書は、フコイダンとはどのような物質であるのか。また、どのような医薬効果があるのかを多くの図表を用いてわかりやすく解説したものです。化学構造・理化学的性状などを解説した上で、抗がん作用・血栓予防効果・血圧低下作用などの医薬効果や皮膚老化予防などの美容効果等の作用機序を解説する構成となっています。また、人間に対する効果ばかりでなく、養殖魚介類の生態防御活性の増強に関する記述も記載されています。
これまで、フコイダンに関する様々な研究論文が発表され、またテレビなどの情報番組などでも、フコイダンに関する情報が断片的に取り上げられることも……
水産・海洋ライブラリ1 漁業情報学概論
小倉通男・竹内正一 共著
水産分野でも数々の最先端技術の導入が進んでいる。本書は、最新の漁業情報の現状と利用について学校向け教科参考書としてまとめたもの。
【目次】
第1章 漁業情報
1.1 漁況と海況
1.2 漁業情報とその種類
1.3 漁海況の予測と予報
第2章 漁海況情報事業
2.1 漁海況予報事業の沿革
2.2 漁海況情報事業の現況
2.2.1 漁海況情報作成業務
2.2.2 漁海況情報サービス業務
2.2.3 人工衛星利用水産海洋情報
2.2.4 水産物市場情報
第3章 多獲性魚類の漁況
3.1 イワシ類
3……
貝殻・貝の歯・ゴカイの歯 ベルソーブックス008
大越健嗣 著
貝殻は身を守るためにある?。歯はものを噛むためにある?。ホントにそれだけ?貝殻や貝の歯に秘められた様々な役割、ふしぎな現象、有効利用法に目を向けてみよう!
【はじめに】
ちょっと乱暴な言い方だが、生物の体は硬い部分と軟らかい部分でできている。ウイルスなどのきわめて微小な生物を除いて、骨や歯、貝殻、甲羅(甲殻)、サンゴなど、ほとんどの生物は何か硬いものを体のどこかにもっている。それなのに一般の関心は軟らかい部分にかたよっているし、軟らかい部分を研究している人の数もはるかに多い。
たしかに、DNA、RNA、タンパク質、糖、脂質といった軟……
江戸の俳諧にみる魚食文化 ベルソーブックス024
磯 直道 著
時は江戸。後世に名を残した芭蕉や一茶、蕪村など、魚介類を味わいつつ、句に庶民の生活や時の流れを綴っていた。
その多くの俳諧から、魚食にまつわる文化を眺めてみよう。
【目次】
第1章 春
1-1 真鯛(まだい)
1-2 鰊・鯡(にしん)
1-3 鰆(さわら)
1-4 針魚・?(さより)
1-5 白魚(しらうお)
1-6 鮎並(あいなめ)
1-7 鱒(ます)
1-8 諸子魚(もろこ)
1-9 鮠(はや)
1-10 伊勢海老(いせえび)
1-11 鮒(ふな)
1-12 鮑(あわび)
1-13 蛤(はまぐり)
1……
マグロの科学−その生産から消費まで−
小野征一郎 編著
マグロに関する定番書「マグロの生産から消費まで」に、マグロの完全養殖や最新の市場動向など大改訂をもり込み改題。
【目次】
第1章 マグロの種類と生態
第2章 マグロ類の増養殖の現状と将来
第3章 マグロ漁場の海洋環境
第4章 マグロ漁業資源とその漁具・漁法
第5章 マグロ漁業の展開と日かつ連の活動−「98年減船」以降−
第6章 マグロ肉の特性
第7章 マグロの利用・加工
第8章 マグロの冷蔵・冷凍技術
第9章 マグロの需給関係と市場構造……
食の科学−水産食品を中心に−
鈴木喜隆・高橋幸則 編著
我々の健康に深くかかわる免疫活性化物質・必須微量元素・コラーゲン・ビタミンC・活性酸素の特徴・働き等を水産食品中心に解説。
【目次】
1 ヒトと動物の免疫機能と活性化物質
1-1 はじめに
1-2 ヒトと哺乳動物の免疫機構
1-3 魚類とエビ類の免疫機構
1-4 免疫活性化物質とは何か
1-5 免疫活性化物質の種類と作用
1-6 免疫活性化物質の正しい摂取法 2 ビタミンCのはなし
2-1 はじめに
2-2 古代から恐れられていた壊血病
2-3 アスコルビン酸化
2-4 ビタミンCの生理作用
2-5 ビタミンC……
日本の水産業を考える−復興への道−
倉田 亨 編著
近年、世界的に水産物の価値が見直される中で、日本の漁業は漁獲量の減少、担い手不足による高齢化、漁村地域の活力低下により衰退を余儀なくされています。水産物自給率が5割を下回り、水産業の立て直しが急務となるいま、水産業は転換期をむかえ、大きく変貌しようとしています。
本書はそうした中、漁業経済研究における各分野の第一人者が「日本水産業の復興」をテーマにそれぞれの専門分野から持論を展開しています。
内容は、資源管理、漁業経営、市場・流通問題、漁村の活性化、諸外国との関係等と多岐にわたっており、その主張には頷かされる点も多くあります。日本の水……
水産・海洋ライブラリ2 食品のレオロジー
磯 直道・水野治夫・小川廣男 共著
「レオロジーとは何か?」から食品製造工程の役割、消費者の官能評価まで、その理論と実践を様々な食品を例に多くの図表を用いて解説。
【目次】
第1章 弾性
1.1 フックの法則
1.2 実用弾性率
1.3 弾性と温度
第2章 粘性
2.1 ニュートンの法則
2.2 粘性率
2.3 粘性と温度
2.4 溶液の粘度
2.5 異常粘性
第3章 粘弾性
3.1 マックスウエル弾性
3.2 フォークト粘弾性
3.3 多要素模型
3.4 粘弾性と温度
3.5 熱レオロジー的単純性
3.6 動的粘弾性
3.7 非……
魚介類に寄生する生物 ベルソーブックス009
長澤和也 著
寄生虫と聞くと「気持ち悪い」「病害虫」と思ってしまう。しかし、本当にそんなに
悪いヤツらなのだろうか?生の魚を好む日本人にとって、寄生生物は実は想像以上に
身近な存在なのだ。正しい知識を身に付ければ、彼らに対するダーティーなイメージ
もきっと変わるに違いない。
【はじめに】より
私たち日本人は、毎日、多くの新鮮な魚介類を食べており、それにつく寄生生物(寄生虫)にも少なからず関心をもっている。しかし、その実際の姿を知る人はほとんどいない。寄生生物に対して、多くの人は気持ち悪いイメージを勝手につくりあげているのが現実だろう。いったい、……
魚の変態の謎を解く ベルソーブックス025
乾 靖夫 著
いもむしが蝶に、おたまじゃくしが蛙になるように、成長とともに大きく様変わりする生き物たちがいる。
なぜ姿を変えるのか?ヒラメ・ウナギ・サケなど、魚の世界における変態の謎を解明する。
【はじめに】より
科学を志す者にとって、一生のうち幾度かは心が躍るテーマにめぐり合うものである。私にとって“ヒラメの変態とホルモンによるその調節”のテーマは紛れもなくそのひとつであった。
さまざまな昆虫やカエルなどの両生類が変態することはよく知られているが、魚が変態することはあまり知られていない。ところが、本書で紹介するように、ヒラメやウナ……



