成山堂書店の書籍紹介

日本の水産業を考える−復興への道−

倉田 亨 編著

近年、世界的に水産物の価値が見直される中で、日本の漁業は漁獲量の減少、担い手不足による高齢化、漁村地域の活力低下により衰退を余儀なくされています。水産物自給率が5割を下回り、水産業の立て直しが急務となるいま、水産業は転換期をむかえ、大きく変貌しようとしています。 本書はそうした中、漁業経済研究における各分野の第一人者が「日本水産業の復興」をテーマにそれぞれの専門分野から持論を展開しています。 内容は、資源管理、漁業経営、市場・流通問題、漁村の活性化、諸外国との関係等と多岐にわたっており、その主張には頷かされる点も多くあります。日本の水……

水産・海洋ライブラリ1 漁業情報学概論

小倉通男・竹内正一 共著

水産分野でも数々の最先端技術の導入が進んでいる。本書は、最新の漁業情報の現状と利用について学校向け教科参考書としてまとめたもの。 【目次】 第1章 漁業情報  1.1 漁況と海況  1.2 漁業情報とその種類  1.3 漁海況の予測と予報 第2章 漁海況情報事業  2.1 漁海況予報事業の沿革  2.2 漁海況情報事業の現況   2.2.1 漁海況情報作成業務   2.2.2 漁海況情報サービス業務   2.2.3 人工衛星利用水産海洋情報   2.2.4 水産物市場情報 第3章 多獲性魚類の漁況  3.1 イワシ類   3……

海のけもの達の物語−オットセイ・トド・アザラシ・ラッコ−

和田一雄 編著

北海道から千島、ベーリング諸島に住んでいる愛すべき海獣たち。結婚から出産・子育てなど、彼らの生活と調査・観察のエピソードを綴る。

日本の港の歴史−その現実と課題− 交通ブックス212

小林照夫 著

港の誕生から現在迄を日本経済との関わりを中心に解説、エコポートの創造や成熟社会の下での経済機能面の強化など今後の課題にもふれる 【はじめに】より 日本は四方海に囲まれている。そのため、早くから海運が発達した。しかし、日本の港が本格的な外国貿易に携わるのは、横浜村に波止場が建設され、英・米をはじめとした欧米列強諸国との交易がはじまってからである。その意味では、わが国を代表する港、横浜といえど、ヨーロッパの港に比べると、その歴史は浅く、140年ほどに過ぎない。 開港当初、江戸時代の長い鎖国体制の下に置かれていたわれわれ日本人は、外国との……

魚貝類とアレルギー(改訂版) ベルソーブックス013

塩見一雄 著

世界で一番の魚好き、エビ・カニ好きの日本人。実は世界一の魚貝類のアレルギー大国だった!? 現代人に急増している食物アレルギーとは何か。水産物をメインにその原因と実状を解説し、対応策を探る。 【はじめに】より  日本人の3人に1人は、何らかのアレルギーをもつと言われている。私自身も、数年前に突然花粉症にかかり、毎年2〜4月は鼻水、鼻づまり、くしゃみなどに苦しんでいる。また、大掃除では必ずくしゃみや眼の痛み、呼吸困難などが起こるので、ハウスダスト・アレルギーに、さらに研究で実験動物に用いることから、ウサギ・アレルギーにもなっている……

沿岸漁業の歴史 ベルソーブックス029

山口 徹 著

房総、三浦、瀬戸内など、沿岸で暮らす人々はどのような漁業を営んできたのだろうか。 自然の中で様々な技術をあみ出してきた漁民たち。彼らの生活を振り返り、漁業の変遷を辿る。 【はじめに】より 私が漁業と漁村の歴史に関心を持つようになったのは、それほど古いことではない。つい20年ほど前、わが国の漁業史研究に先駆的な役割を果たしてきた渋沢敬三が創立した日本常民文化研究所の再建に携わってからのことである。その研究を継承するために、まずは漁業・漁村を知ろうと思い、調査に入ったのが千葉県の房総半島や九十九里浜の漁村であり、かつお一本釣りで……

青函連絡船 洞爺丸転覆の謎 交通ブックス211

田中正吾 著

1954年9月26日、1430名の命を奪った大惨事「洞爺丸事件」から様々な教訓を学んだ(元)青函連絡船船長が本事件の全てを解説。 【まえがき】より 洞爺丸事件の風化を憂い、語り継ごうとすることは、再び「洞爺丸事件」を起こしてはならないと念願するからである。洞爺丸の惨事を、単に函館における青函連絡船の台風海難と矮小化するのではなく、台風国日本の船舶が遭遇する台風災害という視点で見るとき、「洞爺丸」から今日的意義のある重大な教訓をくみ取ることができると思うのである。 私は洞爺丸事件の翌年、一九五五年に航海士として青函連絡船に乗船……

最新 港湾運送事業法及び関係法令

国土交通省港湾局港湾経済課 監修

港運関係者の業務に必要な法令を収録。平成26年9月に改正・施行された港湾運送事業法・港湾労働法を完全収録。平成26年9月1日現在。 【はしがき】より  四面を海で囲まれた我が国において、港湾は、海上輸送と陸上輸送の結節点として、我が国の産業の国際紛争力を支えるとともに、国民生活の質の向上に貢献するという重要な役割を担ってきました。  近年、経済活動・社会活動のグローバル化がますます進展する中、我が国の産業活動と国民生活を支える港湾も、ハード・ソフト一体となった施策を実施することにより、基幹航路の維持・拡大を図り、国際競争力を……

港運実務の解説 【6訂版】

田村郁夫 著

海陸輸送の結節点である港湾は、物流ターミナルとして、生産と消費を結ぶ流通機構の最も重要な基幹として物流の中核をなすものであり、経済活動にとって大きな役割を担っています。その港湾には、莫大な量の貨物が流動かつ集散していますが、これら貨物の輸送、荷役、荷さばき、保管、包装および情報などを含め貨物の積卸しを主体とする運送にかかわっている港運業務は、意外と複雑で一般には必ずしも理解されておりません。それだけにこれをわかりやすく解説することは容易ではありません。 本書は、港運実務およびこれに関連する分野も含め、できる限り幅広い視点でその業務をと……

操船実学

石畑崔郎 著

 四方を海に囲まれた日本では、輸出入の物資の大半が船舶によって運ばれています。船舶はこのような重要な役割を果たしているにもかかわらず、実際の現場でどのように動かされているのかは、あまり知られていません。その船舶の出入港時の操船技術に焦点を当てたものが本書です。海上歴50年余り、現在も瀬戸内海で水先人を務める元船長の労作です。  本書の大きな特徴は、国内外主要港での実経験に基づく多くの操船例を、具体的に記している所にあります。前半部分は船長として経験した世界の海での操船、後半は水先人として携わった瀬戸内海での操船の事例を収録しています……
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