成山堂書店の書籍紹介
炉の歴史物語−省エネルギー・環境対策の発展に学ぶ−
杉田 清 著
人類文明の象徴であり世界産業を支えた「炉」の技術発展と関連する省エネ・環境対策の歴史を時代背景や活躍した人物と共に紹介する。
【まえがき】
われわれ現代人は、直接、間接を問わず「炉」の計り知れぬ恩恵にあずかっている。同時に、そのエネルギー問題や環境対策い悩まされている。文明の象徴であり、人類の生存に不可欠となっている「火」そして「炉」と、どのようにして共生していけばいいのか。これは、21世紀が人類に突きつけている最重要課題の一つである。地球温暖化の問題は、まさにその核心であろう。
その重要性のわりには、炉についての社会全般の関心や……
釣りと気象 気象ブックス006
長久昌弘 著
釣り人のための気象をわかりやすく解説。長年の釣り経験に基づく興味深い話題をまじえ、楽しみながら天気図の読み方が学べる1冊。
【まえがき】より
釣りは、男女を問わず子供かた大人、高齢者に至るまで、多くの人々が手軽にできるレジャーである。そのためか、近年、立派な設備を整えた「釣り公園」が各地に建設されている。どこの釣り公園も竿の放列にはびっくりする。港周りの波止から小磯、防波堤も太公望でにぎわっている。
しかし、同じ釣りでも荒磯釣りとなると、手軽にできるものではない。わざわざ渡船を使って沖の荒磯に渡り、危険性に高い、むつかしいテ……
和文・英文 日本の漁業と漁法 【改訂版】
複雑な日本漁業を漁業制度と漁法の上から分類し豊富な図で解説。重要項目に英文併記。制度・法律の改正に併せた改訂版。
【まえがき】より
日本の漁具と漁法については、1977年に日本各地のものについて、取りまとめて「日本漁具・漁法図説」として刊行して以来、一部改正して「増補改訂版」として現在に至っている。最近、内外からもう少しコンパクトなものを作ってほしいとの要望が多く、これに応えたものが本書である。
日本の漁具・漁法は、日本の漁業の長い歴史の積み重ねによりもたらされたものであって、それは、小規模、零細・単純なものから、大規模、複……
海藻利用の科学【新訂増補版】
山田信夫 著
食用や肥・飼料としてだけでなく、工業・医薬など多方面で幅広く利用されている海藻。新たに、寒天などの多糖類の高度利用や、これまで伝承でしかないとされていた育毛効果、さらに世界で初の海藻発酵製品の誕生、バイオ燃料の開発研究などの新知見を紹介し、新たな方向性を探る。
【目次】
第1章 海藻と海草
1.1 海藻類の発生
1.2 海藻の種類と分類
1.3 海藻の保護
1.4 海藻と海草の違い
1.5 海草の利用
1.6 哺乳動物の主食である海草
1.7 海草の保護
第2章 世……
おさかな栄養学
鈴木たね子・大野智子 共著
EPA・DHA、ビタミン、ミネラル…魚がもつ栄養とその機能をやさしく解説。魚で作る離乳食、おやつ、治療食等の簡単レシピも紹介。
【はじめに】より
スーパーの魚売り場では、『魚を食べると頭がよくなる』の歌が流れています。また、多くの主婦は『魚は健康によいので料理するようにしている』といっております。その根拠になるのは、魚の油にあるEPA(エイコサペンタエン酸、IPAとも言います〕とDHA(ドコサヘキサエン酸〕という成分です。今ではだれもがEPAやDHAの名前を知っているようになりました。健康補助食品として常用している方もおります。しか……
磯焼け対策シリーズ2 磯焼けを起こすウニ−生態・利用から藻場回復まで−
藤田大介・町口裕二・桑原久実 編著
環境要因による藻場の衰退を扱っている内容。さらに、もっと根本的な問題として、藻場の変動特性、日本沿岸の藻場分布、藻場の成立や衰退を左右させる環境要因等、藻場とそれを構成する藻類について包括的にまとめている。
また、従来主流であったハード主体の藻場造成手法や施肥に対して批判的に検討するなど、従来の藻場造成関連本とは一線を画す内容である。
著者からこの本を読まれる方へ(「まえがき」より)
四方を海に囲まれた日本は、世界で最も海藻の利用が盛んで、海藻に対して造詣の深い国である。古来、食料、藻塩、布糊、漆喰、海藻風呂など様々な形で生活の中に……
人魚たちのいた時代−失われゆく海女文化−
大崎映晋 著
石原慎太郎氏 推薦!
「彼女たちは、海洋国であるわが国が世界に誇れる素晴らしきレジェンドだ」
人魚(海女)たちの幻想的な美しさ、逞しさを、美しい海を背景に軽妙な文章で綴る。その神秘的で独特な風俗と生活を見事に描いた力作。
【序】より
海なし県といわれる群馬県に生まれて、小さい頃に聞かされた海の話は、幼い私の頭の中に、しっかりとした位置を占めるようになっていた。その頃、その海という見たこともない夢の世界は、ふとしたことで、自分の思うようにならなかったときとか、悲しみに打ちひしがれ、どっか遠いところでも行ってしまいたい、と思ったときなど……
貝殻・貝の歯・ゴカイの歯 ベルソーブックス008
大越健嗣 著
貝殻は身を守るためにある?。歯はものを噛むためにある?。ホントにそれだけ?貝殻や貝の歯に秘められた様々な役割、ふしぎな現象、有効利用法に目を向けてみよう!
【はじめに】
ちょっと乱暴な言い方だが、生物の体は硬い部分と軟らかい部分でできている。ウイルスなどのきわめて微小な生物を除いて、骨や歯、貝殻、甲羅(甲殻)、サンゴなど、ほとんどの生物は何か硬いものを体のどこかにもっている。それなのに一般の関心は軟らかい部分にかたよっているし、軟らかい部分を研究している人の数もはるかに多い。
たしかに、DNA、RNA、タンパク質、糖、脂質といった軟……
江戸の俳諧にみる魚食文化 ベルソーブックス024
磯 直道 著
時は江戸。後世に名を残した芭蕉や一茶、蕪村など、魚介類を味わいつつ、句に庶民の生活や時の流れを綴っていた。
その多くの俳諧から、魚食にまつわる文化を眺めてみよう。
【目次】
第1章 春
1-1 真鯛(まだい)
1-2 鰊・鯡(にしん)
1-3 鰆(さわら)
1-4 針魚・?(さより)
1-5 白魚(しらうお)
1-6 鮎並(あいなめ)
1-7 鱒(ます)
1-8 諸子魚(もろこ)
1-9 鮠(はや)
1-10 伊勢海老(いせえび)
1-11 鮒(ふな)
1-12 鮑(あわび)
1-13 蛤(はまぐり)
1……
本州四国連絡橋のはなし−長大橋を架ける− 交通ブックス112
藤川寛之
行き来しやすくなった本州四国連絡橋。その建設の裏舞台を覗いてみませんか?世界最長の吊橋「明石海峡大橋」等、壮大なスケールの本四連絡橋を実現させた、世界に誇る日本の最先端技術を詳しく紹介。
【まえがき】より
本四架橋ができる前には、四国の住民にとって「四国が離島である」と実感するときが再々あった。それは、霧や風で船が出航できず毎朝配達されるはずの新聞が届けられないとき、本州に行く際に大きな荷物を持って長い桟橋を渡って連絡橋に乗り換えるときなどであったと思う。
多くの犠牲者を出した紫雲丸の悲惨な事故が契機となって、「早く架橋を実現して……