読了『松下幸之助「一日一話」仕事の知恵・人生の知恵』

松下幸之助さんの本は昔に読んだことがったけど、そのときは心に響いてこなかった。経営の神様と言われていた人の本なのに、なぜだったのだろうか。しかし今は違う。読めば読むほど、奥深さを感じるし、今も昔も人の心、世の流れの根本は変わらないんだということを感じた。

この本に限らず、多くの人が松下幸之助さんの本をバイブルにしていることがよくわかる。

一日一話、1ページずつ書かれており、365日分。それぞれは短い文章だが、自身の経験からの軸というか、経営の基礎の基礎、人としての生き方がまざまざと書かれている。

その中で特に僕の心に響いたことは、

自分自身への説得

というページ。

良いときもそうでないときもあるのが人生。そんな自分を励まして、前へ進めていくのも自分次第。前へ進む勇気を与えてくれるもう一人の自分。その自分が「進め!」と声をかけてくれる。そこに耳を傾ける自分。普段の生活でも、自分と誰かとの会話でよくある風景。そんな自分を、もう一人の自分が説得できるのか?僕は毎日、そんな闘いをしているような・・・。

松下幸之助さんは、そんな説得について、最後はこう言っている。「自分は運が強いと言い聞かせる」ということ。強いか弱いかはわからないけど、そう言い聞かせることで、強い自分をつくっていく。どんなときでも前へ進む原動力となるのであろう。

だから、うまくいかないときでも「自分が運がいい!」と言い聞かせ、説得して突き進んでいこう。人の脳は意外と単純らしく、そう言い聞かせると本当にそう思い、運が良いことが次から次へと起こるらしい。

この本はそれぞれが短い文章なので、手元に置いておき、ぱっと手に取り開いたところを読むだけでもいい。繰り返し読んでいこう。