読了『〈あの絵〉のまえで』原田マハ

それぞれの物語の最後に、「その先を知りたい」と思わされる、全6編。でもそれが、想像力を掻き立ててくれるのだろうか。

国内にある美術館をテーマにしていて、かつて行ったことある美術館が出てきたときは、また行ってみたいなと思った。当時は、行きたくて行ったというよりも、連れて行かれたという感じ。当然、今ほど美術に関心があったわけでもない。

いま見に行けば、当時とは違う思いが出てくるのだろう。

原田マハさんの短編小説は、どれも言葉が柔らかく、優しく、心を包み込んでくれる。いつまでも何度でも読んでいたくなる。そんな作品たちなのである。