気象・海洋の書籍紹介

気象のことば 科学のこころ 気象ブックス017

廣田 勇 著

気象学を含む自然科学を人類文化の一形態としてとらえ、その歴史と考え方を古今東西の言葉を手がかりに考察したユニークな科学随筆集。 【まえがき】より  なにごとによらず、自分の目で物事を見つめそれについて様々な思いを巡らせるのは本当に楽しいことである。或いはいろいろな本を読んだり他人の話を聞いたりして、自分が今までに知らなかった世界に触れるのも知的好奇心を大いに満足させてくれる。そしてさらに、このように時間をかけて貯えてきた数多くの知識や経験を、もう一度自分の好みに合った方法で組み立て直してみると、そこにはこころ豊かな新しい世界が……

気象の遠近法−グローバル循環の見かた− 気象ブックス001

廣田 勇 著

日々の天気を運んでくる地球をめぐる大きな風。その美しい姿の奥にひそむ大自然の摂理。日常見なれた天気天候をグローバルな視点に立った遠近法で見なおす楽しみを、プロ野球や文学美術などの身近なたとえ話から始めてやさしく語りかける新しい気象観。 【目次】 序  章 遠近法の楽しみ  一 野球の見かた  二 パースペクティヴということ  三 さまざまな気象の見かた  四 気象の遠近法 第一章 大気のグローバル循環  一 グローバルということ  二 グローバル循環  三 大航海時代  四 ハレーの風系図  五 ハレー……

黄砂の科学 気象ブックス018

甲斐憲次 著

毎年のように黄砂が頻発し話題となっています。これは中国内陸部のタクラマカン砂漠や黄土高原などから舞い上がった砂ぼこりが、上空の風に乗って日本に飛来するものです。黄砂の移動の様子は、衛星写真などからも把握され、関心を呼んでいます。  日本では車や洗濯物が汚れる程度の被害ですが、発生源に近い中国や韓国では雪のように降り積もり、交通、農業、健康などへの被害が甚大で、黄砂は気象災害としてとらえられているといいます。  黄砂の発生には中国内陸部の砂漠化が深く関わっているとのことです。また,本書によると,近年の黄砂被害の大規模化は過放牧,過耕……

高潮の研究−その実例とメカニズム−

宮崎正衛 著

台風来襲時に大きな被害をもたらしてきた高潮。その予測は困難な点も多く、現在もなお脅威である。本書は日本沿岸・世界各地で発生した主な高潮を取り上げ、基礎から理論・予報手段まで解説する。 【内容】 台風に伴って発生することの多い高潮は、潮汐や台風の動きによっては予想を超えた被害をもたらすこともあり、依然として脅威な自然災害のひとつです。 本書は高潮の定義や基礎を実例とともにわかりやすく解説し、高潮の理論、予報・シミュレーション手段について概説したものです。実例として取り上げている高潮は過去100年に起きた顕著なもので、日本では約20例、……

宇宙と地球環境 気象ブックス002

石田 恵一 著

天文学者が見た地球環境成り立ちの歴史。気象・気候を素材に、地球とは何か、宇宙とは何かを説く。地球の誕生から気象学の確立まで。 【目次】 第一章 気象と気候  一 気候帯  二 大気の循環  三 歴史時代の気候変動  四 縄文時代  五 氷河時代の発見  六 地質時代の気候 第二章 地球の大気  一 二酸化炭素の増加  二 水蒸気が鍵  三 地球温暖化と「事実」  四 生物の発生と資源枯渇  五 酸素と生物  六 まさかより、もしもの備え 第三章 年代測定  一 元素の年齢  二 地球の誕……

風と風車のはなし−古くて新しいクリーンエネルギー− 気象ブックス019

牛山 泉 著

世界にはさまざまな風が吹いています。ハリケーンもあり、台風もあります。心地よく肌を撫でてゆく春風もあれば、一瞬にして地上の全てを巻き上げる突風もあります。毎日の気象情報では気温、降水量の他に「風力・風向き」が予報されています。  風は気温や降水量に比べれば日々の生活にそれほど深い関わりはないように見えます。ところが、本書によると、風は私たちの生活に無縁なものではなくなります。日本には「○○風」とか「○○おろし」のように風に地域独特の名前が付いていたり、「風情がある」とか「風雅を好む」などのような風に関する言葉や、風に関する地名が多く……
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