「貧乏な人とはモノを持っていないのではなく、無限の欲がある人」ホセ・ムヒカ

  • 2016.04.12 

いま、話題の人と言えば、ウルグアイ第40代大統領ホセ・ムヒカ氏。NHKの夜のニュースで見て、衝撃を受けた。

貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ

とは、ムヒカ氏が2012年にリオで行われた国連の会議で話した言葉。これは昔の人たちが語っていた言葉のようだが、ここには奥深い意味が込められている。

ニュースを見ている中で、ムヒカ氏のことをもっと知りたいと思い、書籍を購入。贅沢にモノがあるいまの日本。欲しいものは手に入り、暮らす場所もあり、食べるものも満足にある。それにも関わらず、次から次へと「あれが欲しい、これが欲しい」という人々。ハッとさせられた。

なんでそこまで、あれもこれも欲しいと思うのか。その欲はどこまで続くのか。いまあるものだけではダメなのか? ムヒカ氏は言う。

わたしは、自分を貧しいとは思っていない。
いまあるもので満足しているだけなんだ。

と。。。

書籍の中で、大切なモノはお金じゃない。それぞれに与えられた命が大切なんだと言っている。自分の命を大切にし、家族との時間、友人との時間を大切に過ごすこと。それが幸せなことなんだと。

お金は単なる紙切れにすぎない。それをどう使うかは、その人次第。お金のために働くのもいいのだろう。しかし、そのために大切な何かを失っているのかもしれない。本当に大切なことってなんだろうか? 改めて考えた。

僕にとっては家族である。家族があってこそ、いまの自分がいる。お金がなくては生きてはいけない。でも、家族の愛情がなければ、寂しさで生きていくことはできないだろう。

ムヒカ氏は壮絶な人生を送ってきたからこそ、いまそう思えるのかもしれない。自分は豊かに暮らしてきた。なに不自由のない環境で育ってきた。でも、本当に大切にしなくてはいけないもが何かか、しっかりとわかっている。

若いときは、ガムシャラに目の前のことに打ち込んでもいいと思う。しかし、結婚をし家族ができ、子供が産まれたなら、そのままの生活でいいのか、改めて考えてもらいたい。突っ走っている人ほど、頑張りすぎている人ほど、いまの自分を見つめて欲しい。この本はそんなきっかけになるのかもしれない。

流行りの本ではあるけど、多くの気づきがある。