読了『20代で人生の年収は9割決まる』

何事も基礎が大事。仕事にしても、運動にしても、基礎を疎かにして次へ進むことはできない。仮に進むことができたとしても、それはたまたま運が良かっただけ。同じようなことはずっとは続かない。だからこそ、焦らず基礎固めをすること。この本では、そういうことを教えてくれた。

みなさん、こんにちは。
成山堂書店という専門書をつくっている会社の三代目(専務)の小川啓人です。
海に関すること(船、海洋、水産)、気象、飛行機、鉄道などの物流の専門書から、
深海魚、釣り、海の生き物などの趣味的な本までを発行しています。

「自分の価値とはなんだろうか?」そう考える人も少なくないはず。自分にできること。それを武器に仕事に取り組む。しかしいざ考えてみると、「何が武器となるのだろうか?」と考え込んでしまう。僕もすぐには出てこない。よくよく考えてみると、「調整力」なのかもしれない。全体を見て、人を見て、AとBをくっつけるような感じかな。難しそうなことでも、調整してくっつけていく。それが僕の得意なことなのかもしれない。

いきなりそれができるようになったのかというと、そういうわけではない。いろんな仕事をし、いろんな経験をしていくなかで培ったもの。それが今の立ち位置になっているのかもしれない。この本のタイトルのように「20代で」と謳っているように、20代のときにどれだけやれたかが、その後の将来を左右する。年収もそうだけど、20代だからこそ無茶もできる。無茶苦茶に働いて、体調を崩しても20代ならなんとかなる。必死で食らいつき、仕事を取っていくことを20代でやっていれば、30代、40代と仕事が面白くなっていく。

そこに必要なのは「素直さ」。この本の中でも「素直になる」「勧められたらやってみる」ということが書いてある。先輩や上司に「これやってみろ」「これいいぞ」と言われたら、あれこれ言わずに「はい、やってみます!」と言える素直さがあるか。やってみて、合わないようなら続けなければいいだけ。やる前から「それは自分には合いませんね」と言うようでは、成長は見込めない。今はやってはいけないだろうけど、昔は部長が「飲め!」と言えば新人は一気にグラスを空けていたもの。何がなんだかわからないけど、「1日100軒飛び込み営業に行け」と言われれば行く。その中で工夫をしていく。いきなり飛び込み営業したって話は聞いてもらえない。ではどうやったら聞いてもらえるのか? それを自分なりに考え、うまくいかないなら先輩に相談する。そうやって覚えていくもの。

経験を重ねていくと、素直に話が聞けなくなる。しかし若いと知らないことも多いので、素直に聞く余地は十分にある。しかし昨今はネットの普及で経験していないことを知ることができ、知った気になっている人も多いが・・・。

しかし、勉強意欲の高い人はいつになったって素直に聞き、実践している。たとえ知っていることであっても「へぇ~、そういうことなんですね。もっと聞かせてください」と相手の話を引き出している。そうやっていると、知っていることの中からでも新たな発見ができるものである。

20代に限らず、中堅、ベテランの人にも読んでもらいたい内容。ただし、ベテランの人で「そんなこと知っているよ」という思考になっている人はオススメしません。まだまだ成長していきたいという人は、たくさんの気づきがあると思います。