読了『営業はいらない』

新卒で入社した会社では飛び込み営業。1日100件、決裁者の名刺を10枚もらってくるというミッションから、僕の営業人生はスタートしました。

みなさん、こんにちは。
成山堂書店という専門書をつくっている会社の三代目(専務)の小川啓人です。
海に関すること(船、海洋、水産)、気象、飛行機、鉄道などの物流の専門書から、
深海魚、釣り、海の生き物などの趣味的な本までを発行しています。

衝撃的なタイトル

「商品やサービスを購入してもらうには営業活動が基本でしょ」と疑うことなく、この20年ほどやってきました。だって最初に入った会社は、バリバリの営業会社。朝から晩まで担当地域をまわる。ビルがあれば、最上階まで行き、ひたすらピンポン押して、だめなら次へ。そんなこんなで1日100件。そう簡単に話を聞いてもらえるわけでもなく、受注を取るよりも100件まわることが目的となってしまった。

飛び込み営業がだめなら、電話営業。分厚い電話帳を片手に「あ」からかけまくる。アポイント取って訪問。しかし、アポイント取ってるのに会ってくれないとか、改めて電話したらずっと保留にされるとか。いろいろと経験しました。精神論で乗り切った20代前半。今はそんなことはしませんけどね。

「買って買って」では買ってくれない

とにかくモノが増えている現代。例えばコピー機。思い浮かべるだけでもいくつもありますよね。そして、こんなことありませんか?友人のTwitterの投稿で、「あるある。よくある」と思ったこと。

コピー機の営業さん 「弊社3月決算なので、今月新機種に更新していただくと、これくらいお得な条件でご案内できます。今月だけです!」 要は決算だから買ってくれってことでしょ?おたくの都合でしょ?

ホント、多いです。買う前までは何度も連絡をしてきて説明の嵐。購入した後は、不思議なくらい連絡なし。来たと思えば、「あれはいかがですか?これもいかがですか?」と再び営業の嵐。結局そうなると「値段」だけの勝負となりますよね。どのコピー機使ったって同じ。機能は変わらない。「買って買って」って言うなら、安いところで買いたくなるのが人の心理ですもん。そこには「この人から買いたい」という関係性もないし。

広告って必要?

我が社も広告をやらなくなってから10年くらい。お付き合いでやっているところはあるけど、ほとんどやっていません。本の広告といえば、新聞広告。しかし、今は効果ゼロと言ってもいいくらい。Facebook広告もやっていることがあったけど、効果があったのは一瞬だけ。今はこちらも効果ゼロ。今まで当たり前だった宣伝方法が効かなくなった。

例に挙がっているのが、テスラモーターとバルミューダ。業界の常識にとらわれず、自分たちが作りたいものと、世の中にないもの、「こんなのあったらいいな」という想いが、広告をバンバンやらなくたって、SNSや口コミで広まっていく。

最新の技術を使うこと

今までのように、テレアポや飛び込み営業は時間を浪費するだけ。それが悪いわけではないけど、これだけ技術が進歩しているわけだから、経営者はその技術を調べ、使ってみて、自社に合うものを導入すれば、無駄な時間を使わずに、仕事を進めることができる。

当社では電話で営業することはまだあるけど、遠方へ行く時間、交通費を考えると、電話で済ませられることが多いことに気づいた。そして今は、SNSを使ってお客さんと接することができる。そこから購入にも繋がる。いくら売上があがったとしても、そこにかかる費用もかかってしまっていては利益を確保できない。仕事を見直しをしていかないと、他のもの、他の会社に取って代わられてしまう。

勉強することがより大事な時代

古いことが悪いことではないけど、時代に合わせた働き方、考え方をもっていかないと取り残されてしまう。そのためにも勉強は欠かせない。すぐにできるのが、こうやって本を読むこと。そこからヒントを得て、実践してみればいい。その繰り返し。勉強せずに、売上アップはできない。