タグ「気象ブックス」 一覧

台風予測の最前線 気象ブックス045

日本に気象災害をもたらす「台風」が発生する仕組みと、それを観測、予測する技術を網羅。台風とは、熱帯低気圧が風速17メートル毎秒以上に発達したもので、全世界で年間80個、北太平洋で26個が発生。日本にはそのうち平均11個が接近、3個が上陸しています。本書では、台風観測と予測技術の最新情報、温暖化と台風、国際協力体制、台風防災の心構えなど、目先の予報だけではなく、将来的な台風研究の見通しまで述べています。 【はじめに】より 地球上にはさまざまな大気現象があります。そのうちわたしたちの生活、生命に大きな影響を及ぼすものの一つに台風があります。台風は毎年のように夏から秋にかけて日本に接近、上陸する、熱帯生まれの低気圧です。台風は、恵みの雨をもたらしてくれる大事な水がめである反面、豪雨による洪水や土石流、高潮による浸水、強風による建造物の倒壊など、物的人的被害をもたらす厄介ものでもあります。……

積乱雲 ー都市型豪雨はなぜ発生する?ー

大好きな積乱雲を観測し続けて30年の著者が解説する極端気象の第3弾! 雲の中でも激しい雷雨や雹を降らせる積乱雲は特殊です。あのモクモクの中ではどんなことが起こっているのでしょうか? 本書は、積乱雲の発生から内部構造、組織化といった積乱雲の特徴をまとめました。また、近年増加傾向にある豪雨災害について、具体的な事例をもとに豪雨のメカニズムから身の守り方までを解説します。 ■小林先生が動画で紹介 ●その1 ●その2 ●その3 【はじめに】 豪雨をもたらす積乱雲、竜巻をもたらす積乱雲、落雷をもたらす積乱雲、雹(ひょう)をもたらす積乱雲、積乱雲はさまざまな顔を持っています。空に浮かんでいる雲は、水蒸気が凝結して水滴(雲粒)になるという水の相変化に過ぎませんが、積乱雲の中には、雲粒、過冷却水滴、氷晶、雪片、霰(あられ)、雹、雨滴とさまざまな粒子が存在してお……

気象・地震と鉄道防災 気象ブックス044

日本は明治の初めに欧米から鉄道技術を取り入れたが、国土が狭く、厳しい自然条件の日本に鉄道を敷設するにはさまざまな制約があった。建設技術が未熟な時代につくられた線路・トンネル・鉄橋をいかしながら、少しでも安全性と利便性を高めるよう努力してきた鉄道会社の営みを、鉄道技術者の立場からまとめた内容。 【はじめに】 日本の鉄道技術は、自然条件が大きく異なる欧米から明治の初めに直輸入されて以来、南北に細長く急峻な地形のため様々な自然災害が頻繁に発生する国土のきびしい環境条件に適応する努力を絶え間なく続けながら発達してきた。 たとえば、黎明期には技術や資金の制約のためやむをえず災害を受けやすい場所に線路を通さなければならないことが多かったが、その後より安全な場所にルートを変更したり、貧弱な線路設備の取り替えや災害から線路を守る防護設備の設置など、いわゆるハード対策によって、少々の自然外……

レーダで洪水を予測する 気象ブックス043

河川の洪水や氾濫を予測するための技術を紹介。川に流れる水は、その地に降った雨よりも上流から流れてきたものの集積が主である。そのため、河川の上流の降雨と、現地の水位変化の予測が求められる。そのためには、地上に降った雨を測る雨量計よりも、これから降りそうな雨量を予測するレーダ雨量計が有効であり、本書ではその仕組みと活用法を中心に解説する。 氾濫の予測と浸水区域の推定、避難勧告の判断要素など、非常時の行動をまとめ、平時の対策として、ハザードマップの作り方と読み方などを解説。 【はじめに】 昨年も、今年も、洪水被害が繰り返されている。 洪水被害を防ぐため、河川では堤防を築き、ダムで洪水の水を溜めるなどの対策を歴史始まって以来、営々として続けてきた。 構造物による対策で被害は減ってきているが、被害の恐れのある土地をすべて構造物で守ることはできない。これは有史以来、洪水防御の……

60歳からの夏山の天気 気象ブックス042

「山の天気は変わりやすい」とよく言われるほど平野部と山岳部では天気が違う。本書は、山ならではの天気の特徴や、あらかじめ知っておきたい天気予報の知識、登山者の中には重宝している人も多い「高層天気図」のみかた、さらには実際に起こった事故事例をもとに登山中の天気の急変を察知する方法などについて、登山が大好きな気象の専門家たちの意見を交えながら解説。天気だけでなく山登りに必要な情報収集や心構え、登山に最適な夏山の魅力についても紹介。 【はじめに】より 「山登りをしよう」 近年、登山は娯楽の一つとして、以前にも増して多くの方々から親しまれるようになりました。都会の喧騒を忘れてリフレッシュする社会人や、友人との思い出作りをする学生たち、中には、健康のために習慣にしているという年配の方まで、老若男女を問わず年間約840万人(2016年現在)もの登山者が全国の山を訪れています。「山登りをしよ……

ダウンバースト 発見・メカニズム・予測

あなたは「ダウンバースト」を知っていますか? 建造物を破壊したり、航空機を墜落させたりするほどのパワーをもつダウンバーストは竜巻同様ある特別な積乱雲による現象です。その雲の正体は? 遭遇したらどうやって身を守るのでしょう? 大好きな積乱雲を観測し続けて30年。竜巻研究の第一人者である著者が解説する極端気象の第2弾! 【はじめに】 竜巻とダウンバーストは、ともに積乱雲に伴う激しい大気現象ですが、「ダウンバースト」という言葉は聞きなれない人が多いと思います。竜巻は珍しい大気現象として太古の昔から人々は認識していました。一方、積乱雲からの降水や下降気流は良く知られた構造ですが、構造物を破壊したり、航空機を墜落させるほどの風速を持つ下降流の存在はつい最近まで知られていませんでした。竜巻が?非日常?的な現象なのに対して、下降流は?日常?的な現象であったがために逆に気づかれなかったのかもしれま……

火山−噴火のしくみ・災害・身の守り方−

日本は火山国です。火山は大噴火が起これば広範囲にわたって被害をもたらします。しかし、その一方で地球に、そして私たちにさまざまな恵みを与えてくれます。噴火や災害でメディアがにぎやかになった昨今、改めて火山のことを知りませんか? 本書は噴火のしくみ・災害・見の守り方について減災コンサルタントである著者が教える火山のことがわかる一冊です。 【はじめに】より  平成7年1月17日、私は阪神淡路大震災を神戸で経験しました。その後、あっという間に時が過ぎ去ったような気がするし、ゆっくり進んでいるような気もします。日本は地震国であり、火山国です。いつか、ふたたび大規模な地震や火山噴火があります。そのときに役立ってこその対策です。役立つ話でなければ、阪神淡路大震災の犠牲が活かされません。勤務していた神戸海洋気象台は、職員のほとんどが被災者で、気象台の建物も半分が直ちに立入禁止、残りも取り壊し……

風力発電設備と雷ーその影響と対策ー

風力発電設備に携わる管理者・設計者・研究者の方へ 雷の性質や種類・季節別分類・多発地域・観測方法と風力発電設備の落雷被害・落雷対策・避雷対策など風力発電設備の事故防止と安全性を高めるために必要な知識を、この1冊で知ることができます。 [toc] 【まえがき】より 雷は、気象現象であるとともに電気現象である。 昔から高い地物に対しては、落雷による被害が多いのが常識となっている。材質が導体であろうと絶縁体であろうと、高い地物ほど雷を引き寄せる効果は大きい。 落雷による被害は、高電圧、大電流によるものと、それに付帯して発生する瞬間的な衝撃、音、高熱によるものである。 風力発電設備は、平成15年(2003年)ごろには単機出力が1500kW を超えるような大型機種が急速に増えてきた。さらに風車のタワーは高くなり、ブレード先端高さが100m を超えるようになってきた。このころ、海外か……

レジーム・シフト ー気候変動と生物資源管理ー

“マイワシが減り、さんまが増える”魚種交代の背景には地球規模の気候変動があった! 本書では、レジーム・シフト発生のメカニズムと、それによって起こる生態系・生物資源の変動機構を明らかにし、“変動を組み込んだ”新しい資源管理理論を提案する。 【発刊にあたって】より  “自然はそれ自体の法則にしたがって変動している”と言えば、“そんなことは当たり前だ”という応えが返ってきそうであるが、海洋生物の資源の研究やそれを管理する世界では、そのことを“当たり前と考えない”状況がまかり通ってきたし、力は衰えたが、今でもまかり通っている。その根拠となってきたのが海洋生物資源のバイオマスの法則的な変動を否定し、環境変動はノイズであるという前提に立って作られた平衡理論=MSY理論である。そして、その“当たり前と考えない”ことが、海洋生物の研究全体にマイナスの影響を与え続けてきた。そのネガティヴな影響は……

統計からみた気象の世界 気象ブックス041

猛暑や豪雨が多くなったのは地球温暖化のせい? 世の中そんなに単純ではありません。 刻々と移り変わる気象をどうやって切り取り、観測データから何が見えてくるか。 数字で読み解く気象の世界。 [toc] 【はじめに】より 「夕焼けは晴れ」「太陽が暈をかぶると雨」 「西風日いっぱい」。これらは気象に関ることわざである。それらの中には、今の気象学の知識にちゃんと合っているものが少なくない。たとえば「西風日いっぱい」とは、冬の季節風が昼間は強く吹いていても、日が落ちると弱まることを指す。これは、日が暮れて気温が下がるにつれ、大気が安定になって風が弱まる傾向があることを表している。このようなことわざは、天気予報がなかった時代に、長年の経験の中で得られた知識を表している。日ごろの経験の中には、偶然や思い過ごしの類いもあるだろう。しかし、科学的根拠のないものは長い年月のうちに現実と合わなくな……
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