交通の書籍紹介
航空運航指令室-航空会社の運航を支えるオペレーション・コントロール・センター- 交通ブックス314
西尾秀樹 著
気象状況の確認やダイバート(目的地空港変更)、引き返しなど、航空会社はどのように検討・決定するのか。大雪や台風などの悪天候、東日本大震災のような災害から乗客搭乗遅延など、航空機の運航を支えるオペレーション・コントロール・センター(OCC)では、どのように対応しているのか。航空運航指令室=OCCの業務内容から意思決定のプロセスまで、実際の事例をあげながらわかりやすく解説する。
【はじめに】
2024年1月3日20時、筆者は東京国際空港(羽田空港)第1ターミナル12番ゲート前の待合席に座っていた。乗ろうとしているJL527・18時……
高速バスのビジネス-業界の変遷・現状と今後の戦略- 交通ブックス131
成定 竜一 著
通勤通学の多い短距離・昼行路線から長距離・夜行路線まで、年間輸送人員が約1億人と、実は航空国内線に匹敵する高速バス事業。本書は、業界や法令の変遷、市場(利用者像)の理解を踏まえ、最新の法令改正への対応やウェブマーケティングの活用、インバウンドの取り込みなど、直面する課題や求められる戦略を解説する。
【はじめに】
筆者が高速バスの事業と初めて出会ったのは、大学生の時、新宿の高速バスターミナルでアルバイトを始めた時であった。
その時、二つほど、不思議に感じたことがあった。
一つ目は、あくまで当時の話だが、バスターミナルで働く先……
中速鉄道のすゝめ 交通ブックス130
曽根 悟 著
高度経済成長とともに発展した日本の鉄道事業。海外への技術の輸出など、その業績は輝かしい。しかし、新幹線計画は道半ば、現在開通している区間も決して便利とはいえず、在来線には問題が山積しているという実状がある。日本の鉄道に元気を取り戻してほしい!と願う著者が、日本の国土にも合い、コスト面や技術面でも実現可能な「中速鉄道」を提言します。
【目次】
第1章 中速鉄道のすゝめ
1.1 鉄道を取り巻く世界の状況
1.2 日本の鉄道を再び元気にする中速鉄道の提案
1.3 中速鉄道の定義とイメージ
1.4 中速鉄道の効果的導入……
終着駅の文化史 交通ブックス129
小島 英俊 緒
終着駅は終わりの駅(終点)のことであるが、その意味は「終わり」をどのように捉えるかによって少し変化する。
たとえば、「列車の終点(駅)」の場合は、ある鉄道路線の中間に位置する駅でも、列車の(行先)設定上、その駅止まりの列車からいえば「終着駅」と呼ぶことが出来る。例えば、東海道本線東京発小田原行き普通列車の終着駅は小田原駅である。
また、「線区の終点(駅)」の場合は、ある路線の終点となっている駅を終着駅という。例えば東京駅から神戸駅に至る東海道本線の終着駅は神戸駅である。なお、線路名称上始点でも終点から見れば終着駅になり得る。つまり……
鉄道の法規 ーJRと民鉄の実例から読み解くー 交通ブックス128
福永 健 著
鉄道事業者、鉄道関連メーカー、鉄道関係の試験や機関を目指す高校生や大学生、関係法令を把握しておきたい実務者、入社5年程度の鉄道関係会社の社員など、これから「鉄道の法規」を学ぶ人たちに向けた入門書。関係者のみならず鉄道技術や列車運行に興味のある方々にも読んでいただけるよう細かく章分けをしています。巻末には本書オリジナルの「鉄道技術基準省令」と鉄道局長通達「鉄道に関する技術上の基準を定める省令等の解釈基準」の各項対照表を掲載しています。
中身を見てみる
【はじめに】
本書は1997年(平成9)3月に初版発行……
北前船の近代史(3訂増補版)−海の豪商たちが遺したもの− 交通ブックス219
中西 聡
今ひそかなブームとなっている北前船。しかし、その名を知られているほどには、これまで実態の解明は十分とはいえなかった。
本書は、北前船主たちの活動実態と、明治期以降の産業化に与えた影響を詳しく調べ、わかりやすく解説した。
3訂増補版では、内容の追加、補章3「慶應義塾と北前船主」を追加した。
中身を見てみる
[toc]
【まえがき】 ブームとなった北前船
ソーラン節をはじめ、幾度となく歌の舞台になってきた北の海で、旧き時代に活躍した日本型の木造帆船、それが「北前船」である。この北前船が、21世紀に入って、静かなブ……
進化する羽田空港 交通ブックス313
唯野邦男 著
世界的にも屈指の大空港である「羽田空港」について、歴史や管理・運営、施設、働く人々まであらゆる視点から解説。特に運営に関して、長年携わった著者ならではの知識を元に非常に詳しく解説しています。これまで一般には知りえなかった情報が数多く掲載されており、航空ファンのみならず航空関連企業に務める専門家をも納得させられる内容です。
【はじめに】
あなたは羽田空港を使ったことがありますか。日本で最も多くの航空旅客が利用し、最も大量の航空機が離着陸するこの巨大空港の正式な名前は東京国際空港ですが、ほとんどの人は羽田空港と呼んでいます。ハネダ……
路面電車ー運賃収受が成功のカギとなる!?ー 交通ブックス127
柚原 誠 著
LRT と路面電車は異なる乗り物なのか? いや、本質的には何ら変わるものではない。日本でも現代の路面電車、次世代型路面電車として注目を浴びて久しいが、欧米に比べて、なぜ普及・浸透してこなかったのか?著者はそのカギを運賃収受の方法にあると指摘する。
ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなどの海外事例と比較・検証し、大量輸送かつ定時運行が可能なLRT(路面電車)導入成功のための改善策を提案。LRT(路面電車)が?速くて便利な公共交通?になり得るか否か、その可能性に迫る一冊!
【まえがき】
パリ都市圏に1992年から8つの路面電車……
航空安全とパイロットの危機管理(改訂増補版) 交通ブックス311
小林宏之 著
航空業界に限らず、危機管理担当者必読の一冊
ハイテク機の導入により、航空事故原因は機材の不具合や規程類の不備より、人的要素、“ヒューマンファクター”が60~80%に達していることが判明した。
このようなことから、運航乗務員に対するCRMというリソースマネジメントの教育・訓練が導入されているが、同時にパイロット個人の危機管理意識や取り組みが必要であることは言うまでもない。
本書は、数多の危機と対峙しながらも安全運航をまっとうし、“グレート・キャプテン”とよばれた元機長による危機管理の鉄則や実践について余すところなく著されたもの……
飛行機ダイヤのしくみ(改訂版) 交通ブックス310
杉江 弘 著
空港内の出発時刻表示板を見ると、同時刻に数多くの便が飛び立つことがわかる。たとえば成田空港の午前10時00分には国際線10便以上が同時出発となっている。しかし、成田空港で離陸に使用される滑走路は1本が基本。複数の航空機が同時に離陸できるわけがない。このようなことは国際線、国内線を問わず大空港ではよくある話である。しかしなぜ、このようなダイヤが組まれるのか?
また、飛行機ダイヤと鉄道ダイヤの違いは何か? 飛行時間に影響を与える要因とは? そもそもダイヤはどのように作られるのかなど、「飛行機ダイヤ」についてまとめた本邦初の一冊。
……