なぜ、魚は健康にいいと言われるのか?


978-4-425-88012-6
著者名:鈴木たね子 著
ISBN:978-4-425-88012-6
発行年月日:2013/8/29
サイズ/頁数:四六判 194頁
在庫状況:在庫有り
価格

¥1,980円(税込)

数量

Amazonでの購入はこちらから

「魚の健康効果」を徹底研究!

「魚介類に特徴的にある脂肪酸、EPAは心筋梗塞や脳梗塞を防ぐ」「魚をよく食べる人は長生きである」など、魚が人間の身体に与える健康効果は、広く語られている。しかし、どんな魚を、どのようにして食べればよいか、あるいは、数多く語られる健康効果の根拠を科学的に、わかりやすく、丁寧に解説した書籍は皆無に等しい。「日本で初の「魚の健康効果をわかりやすく説いた書籍」の登場です。

【巻頭付録 魚を食べて健康になる】 ・干した魚のタンパク質の栄養価は鮮魚に同じ
魚に期待したい健康効果は、干物で代用できる
塩干し品は、昔は食塩濃度が濃く、またよく乾燥された製品でした。そのため、室温でも品質が悪くならないで、比較的長期保存ができました。最近の塩干品は、健康のため塩がうすく、また水分が多い製品が一般的です。極端なものでは、干したというよりも、単に水切りしただけのような製品もあります。このように低塩分で高水分の干物は鮮魚と同じに扱わなければなりません。
干した魚のタンパク質の栄養価は、鮮魚のそれと変わりません。冷風機械乾燥で仕上げた干物のEPAやDHAは酸化していませんので、魚に期待する健康効果を干物で代用する事ができます。また、ウルメイワシの丸干しなどは全魚体を食べるので、カルシウムをはじめ魚の栄養成分のすべてを摂取できます。
・DHAの摂取は、子どもが生まれてからでは遅すぎる
サプリより、工夫をして赤味魚を沢山、食べさせよう
DHAを摂取すると脳が活性化するという事は、今や多くの消費者の常識になっています。子どもの中学受験が迫ると、DHAのサプリメントを大量に飲ませるお母さんがいるとききます。現在の所、DHAの大量摂取が危険であるという確かな報告はないようですが、ある時期にまとめてDHAを摂取しても頭が急によくなるわけはありません。サプリメントよりも日頃の食生活が大切です。魚には、EPAやDHAの他にビタミンやミネラルも多く、また魚肉のタンパク質には、食肉タンパク質になり機能性もあります。
DHAを多く含む魚はイワシ、サバ、サンマのような赤味の魚です。これらの魚は小骨が多く、子ども達が嫌う食べ物です。アイデアとしてイワシやサバの缶詰を使った料理がおすすめです。
・缶詰にしてもタンパク質の栄養価は変わらない
缶詰のEPAやDHAも鮮魚と同じである戦前戦中派の年代にとってサケ缶は思い出の食品と言えます。お皿にぱっとあけて醤油をかけただけでご飯のおかずや酒の肴にしました。最近は、ツナ缶にはノンオイルのものや食塩無添加のノンソルトも売り出されています。そこで消費者が発見したのは、調理素材として使用すると便利という事、また原料の魚を買って自分で調理するより割安であるという事です。
ただ、消費者が心配しているのは、魚介類を缶詰にすると、原料よりも栄養価が劣るのではないかという事ではないでしょうか。魚肉の主成分は、良質のタンパク質ですが、缶詰にしてもタンパク質の栄養価は変わりません。また、EPAやDHAは酸化されていませんので鮮魚と同じです。ミネラルや水溶性のビタミンは缶詰の汁も料理に利用すれば、損失なく食べる事ができます。
・なぜ、「白身のお魚はよい」とお医者さんは言うの?
一般に赤味の魚は油が多く酸化しやすい
病気になると医者は、食事の指示を与える中で、「白身のお魚は食べてもよい」と言われます。また、離乳食では白身の魚を使います。どうして白身は病人や赤ちゃんに良くて、赤味の魚は駄目なのでしょうか。赤味魚では、その成分や肉の性質にそれぞれ特徴があります。一般に、赤味の魚は、油が多く魚の油は酸化されやすい性質があります。また、赤味の魚にはヒスチジンというアミノ酸が多く、鮮度が低下すると細菌の作用でヒスタミンとなり、これがアレルギー様の症状を起こします。
このような理由から用心のため病人や赤ちゃんには、白身魚をすすめるのでしょう。赤味の魚は味が濃く、油も多いので、食欲のない病人にとっては、重い食事に感じられます。

【目次】 巻頭インタビュー
○鈴木たね子氏に聞く「本著の執筆意図」
「書店にあふれかえる健康関連の書籍。魚食と健康の関連は、唯一と言ってよい程、しっかり科学的な証明がなされた分野です」

第1章 魚食にある健康パワー。魚をよく食べる人は長生き  和食はメタボを予防すると言われるが・・・
 若い時に魚を食べなかった人は、高齢になっても食べない
 イヌイットの食事からわかった「魚食の医力」
 EPAとDHAは魚介類に特徴的にある脂肪酸
 疫学調査は語る「魚をよく食べる人は長生きである」

第2章 例えば、こんなことにも効く「魚の医力」  DHAの摂取は子どもが生まれてからでは遅すぎる
  【ワンポイント・レッスン】
   10分でできる! 学童向け魚料理
    ○イワシの和風パスタ
 魚油のEPA、DHAにも血圧低下作用
  【ワンポイント・レッスン】
   血圧が高めの人の魚料理
    ○カツオの土佐づくり(春)
    ○サンマのソテー(秋)
 骨にカルシウムを貯金して「ロコモ対策」
  【ワンポイント・レッスン】
   骨を丈夫にする献立
    ○サケの竜田揚げ、シジミのみそ汁
 なりたくない認知症。刺身をもっと食べましょう。
 1日に1グラムのEPAとDHAを摂取する「刺身の選び方」

第3章 本当に「おいしい魚」のみつけ方、みわけ方?  「魚の旨味」を化学的に分析すれば・・・
 魚のすまし汁の生臭い不快臭をとるには?
 活魚料理を軽蔑する人が存在する、なぜ?
 鮮度や味の低下の遅速は魚種によって異なる
 「活けしめ」後、6?8時間が最もおいしい
 簡単に、魚の活きのよさを見抜くには?
 見た目で、鮮度をチェックする術
 活きのよさの判定に使われる「K値」
 魚の産卵期と関係がある「旬の味」
 味に方言? 魚の旬は地域によってズレが生じる

第4章 「冷凍魚イコール粗悪品」のイメージは昔のことに  冷凍に弱い魚と強い魚がある
 「寒い海に住む魚h耐凍性が弱い」
 知らないと損! 凍らせ方一つで変わるおいしさ
 貯蔵の温度と時間が冷凍魚の品質を決める
 上手に「ホームフリージング」する5つのポイント
 凍結方法や温度管理の悪い冷凍魚は沢山のドリップが出る
 知っておきたい!「冷凍魚の戻し方」
マグロの冷凍ブロックを上手に解凍させるには?

第5章 しっかり理解したい白身と赤味の「医力の違い」  なぜ、「白身のお魚は食べてもよい」とお医者さんはおっしゃるのか?
 猫に毎日、赤味魚を与えるとイエローファットに
 「血合肉は、総合栄養剤」ととらえたい
 赤味魚は筋肉に、白身魚は肝臓に脂肪をため込む
  赤味魚の高度不飽和脂肪酸は、酸化すると健康によい機能が失われる
 「養殖マダイ」のEPA、DHA含有量は天然を上回る
 「じゃっぱ汁」は、生のタラで試してみては?
 「外国からきた白身魚」を一括にとらえるのはいかがなものでしょう?

第6章 健康によいお酒の肴をみつけましょう  タンパク質が不足するようなお酒の飲み方には肝臓にとって危険
 酢の作用で鮮魚より消化がよくなる「マリネと酢漬け」
 貝、イカ、タコ・・・。海の軟体動物は肝臓をまもる
 カキこそ、お酒やワインに最もふさわしい肴
 「味盲」とは亜鉛の欠乏症のこと
 日本酒によく合う塩辛のいろいろ
 実は種類が多い「イカの塩辛」
 塩辛くなくても「塩辛」という不思議
 からすみのルーツは海外に
 お酒の肴としてのウナギは白焼きが合う
 お酒の肴にどうでしょう? 「ウナギの産卵の謎とき」
 キャビアは、イクラにも似たEPA、DHAのカプセル
 キャビアのイミテーションの見分け方

第7章 干物、かまぼこ、かつお節。加工食品の強力な医力  紀元前2500年のエジプト
 墓壁にもある「干物」
 干した魚のタンパク質の栄養価には鮮魚に同じ
 「手作りの塩干し品」にチャレンジしてみませんか?
 食養の言葉、「一物全体」の意味を噛み締めて
 ガムに同じ。するめを噛むと脳が活性化する
 ミステリアスな「くさやの干物」
 最高の健康食、「かまぼこ」への大いなる誤解
 かまぼこ、そのルーツと変遷
 たらこの親からかまぼこ原料
 かまぼこの「健康機能性研究」
 活性酸素の除去が老化を遅らせる
 足の強いかまぼこを噛むと脳活動が活発になる
 幼児には、ポテトチップスより「魚肉ソーセージ」を与えたい
 かつお節にもある医力
 「猫弁」なるものを知っていますか?
 日本食は世界的な健康食。しかし、食塩過多では・・・

第8章 「骨があるから嫌い」とはいわせない。簡単に魚を食べる術  魚は「骨まで愛して」と申し上げたい
 東日本大震災で復活した「水産缶詰」の利用
 ナポレオンの時代にまで遡る缶詰の歴史
 缶詰にしてもタンパク質の栄養価は変わらない
カテゴリー:水産 タグ:DHA EPA お刺身 サカナ さしみ さんま すいさん ドコサヘキサエン酸 トロ マグロ 一本釣り 中トロ 健康 刺し身 大トロ 市場 延縄 延縄漁船 栄養 水産物 海産物  漁協 漁業 漁港 漁船 焼き魚 煮付け 築地 築地市場 豊洲市場 赤身 食文化  魚の煮付け 魚定食 魚食  鮮度 
本を出版したい方へ

成山堂書店のBLOG