ベルソーブックス033 クロダイの生物学とチヌの釣魚学 [978-4-425-85321-2] - 1,890円 : 専門書出版の成山堂書店。, 海事(船舶・海運・港湾)、交通(陸・海・空)、鉄道、物流、水産、気象、自衛官問題集関連の出版社です。
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ベルソーブックス033 クロダイの生物学とチヌの釣魚学


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著者名:
海野徹也 著
ISBNコード:
978-4-425-85321-2
発行年月日:
2010-03-20
サイズ/頁数:
四六判 186頁
在庫状況:
在庫あり
価格(本体価格)
1,890円 (1,800円)

私はチヌ釣り歴25年です。クロダイのことは何でもわかっているつもりでしたが、この本を読んで目からウロコの連続でした。早速釣り場で試してみます!
(Sさん 自営業 57歳)

初の“チヌ学”入門書!!

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◆内容◆
 クロダイ(チヌ)といえば、言わずと知れた日本を代表する釣魚です。いぶし銀の魚体が海面に浮かびあがった時の感激は、釣ったことのある方にはお分かりいただけるでしょう。簡単には釣らせてくれず、工夫を凝らして釣る魚であることも魅力です。
 この本は、クロダイ研究の第一人者であり、大の釣りバカである著者が、クロダイを徹底的に掘り下げた本です。回遊・産卵といった生態から、視覚・嗅覚などの生理、さらには人間との関わりまで、あらゆる視点からクロダイという魚をとらえ、分かりやすくまとめられています。
“眼がいいといわれるクロダイの視力が実は0.2以下だった”
“年なしチヌが実際は○○歳だった!”
 なんて事実をあなたはご存じでしょうか。
 紹介される最新の研究成果は一見の価値があります。  もちろん実際の釣りに役立つ知識も満載で、研究者の視点に釣りの経験を交えた語り口は説得力があります。
 とにかくチヌ釣り師、いや釣り師を自認する方なら是非一読していただきたいです。
 釣りの本とはいえ、巷にあふれるガイドブックとは一線を画す読みごたえのある一冊です。読み終わると、なんだか釣りが上手くなったような気にさせてくれます。

【著者紹介】
広島大学大学院准教授  海野 徹也(うみの てつや)
広島湾を中心に精力的に研究を続けるクロダイ研究の第一人者。
自他ともに認める釣りバカで、
全国規模のチヌ釣り大会での入賞経験も多数。
がまかつ、サンライン、マルキュー等、業界を代表するメーカーのテスター経験をもつ。
釣り人の目と科学者の脳をもつ数少ない研究者の一人。

◆著者からこの本を読まれる方へ◆
 魚の中で有名な魚といえばマダイやマグロかもしれない。これを鯛の仲間に限定するとマダイであり、次はクロダイであろう。それにクロダイは知名度が高いだけでなく、水産業においても重宝されている。しかし、もう1つのクロダイの側面は、釣りの対象魚として親しまれていることであろう。全国の熱狂的な釣り人に支持されているのがクロダイなのだ。クロ ダイは水産業だけでなく釣魚としても素晴らしい実績の持ち主であり、国民への貢献度からすると、最高峰の魚ではなかろうか。

 さて、クロダイがこうして二面性を持つように、私も研究者であり、自他ともに認める“釣りバカ”でもある。本書のタイトルにはこうしたクロダイと私の二面性にちなんだ。クロダイは生まれてからオスとして成熟し、3~4年後にはメスへと性転換する。釣りの対象となるのはほとんどがメスなので、私にとってクロダイは“彼女”でもある。彼女と最初に出会ったのは今から40年も前だった。釣り竿を極限まで曲げる力強さ、いぶし銀のような魚体に魅了され、すっかり彼女 のとりこになってしまった。

 その後、彼女の生態を知りたいと思った私はクロダイ研究に携わってみたいと思い、水産分野の大学に進んだ。その時こそが研究者人生の始まりだったのかもしれない。だからこそ、私はクロダイ釣りが好きな中高生にクロダイ研究をしてもらいたいと願っている。いや、クロダイでなくてもいい。釣りが好きで、魚に興味があるなら、水産分野の大学に進学してほしい。そうした私の想いを届けたい。

 釣り人の持っている豊富な情報は研究に大いに役立っているが、研究者である私には釣り人の話を素直に受け入れられない時もある。釣り人の経験・疑問を検証し、本当のクロダイの生き様を知ってもらうために本書を執筆した。本書の内容が釣り談義のネタとなれば私にとってこの上ない幸せである。

2010年3月
著者

◆こんな方にオススメです!◆
クロダイ釣り愛好家、釣りファン、釣り具メーカー,研究者を志す釣り好きの学生

◆目次◆

第1章 クロダイの過去から未来へ
1-1 クロダイとタイムスリップ
 (1)シーボルトとクロダ
 (2)クロダイと考古学
 (3)釣り文化は東高西低だった
 (4)50センチは古代人にも魚拓もの?
1-2 63センチは16歳だった
 (1)大型クロダイの年齢とは?
 (2)クロダイの年齢査定に挑戦しよう
 (3)“年無し”の年齢
 (4)クロダイに寿命はあるのか?
1-3 クロダイの未来のために
 (1)形の違いはDNA?
 (2)DNA分析によるクロダイの遺伝構造
 (3)遺伝子に県境も国境もな理由
 (4)クロダイの遺伝子を守ろう

第2章 クロダイの回遊にせまる
2-1 釣り人がもたらした貴重なデータ
 (1)回遊の目的
 (2)東京湾黒鯛研究会のパワー
 (3)東京湾西岸のクロダイ回遊パターン
 (4)名物船長のタグ放流
2-2 謎の河口クロダイ
 (1)0.03℃の水温変化を感じる
 (2)クロダイの冬ゴモリ
 (3)ルアーマン、そして河口クロダイとの出会い
 (4)常識をくるがえした河口クロダイ
2-3 2日間で83km移動したクロダイ
 (1)タグ標識の欠点を補う超音波テレメトリ
 (2)貴重なクロダイの超音波テレメトリ研究
 (3)超小型記録装置、マイクロデータロガーの出現
 (4)クロダイの回遊待ちは正解?

第3章 クロダイ釣りと視力
3-1 視野と釣りを考える
 (1)視力は悩みの種
 (2)広い視野の代償とは
 (3)両眼視と釣り餌の関係
 (4)クロダイは下目使いが得意
3-2 クロダイの視力は0.14
 (1)魚眼は一眼レフ
 (2)クロダイは近視ではない
 (3)魚眼カメラの欠点はフィルム
 (4)クロダイの視力は?
3-3 釣りと視力の微妙な関係
 (1)クロダイの視力検査
 (2)コントロールが釣果を決める
 (3)釣り糸が見える距離

第4章 クロダイの色覚にせまる
4-1 闇夜のクロダイの世界
 (1)クロダイの体色は自作自演
 (2)クロダイの天敵って?
 (3)闇夜のクロダイは色がわからない
 (4)夜釣りに光は禁物
4-2 クロダイ色盲説
 (1)色の三原則
 (2)学習能力を利用した色覚研究
 (3)S電位とクロダイ色盲説
 (4)磯魚メジナからの助言
4-3 クロダイは4色型色覚
 (1)釣り好き学生とオプシン研究
 (2)錐体オプシンと分子生物学
 (3)クロダイのオプシン
 (4)クロダイは4色型色覚

第5章 クロダイが感じる匂いと味
5-1 クロダイは匂いに敏感
 (1)水中では視覚より匂い
 (2)クロダイの“鼻”
 (3)クロダイは嗅覚依存型
 (4)アミノ酸と嗅覚のスペクトル
5-2 味にもうるさいクロダイ
 (1)クロダイの味覚器
 (2)クロダイが好むアミノ酸
 (3)スプーン1杯のアミノ酸の効果
5-3 味覚・嗅覚の釣り談議
 (1)匂う餌はよく好かれる?
 (2)釣り談義の真相
 (3)万能餌、オキアミの秘密
 (4)未来のクロダイ研究者へ

第6章 知られざるクロダイの産卵
6-1 産卵期のクロダイは釣られやすい
 (1)クロダイの“のっこみ”
 (2)クロダイの性と産卵
 (3)1ヵ月間、毎日産卵するクロダイ
 (4)産卵中のクロダイは釣られやすい
6-2 釣り人が産卵を見ない理由
 (1)マダイの産卵は夕方
 (2)クロダイの闇夜の産卵
 (3)DNAが明かすクロダイの交配
 (4)お腹の傷は産卵の証し?
6-3 キャッチ・アンド・リリースのすすめ
 (1)自然界にマクロダイはいない
 (2)ノミの夫婦と謎の“生涯オス”
 (3)親から子へ密かな贈り物
 (4)キャッチ・アンド・リリースのススメ

第7章 クロダイからのメッセージ
7-1 クロダイの宝庫、広島湾の異変
 (1)クロダイからメジナまで人工生産
 (2)クロダイの宝庫、広島湾の過去
 (3)増えすぎたクロダイに異変
 (4)害魚扱いされるクロダイ
7-2 クロダイを釣ろう、食べよう!
 (1)1尾4,000円のクロダイを釣っている
 (2)口実はクロダイのDNA
 (3)問題はクロダイの料理方法
 (4)韓国式クロダイ料理に舌鼓
7-3 クロダイは放流魚の優等生
 (1)放流効果が問われる時代
 (2)放流後の過酷なサバイバル
 (3)釣りが役に立った研究
 (4)全国クロダイの出生届で夢現実

第8章 フィールドのクロダイから学ぶ
8-1 クロダイ稚魚の生き残り戦略
 (1)主役は天然クロダイ稚魚
 (2)宮島に守られていたクロダイ稚魚
 (3)クロダイ稚魚が干潟を独占したわけ
 (4)クロダイ稚魚の日記帳を読む
8-2 クロダイの産卵場を求めて
 (1)クロダイの卵同定の壁
 (2)アユ釣りの師匠の恩返し
 (3)クロダイの産卵場とは
 (4)フィールド研究の大切さ

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◆参考書籍◆
ベルソーブックス004 魚との知恵比べ-魚の感覚と行動の科学-【3訂版】
ベルソーブックス026 魚の心をさぐる-魚の心理と行動-

◆水産のことならベルソーブックスシリーズ◆
 ベルソーブックスとは、私たちの生活と綿密な関係のある水産について、少しでも理解を深めていただくために、水産のあらゆる分野からテーマを選んでいるシリーズです。
 「ベルソー」とはフランス語で星座の水瓶座【verseau】のことですが、フランスには【La mer est la verceau de la vie】(海は生命のゆりかご)という海洋生物学者モーリス・フォンテーヌ教授の有名な言葉があります。この「ベルソー」の中にはverseauとよく似た発音のberceau(ゆりかご)の意も込めています。地球の水瓶、海の生命のゆりかごとして育った生物たち、それが海からの贈り物「水産物」です。
 このシリーズは、高校生や大学生、一般の方々に、水産に関するさまざまな知識や情報をわかりやすく、提供することを目指しています。



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