読了『親の会社を継ぐ技術』

親の会社を継ぐ子供たちは、多かれ少なかれ悩みを抱えている。一番は人間関係じゃないだろうか。親との関係、古参社員との関係と、悩みは尽きない。そういったことで悩んでいる人には、なんらかのヒントとなるだろう。

みなさん、こんにちは。
成山堂書店という専門書をつくっている会社の三代目(専務)の小川啓人です。
海に関すること(船、海洋、水産)、気象、飛行機、鉄道などの物流の専門書から、
深海魚、釣り、海の生き物などの趣味的な本までを発行しています。

読みながら、当てはまることがたくさんあり、どの後継者も同じ問題を抱えているんだなと感じた。継ぎたくて入社したにも関わらず、社員との関係に悩み続ける人も多い。継ぐ気はないけど、親に言われたから入社し、つまらない毎日を送っている人。なんとなく入ってしまった人など、いろいろいるだろう。

そして一番の悩みは、親との関係。血縁関係のない上司部下の関係ならいいにせよ、親子関係はややこしい。血がつながっている分、甘えが出てしまう。プライベートの関係ならいいものの、仕事だとよりややこしい。

しかし、同族企業の発展は親子関係の良し悪しにかかっていると僕は思う。関係が良好であれば、どんな困難にも立ち向かえる。しかし、そこが悪いと、お互いに「関係ないし」と見て見ぬ振り。気づいたときには取り返しのつかないことになることも。

親子それぞれの考えを持っていていいけども、行き着くところは同じであるべき。親子関係が悪いと、社員にも良い影響は与えない。

この本は、今の僕の悩みを全て解決してくれた。久々にスッキリとした一冊。

後継者には後継者にしかわからない悩みがあり、誰にでも相談できるわけではない。後継者が集まる場もあるようだけど、建設的な話にならないとも聞く。こういった本があると本当に助かる。思い悩んでいる人は、なにかのヒントとなるはず。

ぜひ、後継者は手にとって欲しい。