読了『夏美のホタル』

ハマりにハマっている、森沢明夫さんの小説。今回は『夏美のホタル』。房総半島の山間のよろず屋が舞台。人と人との繋がりの大切を感じる一冊。こんな世の中だからこそ、読めてよかったなと読了後に思う。

みなさん、こんにちは。
成山堂書店という専門書をつくっている会社の三代目(専務)の小川啓人です。
海に関すること(船、海洋、水産)、気象、飛行機、鉄道などの物流の専門書から、
深海魚、釣り、海の生き物などの趣味的な本までを発行しています。

生きていると、たくさんの人と関わる。いい人もそうでない人も。でも、その出会いの全てに意味があるのだろう。偶然であった人が、その後の自分の人生を左右することだってある。損得を考えず、出会った人たちとの縁を大事にしていきたい。

今はSNSを通じて、いろんな人と繋がることができる。リアルの場でなくとも、画面上だけで仲良くなれる時代。でも、それだけじゃなくやっぱり実際に会いたい。会って話をして、同じ空気を感じて、共有したい。

今はそれができにくい時代ではあるけども、それが終わったら、思いっきり外に出ていきたい。

著者が最後に書いていたこと。

人生は、ひたすら出会いと別れの連続です。
どうせなら、別れがとことん淋しくなるように、出会った人とは親しく付き合っていきたいですし、そのためにも、いつか必ず訪れる別れのときを想いながら、自分の目の前に現れてくれた人との「一瞬のいま」を慈しみたいと想います。

この文章、一見して悲しいような感じもするけど、いま、この瞬間を目の前にいる人との時間を大切にしようということなのだろう。それが家族であったり、友人、仕事仲間など、人それぞれ大切に思う人がいるだろう。

昨晩、息子を叱ってしまったことに落ち込んだ。理由も聞かず、怒る自分。妻から息子のとった行動のわけを聞いてみると納得。叱ったり、怒ったりすることもあるけども、そんなことよりも、いま、家族と過ごせていることに感謝しなくちゃね。

伴侶と一緒に子供の幸せな姿を見る喜び

という一文がある。

まさにそうだな。

元気で幸せでいることがなによりだもん。

心温まる一冊でした。