海上保安官を目指す人へのガイドブック

  • 2019.03.12 

海の安全、治安維持、海難救助を行うのが海上保安官です。

みなさん、こんにちは。

成山堂書店という専門書をつくっている会社の三代目(専務)の小川啓人です。
海に関すること(船、海洋、水産)、気象、飛行機、鉄道などの物流の専門書から、
深海魚、釣り、海の生き物などの趣味的な本までを発行しています。

映画「海猿」をご存知ですか? テレビドラマとしても放映され、伊藤英明さんが主人公を務める、大人気となった映画です。その舞台は海上。主人公の仕事は海上保安官。映画の影響で海上保安官を目指す人が増えたそうです。

海上保安庁とは?

1948年、海上における治安の維持と船舶航行の安全の確保を一元的に担当する機関として創設されました。戦後の不安と混乱の中で機雷の掃海、不法入国の監視、海図の作製、灯台の復旧などを当面の急務として、当時は活動をはじめました。

海上保安庁5つの使命

海上保安庁は海を部隊に、

1.治安の維持
2.海上交通の安全確保
3.海難の救助
4.海上防災・海洋環境の保全
5.国内外機関との連携・協力

を使命とし、「海の危機管理」の仕事を日夜たゆまず行っています。

それを遂行するのが海上保安官なのです。

どうしたら海上保安官になれるの?

海上保安大学校または海上保安学校に入学します。海上保安大学校は幹部職員候補を、海上保安学校は一般職員を養成しています。ここで、海上保安官になるべく、様々な勉強を行います。

■海上保安大学校
教育課程は、本科とそれに続く専攻科及び研修科で、期間は本科4年、専攻科6ヶ月及び研修科3ヶ月を経て全国の巡視船艇等に配属されます。学ぶ内容は語学、法律、経済、数学などから、航海学、工学、リーダーシップなど、多岐にわたっています。それくらい高度な技術が求められる仕事でもあるのです。

■海上保安学校
5つの課程があり、受験の際に選びます。
・船舶運航システム課程
・航空課程
・情報システム課程
・管制課程
・海洋科学課程
と、それぞれの専門性を学んでいきます。

海上保安大学校、海上保安学校共に入学と同時に国家公務員となり、毎月約15万円の給与が支給されます。入ガウ金、寄付金、授業料は一切不要で、制服や生活に必要な寝具類は貸与されます。ただし、教科書、食費、身の回り品等は自己負担です。

学校生活を覗いてみましょう

本書の中には、海上保安大学校で学んでいる学生にインタビューを行っています。実際の学校生活は彼ら・彼女らに聞くことで、ありのままを知ることもできるんです。厳しい訓練もありながら、志高く学んでいる姿は素晴らしいですね。

本書の後半には前年に行われた試験が載っているので、試験対策にももってこいです。進路を選択する一つに、将来の仕事を選ぶ際の参考にも、『海上保安大学校・海上保安学校への道』をご活用ください。