『崖っぷち社員たちの逆襲ーお金と客を引き寄せる革命「セレンディップ思考」ー

  • 2017.04.07 

出版業界に身を置く、小島俊一さんの著書。この業界にいるからこそ書ける内容なんだなと、同業として感じました。リアルな部分もあり、出版業界の人はもちろん、特に書店経営者の皆さんには読んでもらいたいな。

本の作り方でよかったと感じたのは、冒頭にある「この小説を読み終えたあなたに身につくこと」というページ。具体的には、

①決算書(損益計算書、貸借対照表)の基本的な見方
②マーケティングの基礎知識
③ドラッカーのマネジメント至言
④コーチングマインドと「魔法の質問」
⑤社会人としての教養と知識

と、どのページに書いてあるかも詳細にあるので、後で見返すにもよい。「小説」とあるけど、実体験に基づいた内容とのことなので、実務にとても役立つ。例えば「店舗のエアコン代を下げる方法」という項目がある。会社の電気代は自宅の電気料金とは計り方が違うので、その方法を知ることで、電気代を下げることができる。「へぇ〜」と思い早速実践。

その他、コミュニケーション、決算書の見方(どこを見ればよいか)、セレンディピティー、などなど。特に、主人公が仕事帰りに通う「白樺」というBAR。そこのバーテンダー奈央子との会話が経営にとても役に立つ。

一つの本屋さんの再生物語を小説という切り口で学ぶことができる内容となっている。いろいろなビジネス書を読んできた中で、この本はとてもわかりやすく、そしてすぐに実践できるのでオススメです。