『この5年売上が伸びていない会社のお金が残る経営』

  • 2014.12.19 

「どんなに熟考に熟考を重ねても、何らかのアクションを起こさない限り、状況は一変しません!」

本書のカバーそでに書かれている言葉。まさにその通りである。どれだけ勉強しても、どれだけ本を読んでも、そこから得たことの何か一つでも行動できれば、何かが変わる。しかし、何もしなければ「勉強した」という満足だけで、何も変わらない。

この本は、中小企業が厳しい現代を生き抜くヒントが詰まっている。中小企業の経営者なら「わかる、わかる」という内容がたくさん書いてあるが、それを実践できている人はどのくらいいるのだろうか? 冒頭に書いたように、わかっていることとできることは別問題。その一歩を踏み出すことが、改革への一歩なのである。

今までと同じやり方をしていても、モノは売れない。視点を変えてやってみる。それでもダメなら別の視点。と、どんどんやり方を変えていなければならない時代。マーケティングを教わっている藤村正宏先生はいつもこう言っている。

「まずはやってみる、やってダメならやり方を変えればいいだけだから」

「このやり方が必ずうまくいく!」ということはない。他社もいろいろな取り組みをしている。黙っていては、どんどん離されていく。そうならないためにも、勉強をして学んだことを実践していく。

あと、大事なことはただ闇雲になるのではなく、「数字」を頭にきちんと入れること。お金がどう動いているのか、その数字の意味は何なのか、そこを知ると知らないとでは、結果が大きく違ってくるであろう。そしてその数字を知ると、「あれ、この費用、もしかして不要?」「ここはコストダウンできるな」と新たな気づきが発生し、手元にお金が残る。

以下、本書から。

・「未達」を許さない姿勢の会社は、自ずと業績が上がります
・「売れない理由を100個探すよりも、売れた理由を1個探せ」
・滅多にない珍しい注文や依頼の中に、新しい商品やサービスのネタがあります
・1時間当たり粗利益をどれだけ増やせるか注力するこ
・ウラ紙のムダは気になる、人件費のムダは見えなくなる

思うように売上が上がっていかない中小企業の経営者にはオススメの本でした。