竜巻ーメカニズム・被害・身の守り方ー


著者名: 小林文明
ISBN: 978-4-425-51381-9
発行年月日: 2014-08-12
サイズ/頁数: A5判 200頁
在庫状況: 在庫あり
価格(本体価格)

1,944円 (1,800円)

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いつどこで発生するかわからない「竜巻」の仕組みを、第一線の研究者が、発生する仕組み突風・トルネードとの違いを学び、さらに竜巻から身を守る方法、過去の竜巻事例、最新の情報をもとにわかり易く解説。

【本書のポイント】
・竜巻の科学的メカニズムをやさしく丁寧に解説
・過去の事例から日本における竜巻の実態をしる
・最近の竜巻観測について紹介
・竜巻から身を守る方法を知り、防災に役立てる

【はじめに】より
雲は見ていて飽きないし、心が癒されます。雄大な積乱雲を見て、なにを感じて、なにを想像するでしょうか。夏、夕立、雷、虹、カリフラワー、恐怖、白・・・。竜巻(たつまき)も積乱雲から生み出される現象のひとつです。
最近は“極端気象”という用語が使われるように、時間雨量100mmの局地豪雨や竜巻・ダウンバーストなど激しい大気現象がクローズアップされています。ひとたび、大規模な竜巻が発生すると、地上の構造物はひとたまりもありません。ですから、このような極端な現象を目の当たりにすると、人は畏怖の念さえ抱きます。
竜巻は、誰でも知っているが、実際に見た人はごくわずかです。また、科学的なメカニズムも完全には理解できていません。なぜあんなに細長い渦が形成されるのでしょうか。なぜ構造物を破壊する強大なエネルギーを有しているのでしょうか。最近、日本で甚大な竜巻被害が発生しているのはなぜでしょう。わからないことばかりです。
“雲を掴むような話”という表現がありますが、雲科学の分野では、高分解能の気象レーダーなどさまざまな“眼”で観ることにより、だいぶ雲が掴めるようになってきました。竜巻の渦そのものを計測することも可能になっています。竜巻をもたらす特別な積乱雲ースーパーセルーの中では、一体なにが起こっているのか? 本書は、積乱雲が大好きな一研究者が、30年間日本の竜巻を、現地調査で、気象レーダーで、この目で観てきた、竜巻のお話です。私たちの住んでいる、日本における竜巻の実態を理解してもらえれば幸いです。

平成26年7月
小林文明

【著者紹介】
小林文明(こばやし ふみあき)
最終学歴:
北海道大学大学院理学研究科地球物理学専攻博士後期課程修了
学位:
防衛大学校地球科学助手、同講師、同准教授を経て、
現在は防衛大学校地球海洋学科、科学教授
千葉大学環境リモートセンシング研究センター客員教授(平成23〜24年)
日本大気電気学会会長
日本風工学会理事
専門:
メソ気象学、レーダー気象学、大気電気学
研究対象は積乱雲および積乱雲に伴う雨、風、雷

■小林先生にインタビューしました
竜巻の著者に聞く! 30年間の竜巻研究を1冊にまとめました。

【目次】
第1章 竜巻とは何か

知っているようで知らない、竜巻。まずは風と雲と渦を知ろう!
 1.1 突風をもたらす大気現象
    竜巻の定義
    ダウンバースト
    ガストフロント
 1.2 つむじ風と竜巻
    火災旋風
    ガストフロントに伴う竜巻「ガストネード」
 1.3 アメリカの巨大竜巻トルネード
    ウォータースパウト
 1.4 F(フジタ)スケール
    Fスケールができるまで
    被害のランク
    FPPスケール
 1.5 積乱雲の組織化
    シングルセル(single cell)
    マルチセル(multi-cell)
    スーパーセル(supercell)
    メソサイクロン(mesocyclone)

第2章 竜巻の怖さ
竜巻発生の前兆がわかる!? 知れば知るほど怖い竜巻。
 2.1 竜巻の発生
    竜巻のマルチスケール構造
    非スーパーセル竜巻の発生
    竜巻の時間変化
    多重渦
 2.2 竜巻の前兆
 2.3 被害の特徴
    被害の局在性
    竜巻の移動測度の効果
    吸い上げ渦の効果
    「ミサイル」とよばれる飛散物の破壊力
    破壊のプロセス
    市街地の被害特性
    竜巻のジャンプと蛇行
    地形の効果
    人的被害の特徴

第3章 日本の竜巻がもたらした被害〜現地調査から〜
日本のあちこちで発生した竜巻はさまざまな被害をもたらしました。
具体的に見ていきましょう。
 3.1 酒田市の竜巻(羽越線事故)2005年12月25日
 3.2 佐呂間竜巻 2006年11月7日
 3.3 つくば竜巻 2012年5月6日
 3.4 2013年9月に各地で発生した竜巻

第4章 竜巻から身を守る
いざというときのために! 小林先生による竜巻からの避難ポイント紹介。
 4.1 頑丈な建物とは何か
    戸建住宅
    マンションなどの集合住宅
    学校や職場
    大型店舗
 4.2 身を守る行動
    屋外では
 4.3 日本の竜巻リスク
 4.4 竜巻注意情報をどう受け止めるか
 4.5 竜巻の予測
    X-NETプロジェクト
    POTEKAプロジェクト

第5章 日本における竜巻の実態
日本で起こりうる竜巻を知っておこう。
 5.1 日本の竜巻
 5.2 竜巻の発生場所と原因
 5.3 台風に伴う竜巻の発生
 5.4 冬の竜巻
 5.5 月別発生頻度と発生時刻
 5.6 ドップラーレーダーによる観測

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