地表面の熱収支


978-4-425-51271-3
著者名:ミハイル・イ・ブディコ 著/内嶋 善兵衛 訳
ISBN:978-4-425-51271-3
発行年月日:2010/10/25
サイズ/頁数:A5 280頁
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地球気候を決める最も大きな因子である太陽エネルギーについて、地球の表面における熱収支を計算しています。それまで定性的に扱っていた気候学を定量的な物理気候学へと変革した最初の書。
地球に届く太陽エネルギーをどのように計算したらよいか、そしてそれが気候とどのような関係にあるかを、簡単な数式を交えて説明。

【本書の詳しい内容】  地球に入射する太陽エネルギーは、地球上の自然現象および人間活動を支える最も重要なエネルギー源です。それゆえ、地球表面での太陽エネルギーの動きは、気象学から始まって地理学・海洋学・生物学・農学そしてエネルギー工学などで広く研究されています。
 本書は、1956年に旧ソ連のブディコ博士が著した名著『地表面の熱収支』を新しく翻訳し直したものです。ブディコ博士は、地球上での太陽エネルギーの配分を、物理学の基本法則−エネルギー保存則にしたがって体系的に解明しています。つぎに各熱収支成分の気候学的決定法が順をおって説明され、耕地保護林の気象効果の評価などへの熱収支研究の活用も解説されています。
 原著者ブディコ博士は、本書により熱収支気候学を確立し、内外の学界に大きく貢献しました。その功績によりレーニン学術賞を受けました。その後ロシア科学アカデミー会員、アメリカ気象学会名誉会員などに輝いています。さらに、1998年には旭硝子財団のブループラネット賞を授与された。しかし2001年に81歳でその輝かしい人生を閉じました。
 訳者内嶋博士は農業気象学の専門家で、長きにわたってブディコ博士と親交があり、博士の多くの著書を邦訳して日本の研究者に紹介しています。
 本書は気象学、気候学、水文学、海洋学の分野で活躍している科学者、学生のほか、地球表面の太陽エネルギーの変換問題に興味を持つ科学者、技術者、専門家にも有益です。

◆この本のレベル◆ ★★★★☆
地球環境への関心を持つ研究者、学生、技術者にオススメ。

目次 第1章 序論  第1節 熱収支式
 第2節 地表面の熱収支研究の概要

第2章 熱収支成分の気候学的計算法  第3節 純放射(正味放射)
 第4節 地表面と大気間での乱流顕熱交換(顕熱伝達)
 第5節 蒸発による熱放出(潜熱伝達)
 第6節 熱収支成分の決定精度

第3章 熱収支成分の地理的な分布  第7節 放射バランス
 第8節 熱収支
 第9節 熱収支成分の年変化と日変化

第4章 熱収支と自然地理学的な過程のエネルギー要因  第10節 陸地の熱収支と水収支との関係
 第11節 熱収支と地理学的な成帯性
 第12節 熱収支と植生の発達条件

第5章 熱収支と土地改良工事の気象効果  第13節 耕地保護林
 第14節 灌漑

第6章 地球の熱収支と水収支  第15節 地球の熱収支
 第16節 水収支と水循環

(気象図書)


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カテゴリー:気象・海洋 タグ:気象 環境問題 
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