世界鉄道探検記−ユーラシア大陸をゆく−


978-4-425-96021-7
著者名:秋山芳弘 著
ISBN:978-4-425-96021-7
発行年月日:2003/3/8
サイズ/頁数:四六判 208頁
在庫状況:品切れ
価格¥1,980円(税込)
品切れ
世界での鉄道乗車記を現地の雰囲気や技術的な視点など様々なエピソードを交えユニークに紹介する。「世界の車窓から」製作者との対談も掲載。

【まえがきー鉄道旅行の勧めー】より
外国の鉄道に対する技術協力や技術的助言(コンサルティング)、また鉄道調査を職業としている関係で、世界各地の鉄道に乗車する機会が多いので単に仕事で滞在するだけと違い、鉄道を通してその国(地域)の自然や社会・文化の状況がわかってきます。
では、なぜ自動車や飛行機ではなく鉄道かといいますと、
1.鉄道には庶民列車や高速列車・豪華列車まであり、その国(地域)のいろいろな階層の人々が利用するので、その縮図を見ることができます。どちらかというと、庶民列車の方が面白く、その例として、タイのローカル列車があります。窓から入ってくる自然の風を受けながら、タイの人たちの車内での様子や沿線駅での物売りを見ているだけで、生活の実態がわかってきます。
2.他の交通機関と違い、車内での移動が可能なので、その土地の人々の様子を間近に見ることができます。たとえば、シベリア鉄道のように何日も同じような風景の中を走りながら、同じコンパートメントのロシア人たちと寝起きを共にしたり、近隣のコンパートメントの人たちと話していると、自然にロシア人が理解できてきます。
3.鉄道は、基本的に地上を移動するので、車窓に展開する風景を楽しむことができます。たとえば、スイス=アルプスの大自然をいながらにして見ることができるのは、「鉄道の特権」ともいえましょう。
4.また鉄道で旅をすると、車内で飲食ができるし、現地の人との交流の可能性が高くなります。自動車では飲酒はほぼ不可能ですが、車窓風景を眺めながら、ビールやウイスキー、ウォッカなどを飲み、外国人と話をしながらの旅行は、「贅沢な旅」でしょう。
などというような理由をつけて、仕事で行く場合が大半ですが、時には休暇を利用して、いろいろな国(地域)を訪れるたびに鉄道旅行をすることにしています。そのような「鉄道探検記」をとりまとめたのが、本書です。
なお、当然のことながら本文中には最新の鉄道事情を盛り込むように努めましたが、列車データや運賃・路線情報などは、生地の執筆時点のものであることを最初にお断りしておきます。ただし、重要な変化や変更があった事項には(注)をつけ、補足説明をいたしました。
本書をお読みいただき、ユーラシア大陸(アジアからヨーロッパまで)の鉄道(もっとも、本書収録はその一部ですが)を知り、また鉄道で旅行した気分になり、さらには次回海外旅行に出かけるときには、地球環境(本当は、人間環境)にやさしい交通機関である鉄道に乗車し、新しい異文化体験をしていただければ、幸いです。

秋山芳弘

【目次】
 韓国の特急「セマウル」と高速列車KTX
 北朝鮮の旅
 台湾の「自強号」
 天津日帰りの旅
 香港の青馬大橋
 泰緬鉄道の跡を訪ねて
 イスタンブールの都市鉄道
 ベルギーの高速鉄道
 ドイツのICE-T
 フランスの2階建てTGV
 イタリアの「チザルピーノ」
 スイス=アルプスの観光列車
 ポーランド国鉄の民営化
 冬のストックホルム
 晩秋のヘルシンキ
 サンクトペテルブルグ巡り
 世界最長のシベリア鉄道
 付録1 世界の車窓から
 付録2 世界の列車トイレ事情


書籍「世界鉄道探検記−ユーラシア大陸をゆく−」を購入する

品切れ
カテゴリー:鉄道 タグ:海外鉄道 鉄道 
本を出版したい方へ