図解 ロープワーク大全−使いたい結びがすぐわかる−


978-4-425-48121-7
著者名:前島一義 著
ISBN:978-4-425-48121-7
発行年月日:2005/6/8
サイズ/頁数:B5判 288頁
在庫状況:品切れ
価格¥3,960円(税込)
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 普段、特に意識されることは少ないですが、「結び」が必要な場面は意外と多いものです。日常生活においても古新聞・雑誌を束ねたり、靴ひもを結んだり、ダンボール箱にひもをかけたりと、枚挙に暇がありません。しかし、結び方が自己流であったり、状況に適した結びでなかったりなどして、緩んでしまったり、二度と解くことができなくなってしまうことも多くあります。
 本書は基礎的なものから応用に至る約350通りの結び方を「この場面に適している結びは何か」がすぐわかるよう、用途別に分類しています。家庭で便利な結び方から、アウトドア、釣り、装飾、緊急時に使える結び方まで紹介し、すべて3色に色分けされたイラスト付きで丁寧にわかりやすく説明しています。
 著者は、長年東京商船大学でロープワークを学生に伝授してきており、テレビ出演の経験も多い”ロープの達人”。「結びに求められることは,第一に結びやすいこと。そして、使用中は解けないが、使用後は解けやすいことです。(「まえがき」より)」は納得させられます。
本書を読むと、結びの奥深さや応用範囲の広さ、合理的な使用法などに感心させられます。手元に備えておきたい一冊です。

【まえがき】より  結びは人類が誕生した大昔から人々の生活と共にさまざまな形で発達してきたものと思われます。はじめは穴を掘って生活していた人々が木に蔦が巻きついているのを見て、木や竹を集めて囲いを作り蔦を巻きつけて住居を作っているうちに結ぶことを考えたり、狩りで獲物を捕まえるのに蔦や木の繊維を使って縛ることを考え出したり、また蛇に巻きつかれたことから、巻くことを覚えたり、といった具合だと想像されます。それらは文明の発達と共に世界各地で独自に結びが考案され現代に引き継がれてきております。これらの結びの中には国は違っても同じ結び方が数多くあります。ということは人は必要によっては同じ事を考えるものだとつくづく思うところです。
 結びは実用的なものと装飾的なもの、さらにその両方を兼ねたものに大別できますが、一般的に結びに求められることは、第一に結びやすいこと。そして、使用中は解けないが、使用後は解きやすいことです。もちろん、ここでも例外はあり「荷造り人結び」「垣根結び」また釣りに用いる結びのように解く必要のない結び方もあります。結びが解けないのは摩擦抵抗があるからで、これは使用する力によってロープが締まり端が押さえられるからです。結びの方法は使用目的によって使い分けるのはもちろんですが、基本さえ知っておれば応用のきくものです。
 本書では数多くの結び方を詳しく紹介しますが、この中から自分に合う結びを選び出して自分の十八番として身につけて下されば著者として幸甚に思います。
またこの本を執筆するにあたって初めは結びに関心を持って下さった読者の皆様にも理解が容易になるよう、図によって丁寧に手順を追って説明することを第一に心がけました。本書が読者の皆様のお手元にあって、末永く愛されることを願っています。

【目次】
1 基本的なロープの結び方

 ロープ結びの基本形
 物を縛る
 ロープの端に環を作る
 ロープを杭や横木に止める
 結び目を作る

2 家庭で便利な結び方
 ロープとロープをつなぐ
 新聞紙を束ねる
 ほどけない靴ひもの結び方
 ネッカチーフやスカーフを結ぶ
 ハンガーを縦に連続して吊るす
 犬などのペットや家畜をつなぐ
 袋の口を縛る
 小包・荷物のひもかけ
 箱の美しい結び方
 贈答用の箱を飾る
 のし・水引きの結び方
 風呂敷でバッグを作る
 竹や木で柵を作る
 引っ越し、営繕で使う結び方
 ロープを使って高い階から脱出したいり、高所作業をする
 お祭りで使う結び方、縛り方
 スイカやボールなどの縛り方/他

3 キャンプ・登山で使う結び方
 花見の場所取り
 投げ縄を作る、高い木の枝にロープを結ぶ
 荷物を吊るす
 テントの支柱を張る
 ロープを杭や横木に止める
 洗濯ロープをきつく張る
 丸木を組んで支柱を作る
 旗竿などの棒を継ぎ足す
 縄ばしごを作る
 大きな丸木で大勢で引く
 丸木で床やテーブル、ベンチ、いかだを作る
 崖を降りてからロープをはずす
 ロープの途中に環を作り、体を結び止める
 体を落ちないように確保する/他

4 釣りに必須の結び方
 釣り糸・テグスのつなぎ方
 釣り糸・テグスを結ぶ
 釣針を結ぶ

5 ヨット・ボートの結び方
 航海するときに使う結び方
 船を係留する

6 ロープで飾りを作る
 ホイッスル(笛)のひもを飾る
 仏壇・鎧・兜を飾る
 太いロープを装飾的につなぐ
 房を作る
 玄関マットを編む
 手すりやハンドルのすべり止めを編む

7 ロープの処理・格納法
 ロープを手掛かりとする
 ロープの端止め
 太い糸やひもを束ねる
 普通のロープを束ねる
 ボーイスカウト式のロープの束ね方
 2本の太いロープを縛り合わせる
 トラックの積荷を縛った余りを束ねる
 長いロープ・太いロープを束ねる
 ロープ巻きの胴にロープの端を仮止めする

著者の紹介
1937年島根県生まれ。
1957年海上自衛隊入隊。護衛艦、敷設艦勤務。高等科運用卒業。
特修科海上輸送修業。
1970年東京商船大学文部教官となり、練習船汐路丸航海士、実習船
やよい船長の後、航海実習教室副主任として学生の指導にあたる。
2003年4月退官、現在に至る。

(海事図書)



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カテゴリー:船舶(航海・機関・運用) 
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