航海計器シリーズ1 基礎航海計器【改訂版】


978-4-425-43034-5
著者名:米澤弓雄 著
ISBN:978-4-425-43034-5
発行年月日:1995/11/18
サイズ/頁数:A5判 188頁
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価格¥2,640円(税込)
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六分儀、電磁ログ、ドップラーソナー、音響測深機、磁気コンパス、自差、傾船差等の原理構成・取扱いについて平易に解説。

【はしがき】より  前回改訂を試みてから11年経過したことになる。その間も商船の技術革新は留まることなく進展し、それを扱い乗組員の態勢もずいぶん変化してきている。航海計器もどんどん新しくなっているが、ここで対象となっているいわゆる基礎航海計器は、そんなに大きく変化したわけではない。しかし、すでに使用されなくなっているものも明確となったので、これらを整理することにした。
 六分儀や磁気コンパスなどは、今でも使用もされず古くらい計器であると考えている方もおられるかもしれないが、これらを使用した航法こそ航海の原点をなすものであり、このための基礎となる計器をしっかりと掌握することによって優れた航法、航海計器が開発されるものである。
 いわゆる自動化に結びつく航海計器といえども、まだまだ開発途上であるといわざるを得ず、たとえばオートパイロットにしても、使用する方からいえば一昔前のそれらの方が余程簡単に使用でき、保守も容易であったに違いない。
 それに比べると、基礎航海計器と呼びつつここに編集されたものは、ほとんど以前のそれと変わらず、むしろ使用者から見ても使いやすくなっているものが多い。
 改訂の都度述べていることであるが、このように改訂することによって、時代に合った新しい感覚の参考書を目指しているつもりである。しかし、もとより浅学非才の身であるために十分に満足できるものになっているかどうかは疑問である。不備な点は読者諸賢のご叱声をお願いし、今後改正させていただきたい。

1995年10月
米澤弓雄

【目次】
第1章 六分儀
 1.1 概説
 1.2 構成
 1.3 誤差
  1.3.1 六分儀自体の誤差
  1.3.2 測定上の誤差
 1.4 取り扱い法
  1.4.1 使用法
  1.4.2 取り扱い上の注意事項
   問題
   ヒント

第2章 船底測程儀  2.1 概説
 2.2 北辰圧力式測程儀
 2.3 電磁ログ
  2.3.1 原理
  2.3.2 基本的構成および作動
  2.3.3 取り扱い法
  2.3.4 最近の電磁ログ
   問題
   ヒント

第3章 ドプラー・ソナー  3.1 概説
 3.2 原理
 3.3 構成
  3.3.1 送受波器
  3.3.2 演算部
  3.3.3 送受信機
  3.3.4 指示器
 3.4 取り扱い法
  3.4.1 調整器および表示灯
  3.4.2 操作法
  3.4.3 取り扱い上の注意事項
 3.5 精度
 3.6 対地速力と対水速力
 3.7 ドプラー・ソナー
   問題
   ヒント

第4章 音響測深機  4.1 概説
 4.2 原理
 4.3 音波の性質
  4.3.1 海水中における伝搬速度
  4.3.2 音波の減衰
  4.3.3 水中気泡による減衰
  4.3.4 音波の反射と吸収
  4.3.5 鉄板の透過損失
  4.3.6 超音波の指向特性
 4.4 種類と基本的構成
  4.4.1 種類
  4.4.2 基本的構成
 4.5 取り扱い法
  4.5.1 使用法
  4.5.2 記録の見方
  4.5.3 装備上の一般的な注意事項
   問題
   ヒント

第5章 磁気コンパス  5.1 概説
 5.2 磁気コンパスの分類
 5.3 構造
  5.3.1 バウル
  5.3.2 ビナクル
  5.3.3 コンパス・カードの目盛
 5.4 誤差
  5.4.1 磁気コンパス自体の誤差
  5.4.2 磁場の乱れによる誤差
  5.4.3 測定上の誤差
 5.5 取り扱い法
  5.5.1 磁気コンパス使用上の注意事項
  5.5.2 基準コンパスの据付位置選定上の注意事項
 5.6 付属具
  5.6.1 シャドウ・ピン
  5.6.2 方位盤
  5.6.3 方位環
  5.6.4 方位鏡
   問題
   ヒント

第6章 自差  6.1 概説
 6.2 磁気理論の概要
  6.2.1 磁石の性質
  6.2.2 磁性による物質の分類
  6.2.3 磁性体
  6.2.4 磁北の説明
 6.3 地球磁気の磁気コンパス
  6.3.1 地球磁場
  6.3.2 地球磁気の3要素
  6.3.3 地球磁場の変化
  6.3.4 地球の磁極と地磁気極
  6.3.5 磁気赤道
  6.3.6 磁気緯度
  6.3.7 水平磁力と磁気コンパス
  6.3.8 垂直磁力と磁気コンパス
  6.3.9 水平磁力と偏差
  6.3.10 地球磁場と自差
  6.3.11 地球磁場に関する水路図誌
 6.4 自差の原因とその性質
  6.4.1 船体永久磁気
  6.4.2 船体一時感応磁気
  6.4.3 船体半永久磁気
  6.4.4 ガウシン差
 6.5 自差測定
  6.5.1 自差測定の目的
  6.5.2 自差測定の準備と注意
  6.5.3 自差測定法
  6.5.4 遠方物標の方位による自差測定法
  6.5.5 自差測定後の処理
  6.5.6 自差表および自差図表
 6.6 自差公式と自差係数
  6.6.1 自差公式と自差係数
  6.6.2 自差係数算出法
 6.7 地理上の位置の変化による自差の変化
  6.7.1 船体永久磁気による自差の変化
  6.7.2 垂直軟鉄の感応磁気による自差
  6.7.3 水平軟鉄の感応磁気による自差
  6.7.4 甲乙両地における自差の変化
 6.8 自差修正法
  6.8.1 自差修正の必要性
  6.8.2 自差修正の概念
  6.8.3 自差修正具および自差修正装置
  6.8.4 自差修正の原理
  6.8.5 自差修正法
  6.8.6 自差修正後自差の変化に対する注意
   問題
   ヒント

第7章 傾船差  7.1 概説
 7.2 傾船差の原因とその性質
  7.2.1 横走水平軟鉄の感応磁気による傾船差
  7.2.2 コンパス直下の垂直軟鉄の感応磁気による傾船差
  7.2.3 船体永久磁気の垂直方向成分による傾船差
 7.3 傾船差公式と傾船差係数
  7.3.1 傾船差公式と傾船差係数
  7.3.2 傾船差係数の算出
 7.4 地理上の位置の変化による傾船差の変化
 7.5 傾船差修正法
  7.5.1 船体傾斜による傾船差修正法
  7.5.2 傾針儀による傾船差修正法
   問題
   ヒント
(海事図書)


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