英文和文 新訂 航海日誌の書き方


978-4-425-17027-2
著者名:水島 祐人 著
ISBN:978-4-425-17027-2
発行年月日:2023/8/28
サイズ/頁数:A5判 192頁
在庫状況:在庫有り
価格¥2,420円(税込)
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航海日誌の文例を船の動静、環境、作業、漁撈等に分けて英文の組立てを明らかにし、項目ごとに関連の英語語句をまとめたもの。

【はじめに】 本書『新訂 航海日誌の書き方』は,四之宮博先生(故人)の手による『新しい航海日誌の書き方』を一部改訂・増補したものです。
本書は主に,将来船員職を目指す,船員養成機関の学生の方々向けに執筆されています。第1編では,航海日誌の基本的な記載事項や記載ルールを概説し,第2編では,各記載事項の具体例として日英語の様々な例文を掲載しています。初心者の方には,まず第1編で航海日誌の概要を学んで頂きたいです。ある程度航海日誌の書き方に慣れてきた方には,第2編で特定の記載事項を学んで頂ければ幸いです。巻末には,航海日誌で多用される略語のリストをはじめ,航海日誌を書く際に必要な関連情報をまとめています。さらに新訂版では,実際の社船や練習船のログブックを基に作成されたサンプルを巻末に掲載し,海運業界で使用される特徴的な英語,「海事英語」についてのコラムを各編の合間に追加しました。学習の参考となれば幸いです。
末筆ながら,本書刊行に際しご尽力頂きました皆様に心よりお礼申し上げます。独立行政法人海技教育機構 海技大学校 齊藤学先生(准教授)ならびに小川柚子先生(助教)には,本書第1編の改訂に際し,実務経験と専門的知見に基づく様々な助言を頂きました。同校 堀晶彦先生(名誉教授・練習船海技丸船長)ならびに門屋康平先生(助教・練習船海技丸二等航海士)には,巻末付録のログブック見本を作成・提供頂き,本書に貴重な学習教材を加えて頂きました。成山堂書店 小川典子社長ならびに同社編集グループの皆様には,本書改訂のご縁を頂き,多くのご支援を頂きました。皆様に心からお礼の言葉を申し上げます。

2023年7月
独立行政法人海技教育機構
海技大学校 講師
水島 祐人

【目次】
第1章 航海日誌の種類とその特徴
 1 当直日誌 log-book
 2 公用航海日誌 Official log-book
 3 その他
   コラム1 「海事英語」について

第2章 航海日誌の取扱い法  1 航海日誌の重要性
 2 航海日誌管理上の心得
 3 航海日誌載上の注意
   コラム2 海事英語を学べる本

第3章 航海日誌文の特徴と作成上の注意  1 ログ・ブック英文の特徴
 2 ログ・ブック英文作成上の注意
 3 和文航海日誌文の特徴と作成上の注意

第4章 航海日誌本欄の書き方  1 時刻 Time
 2 航程 Distance
 3 針路 Course
 4 自差 Deviation(略 Dev.)
 5 風圧差 Leeway(略 L.W)
 6 風 Wind(風向 wind direction,風力 Wind Force)
 7 天候 Weather(略 Wr)
 8 気圧および温度 Barometer and Temperature
 9 波浪 Sea Condition
 10 回転数 Revolution
 11  正午位置,直航針路および航程
   Noon Position, Course and Distance Made Good.
 12 海潮流 Current
 13 偏差 Variation
 14 燃料,清水,かん水 Fuel, Fresh Water, Boiler Water
 15 検測 Sounding
 16 航海統計
 17 錨位 Anchor bearings
 18 時計 Clock
 19 喫水 Draft
 20 貨物,漁獲物の積載,陸揚げ
   Loading, discharging of cargo of fish
 21 船客,郵便物 Passenger, Mail

第5章 航海日誌記事欄の書き方 5.1 出入港に関する事項
 1 出港用意および入港用意
 2 着発時刻および港名
 3 錨の使用
   A.出港時の錨の使用(抜錨)
   B.入港時の錨の使用(投錨)
 4 係索の使用
   A. 出港時の係索の使用(岸壁,ブイ解らん)
   B.入港時の係索の使用(岸壁,ブイ係留)
 5 機関の使用
   A.出港時の機関の使用/B.入港時の機関の使用
   C.航海中の機関の使用
 6 引き船の使用
 7 水先人
 8 税関,検疫ならびに移民検査
 9 錨地指定および転係,転錨
 10 航路標識,防波堤等の航過

5.2 航海中に関する事項
 1 針路
 2 測程儀
 3 著明物標の視認および航過
 4 霧中航行
 5 測深
 6 風,天候ならびに海面の状況
   A.当直時間中記入すべき事項
   B.当直交替時記入すべき事項
 7 船体の動揺および海水奔入の状況
 8 船内使用時の改正
 9 日付変更線および赤道通過
   A.日付変更線通過/B.赤道通過
 10 他船の航過
 11 信号,通信
 12 部署,操練
 13 天測ならびに海洋・気象観測
 14 レーダー,ロランおよび方探の使用
 15 見張り

5.3 停泊中に関する事項
 1 日課作業
    A.始業・終業ならびに甲板洗い
   B.錆(さび)打ちおよび錆落し
   C.ペイント,ワニス,ター,セメント塗り
   D.清掃/E.修理および手入れ
   F.作製および取付け/G.荷役関係甲板作業
   H.漁具整備/I.雑作業
 2 荷役作業
    A.荷役開始および終了/B.荷役中止および再開
    C.タリーおよびサーベイ/D.水揚げおよび仕込み
 3 荒天準備
 4 守錨当直
 5 燃料,水,食料の補給
 6 郵便物揚げ降ろし
 7 乗下船,交代
 8 消毒

5.4 ドックに関する事項
 1 入出渠  97
   A.入渠  97/B.出渠
 2 ドック作業

5.5 漁船操業に関する事項
 1 まぐろ延縄漁船
 2 トロール漁船
 3 捕鯨船
 4 さんま棒受網漁船
 5 さば(かつお)一本釣り漁船
 6 さけ・ます流網漁船

5.6 事故および海難に関する事項
 1 錨および錨鎖関係の事故
 2 操舵装置の事故
 3 プロペラ事故
 4 接触および衝突
   A.岸壁,障害物等との接触,衝突
   B.他船との接触,衝突
 5 座礁
 6 浸水
 7 火災
 8 荒天損傷
 9 作業事故
 10 人命救助

5.7 一般事項
 1 休日,儀式ならびに船飾
 2 病気および死亡
 3 船内点検ならびに巡検
 4 通風および船倉管理
 5 海難報告
 6 脱船,出産
   コラム3 「海事英語」のボキャブラリーは難しい?

【付録】
 1 航海日誌略語集
 2 天気記号
 3 ビューフォート風力階級
 4 気象庁風力階級表
 5 気象庁の風浪階級
 6 気象庁のうねり階級
 7 視程表
 8 月と曜
 9 日付の書き方と序数
 10 世界各国の休祭日
  航海日誌(ログブック)見本


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