読了『ライオンのおやつ』

本はたくさん読むけど、好きな作家って、いなかったんですよね。そもそも、作者で本を選んでなかったし、小説はそんなに読んでこなかったから。

みなさん、こんにちは。
成山堂書店という専門書をつくっている会社の三代目(専務)の小川啓人です。
海に関すること(船、海洋、水産)、気象、飛行機、鉄道などの物流の専門書から、
深海魚、釣り、海の生き物などの趣味的な本までを発行しています。

はじめて好きになった作家

『ツバキ文具店』という本を読んでから、小川糸さんを好きになった。確か、本屋大賞にノミネートされて気になり購入したんだっけな。読み進めていくと、その書きっぷりが心地よくて、次へ次へと読んでいった。そして、今回読んだ『ライオンのおやつ』も小川糸さんらしい文章で、どんどん読み進め、あっという間に読了。

人生の最期を考える一冊

内容は癌を患い、余命を宣告され、人生の最期をホスピスですごすという物語。そのホスピスが「The 病院」ではなく、文章から想像するに、お庭がとても広い小高い丘にある、ちょっと大きめの家という感じ。おばあちゃんの家に遊びに行くような感じかな。

それぞれの人生、それぞれの生き様、死に様が書かれていて、自分はどんな最期を迎えたいのだろうか、それまでにどんな人生を歩んでいきたいのだろうか、そんなことを考えながら読み進めていった。

昔、祖母の余命が宣告されたとき、最期をホスピスでとも考え調べたことがある。でも、どこもいわゆる病院のようなところ。この本のような温かなホスピスがあるのかわからないけど、こういうところがあるのなら、最期を迎える人は幸せなのかもしれない。

心に残った文章

思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう

無駄なことなんて、ないんだよ。
ひとつも、意味のないことなんて、ないよ。

生まれるのも死ぬのも、自分では決められないもの。だから、死ぬまで生きるしかないんだよ

人の幸せっていうのは、どれだけ周りの人を笑顔にできたかだと思う

人は生きている限り、変わるチャスがある

そんなに簡単に、自分の生き方を変えることはできないもの。でも、自分の人生を最後まであきらめすに変えようと努力すること