目にした感想で「読み終えたら、おにぎりが食べたくなる」と書いてあった。どういうことだろうと思いながら読み進めるも、「おにぎりなんて、どこにもないじゃん!」と思う。しかも、読み始めから暗い内容。途中でやめようかとも思ったけども、読み始めたら最後までやめられない僕の性格。よっぽどのことじゃないと途中でやめることはしない。
読み進めていくうちに主人公の気持ちに入り、蓼科の風景が浮かんでくる。
そして読み終えたあと、「おにぎりが食べたい」と思った。それも、祖母がつくってくれたおにぎりを。
思い返すと、祖母がつくるおにぎりは三角ではなく丸っこいおにぎりだった。素手でにぎり、塩味たっぷりのおにぎり。
これからしばらくは、おにぎりつくってお弁当に持っていくんだろうな。
祖母のことを思い出しながら、つくってみよ。
今の時期は田んぼに稲穂が実っている時期なのかな。そんな風景も見に行きたい。
そんなことを思わせてくれる一冊でした。