読了『彼方への挑戦』

マスターズ2021、リアルタイムで見ていて優勝の瞬間、涙が出た。日本人として初のマスターズ優勝。ゴルフ好きとして、息を呑む瞬間だった。そして、コツコツ、コツコツと海外で戦っていた松山選手だけに、感慨深いものがあった。

そんな彼の初の著書。ニュースでは活躍を見るものの、テレビに出るわけでもなく、SNSをやるわけでもなく、露出は少なかった。そんな松山選手が何を考え、どんな思いでこれまでやってきたのか、とても興味深かった。

「ストイックなんだろうな」と想像していたけども、想像を上を行く努力や挫折、苦労があったことがよくわかる。

どんな人でも努力なしに頂点に行くことはできないけども、その努力具合が他とは違うんだと思う。普通に努力はみんなしている。どんな努力なんだろうか。人が休んでいるときに練習をしている、1分1秒を無駄にせず練習をしている。道具へのこだわり、自分との戦い。周りからのプレッシャーも跳ね除けるほどの努力が必要。

そして、メンタルの強さも。

華やかな活躍の裏には、想像を絶するほどの努力がある。

これはなにもスポーツ選手に限った話ではない。僕らサラリーマンだって当てはまる。松山選手がボールを打ったり、トレーニングをするように、僕らは毎日の仕事をこなしていく。ただやるだけではなく、そこに自分なりの付加価値を付けていく。付加価値を付けるためには、勉強したり本を読んだり、人から話を聞いたりなどして、経験を積み重ねていく。それが僕らにできるトレーニングなんだろう。体調管理ももちろんのこと。

「結果を出したい」という思いはスポーツ選手もサラリーマンも同じ。

そのためにも、自分の向かうべきところをしっかりと見ること。松山選手の言葉にも、「自分を知ること」とある。まずはそこからのスタートなんだろう。

ゴルフをやる人もやらない人も、彼が何を考え、どう行動してここまで来たのかを知ってもらいたいし、自分が生きる上での参考にもなると思う。

そして松山選手のプレーを一度見てみたい。