青函連絡船 洞爺丸転覆の謎 交通ブックス211


978-4-425-77102-8
著者名:田中正吾 著
ISBN:978-4-425-77102-8
発行年月日:2006/6/28
サイズ/頁数:四六判 238頁
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1954年9月26日、1430名の命を奪った大惨事「洞爺丸事件」から様々な教訓を学んだ(元)青函連絡船船長が本事件の全てを解説。

【まえがき】より
洞爺丸事件の風化を憂い、語り継ごうとすることは、再び「洞爺丸事件」を起こしてはならないと念願するからである。洞爺丸の惨事を、単に函館における青函連絡船の台風海難と矮小化するのではなく、台風国日本の船舶が遭遇する台風災害という視点で見るとき、「洞爺丸」から今日的意義のある重大な教訓をくみ取ることができると思うのである。
私は洞爺丸事件の翌年、一九五五年に航海士として青函連絡船に乗船、船長を経て五九年に国鉄本社船舶局海務課に転勤した。以来七三年に定年退職するまで、短い時間を除き国鉄本社にあって、洞爺丸裁判やその事後処理、連絡船改善対策の推進や安全管理の責任者として「洞爺丸」と係わった。洞爺丸の惨事には直接遭遇しなかったとはいえ、私の国鉄連絡船における原点は「洞爺丸」に他ならなかった。当時、国鉄本社船舶局にあって、元船長で高い見識を持った荒木善之氏というよき指導者にめぐまれ、よき同僚後輩に囲まれ「洞爺丸」の教訓を生かし、再び繰り返さないために、連絡船乗組員とともに研鑽の日々であった。
国鉄退職後も機会あるごとに、洞爺丸海難審判・裁判の不当・不条理な点を訴え、洞爺丸事件とはなにか、なにが教訓として遺されたかを書き続けてきた。このたび、交通ブックスに「洞爺丸」をまとめるに当たって、「語りべ」の一人として、「洞爺丸」に関連する書物は文芸書に至るまで考えつく限り集録しようと心掛けた。本書では学生や一般の人を念頭におき専門用語等はできるだけ避け、読み物として平易な読みやすい表現とするが、専門化に対しても資料として役立つよう正確を期している。

プロローグ
 洞爺丸事件
 津軽海峡の主役交替-洞爺丸対策の総仕上げ

第一章 しょっぱい川
 三塩の険
 青函定期航路
 国鉄青函連絡航路
 戦後の復興
 連絡船ダイヤの話

第二章 一九五四年九月二六日
 悪魔のいたずら
 二分間の停電
 茜色の夕焼け
 最初のいけにえ

第三章 台風との闘い
 慟哭の記録
 日本海難史上最悪の惨事
 阿鼻叫喚の七重浜
 生と死と

第四章 台風が去って
 驚天動地の第一報
 弔慰金 全面解決に一七年
 参事の原因と世論

第五章 洞爺丸は何故沈んだか
 原因究明の論理
 あとでわかったこと
 私の原因究明
 洞爺丸海難審判
 審判庁の原因究明-第一審
 審判庁の原因究明-第二審
 裁決は生き残った

第六章 甦る青函連絡船
 再建の道のり
 連絡船の近代化
 親しまれ信頼される連絡船

エピローグ
 四〇年目の洞爺丸
 節目の洞爺丸
 あれから三〇年
 洞爺丸の遺した文芸作品
 連絡船船員の作家
本を出版したい方へ

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