成山堂書店の書籍紹介

水圏環境リテラシープログラム 水圏環境教育の理論と実践

佐々木 剛 著

 近年、水産資源の減少、海洋汚染、海底資源の問題等々を背景に、海や川・湖といった水に占められている部分(水圏)の重要性が認識されるようになった。一方で、我々が直接目にすることのできない水圏に関する理解・認識は未だ低いと言わざるを得ない。  2007年に制定された海洋基本法では、国民の海洋に対する理解を推進することが明記され、水圏環境の総合的な理解を推進するリーダーを養成するためのプログラムがスタートした。本書では、著者と東京海洋大学が推進する「水圏環境リテラシー教育推進プログラム」を中心に、水圏環境教育とは何か?水圏環境リテラシーと……

南極で隕石をさがす 極地研ライブラリー

小島秀康 著

日本は世界一、二を争う南極隕石の保有大国であり、そのほとんどを国立極地研究所が保管している。本書は、極地研の隕石担当責任者、言うなれば日本を代表する隕石研究者が、自分の同行した南極観測を中心に隕石探査活動の記録をまとめている。 【はじめに】より  日本の南極観測隊が南極で発見した隕石の数は、これまでにおよそ1万6800個である。米国、中国など外国隊の成果を合わせると、南極で発見された隕石の数は、4万8000個に及ぶ。これらを南極隕石と呼ぶ。南極以外の場所で発見された隕石数が約1万2000個であることを考えると、いかに多くの隕石……

アイスコア−地球環境のタイムカプセル− 極地研ライブラリー

藤井理行・本山秀明 編著

古きをたずね新しきを知る。 地球環境の将来を予測する上で、古気候古環境の情報は、極めて重要である。 極地の氷床(アイスコア)は、時間分解能が高いこと、過去数十万年前以前まで連続して遡れること、昔の空気そのものを含む環境シグナルを保存していることなどから、地球環境のタイムカプセルとも言える優れた記録媒体である。 本書は、気鋭の研究者達が、我が国のアイスコア研究の成果を分かりやすくまとめた最初の書物である。 【はじめに】より  温故知新。地球環境の将来を予測する上で、古気候古環境の情報は、極めて重要である。人工衛星を含む観測……

新交通システム建設物語−日暮里・舎人ライナーの計画から開業まで−

「新交通システム建設物語」執筆委員会 編

公園下の車両基地、首都高速を跨ぎ、隅田川・荒川を横断する 橋梁の難工事など、建設のウラ側を徹底紹介! 平成20年3月30日に開業した新交通システム「日暮里・舎人ライナー」の建設の概要をとりまとめたものです。この路線を題材に、「新交通システム」とは何か、そして、導入における土木・建築、建設、軌道設備、技術、法手続きなどを全8部構成で紹介しています。 特徴的な建設手法であるCM(コンストラクション・マネジメント)方式についても詳細に解説。鉄道導入などに比べ経済性も高く、環境にやさしい都市交通機関として注目される「新交通システム」……

SFアニメで学ぶ船と海−深海から宇宙まで−

鈴木和夫 著・逢沢瑠菜 協力

航空宇宙工学やロボット工学関係者は、SF作品やアニメ、コミックに影響を受けてその専門の道に進んだ人が多い。本書は、そのような人材を船舶海洋工学の分野でも増やしたいという著者の願いを実現したものです。船や海に関するSF作品やアニメを取り上げて、実際の物理学的な現象と対比しながら船舶海洋工学(流体力学)の話を進めています。あくまで工学的な内容を中心としていて、SF作品は導入として用いているだけで、科学的な検証をしているものではありません。 【はしがき】より 本書では、主に船や海が登場するSF作品(コミック、アニメ、小説、映画)あるいは……

舶用電気・情報基礎論−航海計測・機関計測の基礎知識−

若林 伸和 著

舶用計測に関わる電気工学、無線通信、コンピュータ利用の基礎技術を解説。航海科、機関科学生や電装関連の造船技術者等に必携の1冊。 著者からこの本を読まれる方へ(「はじめに」より)  20世紀(1901年?2000年)は、人類史上でも飛躍的にテクノロジーが進歩した100年であったといえるでしょう。電気が利用されるようになり、電子技術が開発され、20世紀中頃にはコンピュータが発明されて情報技術が発展しました。今日の社会においてはこれら電気・電子・情報そして通信技術を基盤とした様々なシステムによるサービスを利用して生活しています。 ……

交通工学総論

高田邦道 著

著者のこれまでの交通関連の研究(おもに陸上交通)を網羅的にまとめ、わかりやすく解説する。「交通工学」の概要や理念を、さまざまな分野の事例を用いながら、興味深く論じる。項目は多岐にわたり、モータリゼーション、高速道路、流通工学、駐車場・駐車管理などの交通政策、公共交通システム、都市交通、道路の有効利用や交通事故減少政策などを扱っており、交通工学の概要をとらえるのに適した内容となっている。 【序文】より  「交通工学」の勉強あるいは研究を志す人は、就職状況や周りの大人をみてなど、志望動機にはいろいろあるが、専門を取得する意識と……

水族館をつくる−うおのぞきから環境展示へ− ベルソーブックス039

アクアマリンふくしま館長 安部 義孝 著

マグロの回遊水槽の実現や、世界初のバショウカジキの飼育など 味のある水族館を手掛けてきた館長が、 その貴重な経験と知識を織り交ぜながら水族館を語る。 【プロローグ】より  地球の表面の70%を占める海洋と、湖沼河川の水辺の自然をテーマにして、楽しみながら学ぶことのできる水族館がいま注目されています。水環境の保全は、世界の人口増加や地球温暖化などの地球規模の環境問題のなかで重要な位置を占めています。また、タンパク源を確保するために水域の持続可能な利用、漁業のありかたについての議論も盛んになってきました。これらの問題をテーマに……

真珠をつくる ベルソーブックス038

和田 克彦 著

真珠のでき方とそれを生み出す貝を知り尽くせば、もっと素敵な真珠ができるかも!日本の 伝統として培われてきた技術を守り、育てて行くためにはどうすれば良いのか!長年、真珠 と貝に向き合ってきたプロがその全容を紹介する。 【はじめに】より  「真珠」という言葉は、日本語としていつごろ定着したのだろうか。同じ感じを使う国として先輩の中国では、珍珠と書く。おそらく天然真珠が珍しいという意味からきたのだろうが、養殖法の発明で、もはや珍しくなった「真の珠」が、商品として一般に普及したのは日本が最初である。しかし、その真珠を生み出す貝には……

減ったマイワシ、増えるマサバ−わかりやすい資源変動のしくみ− ベルソーブックス037

谷津明彦・渡邊千夏子 共著

大衆魚と呼ばれた魚たちはなぜ激減したのか!生態や資源変動のしくみ、資源管理の方法をわかりやすく紹介。今後の資源回復への道を探る。 【はじめに】より  「マイワシやマサバが高級魚に」のコピーが新聞やテレビで報じられるようになった。もともとマイワシやマサバは大衆魚とか多獲性浮魚類とも呼ばれる。つまり、たくさん獲れて安いので庶民的な魚だった。それがニュースになるほど減ってしまったのはなぜか?  魚売り場に行くと、マイワシもサバも売られているので、あまり実感がわかないかも知れない。しかし、その中には外国産のものが多く見られる。ノルウェーから……
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