ココが知りたい地球温暖化2 気象ブックス032


978-4-425-55311-2
著者名:独立行政法人 国立環境研究所 地球環境研究センター 編著
ISBN:978-4-425-55311-2
発行年月日:2010/3/29
サイズ/頁数:四六判 220頁
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価格¥1,980円(税込)
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大好評「気象ブックス026 ココが知りたい地球温暖化」の第2弾。温暖化の科学・影響・対策についての25の質問に、専門家がわかりやすく答えています。地球温暖化の謎を解くカギがこの本の中にあります。

【はじめに】より
 情報が多く出回っていれば、それでものごとがよくわかるというものではありません。たとえば、地球温暖化をめぐる問題がそうです。テレビや新聞の報道、書店の店頭で見かける温暖化関連の書籍の数は、いまやかなりの数に上っています。それらの中には「進行する温暖化の危機」といったものがあるかと思えば、「二酸化炭素温暖化説は間違い」といった調子のものもあります。いったいどれが本当なのかわからなくなってしまいます。
 私たちは国立環境研究所で地球温暖化に関する研究に携わっていますが、2006年11月に、毎月発行しているニュースレター「地球環境研究センター」で、Q&A「ココが知りたい温暖化」という連載を開始しました。ちょうど、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第4次評価報告書の公開が迫り、地球温暖化に対する一般社会の関心が高まり始めたころです。その趣旨は「地球温暖化のことは、見聞きする機会が多いのでよく知っているようでいて、では腑に落ちているかというとそうでもないというのが実際のところのような気がします。地球温暖化にまつわるよくある質問、素朴な疑問に、国立環境研究所の第一線の研究者にズバリ答えてもらいます」というものです。多くの人が抱く疑問・質問を毎月2つ選び、研究所が毎回激しい議論を積み重ねて、科学的に正確で一般の方にもわかりやすい回答原稿を作るように努めてきました。
 国立環境研究所は、「地球環境保全」「公害の防止」「自然環境の保護及び整備」など環境保全に関する調査研究を幅広く行う、環境分野のわが国の代表的研究機関です。私たちはここで、人々が健やかに暮らせる環境をまもりはぐくむため、自然と社会と生活のかかわりの理解に基づいた高い水準の研究に日々努めています。私たちは、研究で得た成果は科学論文として研究者の間で報告されるだけではなく、環境行政に有効に生かされることがきわめて重要と考えており、政策決定者や環境行政担当者に、直接的に情報をインプットすることに努力しています。さらに、一般の多くの方々に、科学的に正確な情報を、わかりやすい言葉でお伝えすることも重要なことととらえ、さまざまな形で情報の提供を行ってきています。地球環境研究センター発足の1990年以降、毎月欠かさす発行を続けてきたニュースレター「地球環境研究センターニュース」は、それらのうちの最も重要なもののひとつです。
 Q&A「ココが知りたい温暖化」シリーズは、幸い好評をもって迎えられ、一度も連載を休むことなく2年あまり続けることができました。連載記事はウェブサイトにも掲載したり、リーフレットを作成していろいろなイベントで配布したりもしてまいりました。このたび単行本にする機会を得て、より広く多くのみなさまに読んでいただけるよう、まとめなおすことにいたしました。今まで手がけてきたQ&Aのうち29のQ&Aについて加筆修正を行い、通読したときの話のつながりを考慮して、内容から「温暖化の科学」、「温暖化の影響」、そして「温暖化の対策」に大別し、その順番も整理し直しました。とはいえ、基本的には1話完結のかたちをとっていますので、どの記事から読んでいただいても差し支えありません。まずは、お好きなページを開いてみて下さい。きっと、「あっ、そういうことだったのか」と納得していただけることでしょう。

2009年2月
国立研究所地球環境研究センター長
笹野泰弘

【目次】
パート1 温暖化の科学のココが知りたい!  Q1:呼吸で大気中の二酸化炭素が増加する?
  温暖化が心配です。吐く息を止めなくても大丈夫ですか。

 Q2:海から二酸化炭素が放出された?
  人間が出した二酸化炭素が大気中にたまって地球の気温が上がるのが温暖化問題と理解していましたが、
  気温が上昇した結果、海から二酸化炭素が放出され、大気中濃度が上昇しているという説明も耳にします。
  どちらが本当なのですか。

 Q3:森林の減少と二酸化炭素吸収量
  世界で森林破壊が進んでいるというのに、植物による二酸化炭素の吸収量は増えているとも聞きました。
  いったいどちらが本当ですか。

 Q4:二酸化炭素以外の温室効果ガス削減の効果
  メタンの温室効果は二酸化炭素の10倍、一酸化二窒素は100倍、フロンガスは1万倍と聞きました。
  二酸化炭素よりもこれらのガスを先に減らすべきではないですか。

 Q5:太陽黒点数の変化が温暖化の原因?
  太陽の黒点数の変化と気温の変化との間に強い相関があると聞きました。ということは、太陽活動の活発化が
  温暖化の主要な原因なのではないのでしょうか。

 Q6冷期と温暖期の繰り返し
  寒冷期と温暖期は定期的に繰り返しており、最近の温暖化傾向も自然のサイクルと見る方が科学的では
  ないのですか。また、もうすぐ次の寒冷期が来るのではありませんか。

 Q7温暖化は暴走する?
  温暖化はあるところまで進むと決して止められなくなると聞きました。本当ですか。

 Q8気候のシミュレーションモデルはどんな結果でも出せる?
  温暖化の予測に使われるシミュレーションモデルは、作り方次第でいくらでも過去のデータに合うように
  できるし、どんな予測結果でも出せるのではないのですか。

 Q7暑い日が増えたのはヒートアイランドが原因?
  最近寒い日が減ったとか暑い日が増えたと騒いでいるのは、温暖化の影響というより都市のヒートアイランド現象
  によるものではありませんか。

パート2 温暖化の影響のココが知りたい!  Q10:世界の水不足、原因は温暖化?
  温暖化により世界の水不足が深刻化すると聞きますが、水不足の原因としては途上国の人口増加や経済発展で
  需要が増えることの方が重要ではありませんか。

 Q11:日本でもマラリア流行?
  温暖化が進んでマラリアをうつす蚊が日本に入ってくると、日本でもマラリアが流行するのですか。

 Q12:サンゴの白化は温暖化のせい?
  最近、温暖化の影響でサンゴが白化しているという報道をよく目にします。今起きているサンゴの白化の原因は、
  温暖化の影響でしょうか。

 Q13:温暖化と生物の絶滅
  温暖化が進むと生物種が3割も絶滅してしまうと聞いています。人間は大丈夫なのでしょうか。

パート3 温暖化の対策のココが知りたい!  Q14:1990年比マイナス6%の削減目標
  温室効果ガス排出量を1990年比で6%減らすのが京都議定書の日本の削減目標ですが、これはいつごろの
  排出量にあたりますか。

 Q15:家庭でできる温暖化対策
  家庭でできる温暖化対策では、何をするのが最も効果的なのでしょうか。やはり夏場のエアコンをなるべく
  使わないことですか。

 Q16:省エネ製品に買い替えるべき?
  冷蔵庫などの家電機器は、どんどん省エネ効率がよくなっていると聞きますが、まだ使えるのを捨てるのは
  もったいない気がします。私はいつ買い替えればよいのでしょうか。

 Q17:リサイクルって温暖化対策になるの?
  紙やペットボトルのリサイクルは温暖化対策になりますか。

 Q18:カーボン・オフセットって何?
  「カーボン・オフセット」をすると自分が出した二酸化炭素を帳消しにできるそうですが、本当ですか。
  また、それに参加するとしたら、どんなことに注意する必要がありますか。

 Q19:バイオマスエネルギーは温暖化対策に有効?
  化石燃料からバイオマスエネルギーへの転換が有望な温暖化対策として期待されていますが、一方で
  食料生産との競合などその問題点も耳にします。バイオマスエネルギーは将来の温暖化防止に本当に
  役立つのでしょうか。

 Q20:石油がなくなれば温暖化は解決?
  じきに石油が枯渇してしまうなら、温暖化問題は自然に解決されてしまうのではないですか。

 Q21:温暖化の「対策費用」とは?
  温暖化の対策には費用がかかるそうですが、さまざまな対策があれば、かかる費用も
  さまざまなのではないですか。また、その費用は誰が負担するのですか。

 Q22:排出量取引成功のカギと適切な国内対策
  京都議定書では、「排出量取引」といって他国の排出削減量をお金で買うことができるそうですが、
  それでは自国の削減が進まないのではありませんか。

 Q23:国際会議―日本の主張は誰が決める?
  毎年行われる温暖化の国際会議では、各国が熾烈な交渉を行っているそうですが、会議ではどういう立場の人が
  実際に交渉を担当して日本の主張を伝えているのですか。
  また日本の主張は、誰がどのような手順を踏んで決めているのですか。

 Q24:多くの意味が共存する「セクター別アプローチ」
  産業分野ごとに温室効果ガスを削減する「セクター別アプローチ」が提案されているそうですが、
  これが採用されると京都議定書のような国ごとの目標はどうなるのですか。

 Q25:もっと知ろう!温暖化
  新聞やテレビで温暖化のことを目にする機会が急に増えました。温暖化は確かに大事な問題なのだと思いますが、
  このような騒ぎ方では一時の流行に終わってしまうのではないでしょうか。

(気象図書)
カテゴリー:気象ブックス タグ:気象 気象ブックス 環境問題 
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