鉄道車両基地の楽しみ方

こんにちは、まっつんです。
厳しい夏が過ぎて気候が快適になると、どこかへ出かけたくなりませんか?もしお出かけ先に迷ったり、何か楽しいイベントをお探しだったりするなら、鉄道会社の車両基地見学などいかがでしょうか。

車両基地とは?
鉄道車両の『家』です。基地と呼ばれたり、工場と呼ばれたりします。一定周期で鉄道車両はそこへ帰り、検査・整備を受けてリフレッシュし、また仕事に戻ります。検査は2日に一度くらいのものから、3~8年に一度くらいの全分解全組み立てレベル(全般検査と呼びます)の大掛かりなものがあります。

基地公開とは?
年に一度くらいの頻度で、多くの鉄道会社が車両基地の公開イベントを行っています。近年の酷暑傾向もあって、秋に行う会社が増えています。いつ行われるかを知るには、鉄道系ニュースサイトや、目的の鉄道会社のニュースリリースをチェックするのが早いです。事前申し込み制や、抽選制のものもあります。また、旅行商品としての販売や団体見学を随時行っている鉄道会社もありますよ。3連休中の22日日曜日には、北陸新幹線の白山総合車両所の公開イベントがあります。

基地公開の魅力1:普段は見られない車両の顔が見られる!

N700系の連結器カバーを外したところ

N700系の連結器カバーを外したところ。

新幹線を『下から見上げる』。この顔は、ホームドアや柵などで厳重に守られたホームでは見られません。基地公開イベントでは、車両の連結器カバーや台車を外された姿が公開されています。整備中の姿に加え、鉄道車両の床下や天井など、普段は見られない見どころが満載です。
また、基地に入った車両が洗浄線(線路の両脇にブラシがついています)を通ったり、検査のために牽引車に牽かれていたり、営業線では見られないオフの姿を垣間見ることもできます。
検査中の姿の中でも圧巻なのは、台車(鉄道の車輪の部分です)を外し、検査用の仮台車に乗せ換える車体上げ。クレーンを使う基地や油圧ジャッキを使う基地があり、イベントでは実演して見せてくれます。JR東海浜松工場の新幹線車体上げは、是非一度ご覧になることをおすすめします。新幹線が宙に浮いて動きます。大体はそのとき検査に入っている現役車両を用いますが、時には引退車両が使われるサプライズもあります。
車両好きなら、好きな車両が健康診断を受けていたりお風呂に入っていたりする姿は見逃せません。

基地公開の魅力2:引退した車両、デビュー前の車両に会える!

博多総合車両所、先代ドクターイエロー。

博多総合車両所、ドクターイエローT3編成と100系、後ろは500系。

基地を見渡すと、意外なところにかつてのスター車両を発見することがあります。この画僧はJR西日本博多総合車両所公開時のものですが、奥の方に先代ドクターイエロー、T3編成先頭車の姿が見えます。現在は京都の鉄道博物館に移送されて隠居生活を送っていますが、移送の日まではこうして古巣で待機していました。
博多総合車両所には他にも引退車両がいます。0系22-1047号車(この車両も数奇な人生を送りましたが、またの機会に。基地に搬入されてから、外観を変えてNHKのドラマで使われたことがあります)や、高速度試験車両WIN350、100系の2階建て車両168-3009号車など。これら保存車両の多くが基地公開になるときれいに整備されて一般公開され、車内を見学することができます。
デビュー間近の車両がある場合は、そのお披露目が行われることもあります。これも大きな楽しみです。ときには車内を見学できることも。
こうした車内見学は毎回大人気で大行列なので、なかなかじっくり観察するまではいかないのが悩みどころです。

基地公開の魅力3:『裏方』たちに会える!

博多総合車両所、高所作業車?

博多総合車両所、高所作業車だと思うのですが、伸び縮みはしませんでした。

普段は駅の手前あたり、線路の端にいるのをちらりと見るくらいかもしれません。線路や架線のメンテナンスをする保守車両も、いずれかの車両基地に所属しています。基地公開の日は、そんな裏方のかれらにとってもハレの日です。
保守担当の職員さんによる熱のこもった紹介や説明、実演も非常に興味深いものです。これまで見た実演で一番楽しかったのは、マルチプルタイタンパー(線路に敷いたバラスト※砂利のことです を突き固める機械です)実演です。車両下部から突き出す巨大な爪を砂利に突き刺し、引き抜くことで隙間を詰めていきます。振動と熱気と埃が強烈でしたが、作業を間近に見られて眼福でした。
また、スイッチャー(基地内で車両の入替を行う機関車やモーター車)ファンにとっても基地公開は嬉しい日です。基地の外には出ないかれらが働いている姿を間近に見られる機会、逃すわけにはいきません。

基地公開の魅力4:工場の仕事が見学できる!

台車の検査。

台車の検査。後ろが検査をする機械。大きな検査だと、この台車も全部分解整備します。

車両たちの検査・整備を行う工場の内部も、見学できる場合があります。検査に使う様々な機械や、検査中の鉄道部品、細かいところでは各工場での遊び心溢れる案内表示、安全標語などが見られます。実演コーナーがあったり解説役の職員さんがいたりすることが多いので、気になることがあったら質問してみましょう。お子さんが鋭い質問を飛ばしている姿を毎回目にしますが、大人もどんどん訊いてみるといいですよ。仕組みも理解できますし、熱心に解説してくださると「こんな方々が日本の交通を支えているんだなあ」と胸が熱くなります。

そんな楽しさ満載の車両基地公開ですが、基地は広いのでかなりの距離を歩きますし、足元には線路やバラストがあるので、足元は安全第一、歩きやすい靴でお出かけください。天気のいい日は、日焼け止めもお忘れなく!