設問式 定期傭船契約の解説 【全訂版】


著者名: 松井孝之 著
ISBN: 978-4-425-31303-7
発行年月日: 2012-12-13
サイズ/頁数: A5判 354頁
在庫状況: 在庫あり
価格(本体価格)

4,320円 (4,000円)

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定期傭船契約は、特定の期間を決めて傭船者と船主の間で取り交わされる契約で、この期間、船主は傭船者の指示に従って積荷を運送します。しかし、予定の期日までに目的地に着けなかったり、積荷が破損したり、何らかの理由で契約がキャンセルされるなど、傭船者と船主の間に問題が生じるケースが間々ある。
本書は、定期傭船契約をめぐる様々な問題をトラブルとなる事象ごとに系統づけ、英国法により実務的に解説したものです。判断の基準となる事例は豊富に収録され、英国の判例及び仲裁判断に関して、公表されているものから著者が個人的に入手したものまで約200件に及びます。これを契約条項に沿った「逐条式」ではなく、各々のケースごとに「設問式」で解説を加えていることが特徴的です。
また、金融機関向けの解説も充実し、傭船契約ビジネス業界全体を視野に入れた構成となっています。その他、ISMコード、電子メール、ITFといった問題など最近の傾向を取り入れています。
全訂版では、最新かつ重要な判例や仲裁判断を多く取り入れ、返船・引き取り拒否の問題や海賊問題に関する解説を増やしています。また、各自のケーススタディーに役立つ「練習問題」22問を新たに巻末に収録しています。
実務に則した内容は、傭船契約に携わるビジネスマンにとって使い勝手がよく、手元に備えておきたい1冊です。

・実例で学べる「設問式」
・返船、引き取り拒否など最新かつ重要な事例を20件追加
・海賊と傭船問題に関する解説を追加
・巻末に練習問題22問を新たに収録
 各自のトレーニングや社内勉強会のテーマに最適
・スピーディーな検索に役立つ引用判例一覧を掲載

【全訂版発行にあたって】より
 初版だけではなく、改訂版も完売が近いということである。傭船ビジネスの現場だけではなく日本人船員が船上で愛読なされているという話を聞くにつれて嬉しくなる。
 全訂版は、次の方針で執筆した。
1.本書は船会社、ブローカー、商社、造船所、PIクラブ、損害保険会社、金融機関、船員、船舶管理会社など、海運実務家のための「マニュアル」であるという初版の方針は堅持した。わかりやすさを重視している。

2.リーマンショック以降は、返船、引き取り拒否やキャンセルの問題が続出している。全訂版では、この分野の判例を多く紹介したつもりである。また、続出する海賊と傭船契約に関する問題に関しては独立した章で詳しく説明した。

3.改訂版の内容を一部修正した。特に積荷の留置に関しては全面的に書きなおした。

4.巻末に「練習問題」を入れた。読者の社内勉強会などに活用していただきたい。

 全訂版をまた書きなおすのはおそらく数年先であろう。その時までに日本海運が立ち直っていることを切に望んでいる。

平成24年11月

【はじめに】より
 本書は、定期傭船契約に関する法律問題を英国法より実務的に解説したマニュアルである。
 対象は船会社、傭船者、ブローカー、P&Iクラブ、船舶管理会社、損害保険会社、銀行、リース会社、商社、荷主、サーベイヤー及び造船所などである。
 本書の特長は以下のとおりである。

1.従来の標準的な傭船契約の築城解説方式ではなく、設問方式とした。一般的に、傭船契約の問題は、契約書のいくつかの条項が複合的にかかわってくるわけであり、設問方式のほうがわかりやすいと考えたからである。

2.本書では、独立して「船舶金融と傭船契約」の章を設け、船舶融資を行う金融機関のための説明を行った。近時流行しているQuiet Enjoyment条項に関しても解説を行っている。

3.本書ではISMコード、電子メール、ITFなど最近出てきた問題をできるだけ取り上げるようにした。判例についても、現段階で最も新しい定期傭船の解説書であるWilfordの第5版に紹介されている判例の後に出された最新の判例も本書で紹介している。

4.本書では、主にニューヨークプロデュースフォームを中心に解説しているが、メジャーのベッティングの問題などタンカーの定期傭船契約に関してもできるだけ多く解説を行うように努力した。特に「傭船期間」「スピード・バンカークレーム」に関してはシェルタイムを中心としてタンカーの傭船契約に力点を置いた解説を行っている。

5.本書では、英国の判例だけでなく、英国の仲裁例を公表されているものから筆者が個人的に入手したものまで含めて、極めて大胆に紹介している。ただし、判例法として、拘束力を有する裁判所の判例と仲裁判断とは異なること、仲裁判断にしても原文を読んだのではなくLloyd's Maritime Law Newsllerから得た情報もすくなくないこと、及び、未公表の中祭礼は若干事実関係を変えていることをあらかじめお断りしたい。

6.本書は、英国法における解説書であり、日本法における解説は行っていない。英国法と日本法とは大きく異る点も少なくないことをお断りしたい。

 傭船契約の問題を考えるにあたって一番重要なことは、「傭船契約の文言をよく読みなさい」(“Read the Charter Party”)ということである。傭船契約に関しては、強制的に適用される法律あるいは条約がなく、基本的には当事者がいかに合意したかという点がすべてと言える。そこで、契約書の文言をじっくり遣唐使、契約の当事者がどのような合意を行ったかを探っていくことが傭船契約の問題を考えるのに一番重要な作業であることを強調したい。

平成15年10月
著者

【目次】
第1章 定期傭船契約とは?

第2章 船舶の明細の表示
 1 船舶の堪航性(Hong Kong Fir号事件)
    傭船した船舶が堪航性を欠く場合に、傭船者はどうすべきか?
    傭船者は、傭船契約を解約できるか?
  船舶の堪航性に関する義務の正確
  メインテナンスクローズ

第3章 傭船者による船舶の使用
 1 傭船者の航路に関する指示と船長の権限
    船舶は日本よりバンクーバーへ向けて出航するところである。
    傭船者から船長に連絡があり、最短の大圏航路を採るように
    指示があった。船長は、過去に大圏航路において何回か荒天
    に遭遇したため遠回りの航程線航路を希望している。船長は
    傭船者の指示を無視して航路を選択することができるか?
  ヒルハーモニー号事件とは?
  貴族院判決=傭船者勝利
  貴族院判決の反響
  チャートのない困難な航路
 2 航路定限
    定期傭船者から傭船契約に定める航路定限を超えた地域への
    配船を求められた場合、船主としてはどのような対応をすべ
    きか? 例えば、I.W.L.の枠を超えた冬の五大湖への配船の
    命令が出された場合、船主としてはどう対応すべきか?
  航路定限とは?
  航路定限外航海の指示に従った場合
  プロテストレターなしで航路定限外航海を行った場合
  航路定限外航行とアンセーフポート
  結氷条項(ICE CLAUSE)
  イエメンでのカーゴクレーム
 3 積荷と傭船者の責任
    積荷が航海中に荷崩れを起こし、船体が損傷した。荷崩れの
    原因は、ステベによる貨物の積付けが不良であったことに起
    因している。船主は、傭船者から船体の修繕費を回収できるか?
  原則
  船長の荷役作業に対する監督権限
  インブロス号事件
  Responsibilityの追加の影響
  甲板上の船積み
  カーゴクレームの責任分担
 4 インタークラブアグリーメント
    インタークラブアグリーメントとは何か? インタークラブ
    アグリーメントが適用される場合とはどのような場合か?
    適用されない場合とは?
  インタークラブアグリーメントとは?
  インタークラブアグリーメントの内容
  再傭船とインタークラブアグリーメントの適用
  インタークラブアグリーメント適用に関する船主・傭船者の注意事項
  2011年修正に関して
 5 ステベ損傷と傭船者の責任
    ステベが荷役中に誤って船舶に損傷を与えた場合、船主は傭
    船者に対して損害賠償を請求できるか? 請求にあたって船
    主あるいは船長が気を付ける点は何か?
  傭船者が責任を負うのが原則
  傭船契約における原則の修正=2つのパターン
  BIMCO Double Banking Clause
  Read the Charter!
  ステベからの回収(東京地裁での勝利)
 6 危険貨物・除外貨物
    危険性を有する貨物が積み込まれた結果船体が損傷した場合、
    船主は傭船者あるいは荷主に損害賠償を請求できるか? 危
    険であることが明らかな貨物が積み込まれようとしている場
    合、船長は貨物の積込みを拒否できるか?
  危険品を理由とする傭船者への損害賠償の法律上の根拠
  危険貨物とは?
  因果関係の遮断
  船長の荷役拒否権
  荷主に対する損害賠償
  積載除外貨物
  船積みの途中で除外貨物であることが判明した場合
 7 安全港・安全なバース
    港あるいはバースが安全でないということで傭船者に発生し
    た損害の賠償ができるのはどういう場合か。責任を追求する
    場合に実務上注意すべき点は何か?
  安全港に関する傭船者の義務
  安全港・安全でない港とは?
  いつの時点で港は安全であるべきか?
  本船の過失、異常事態あるいは“Simple Bad Luck"
  安全でない港を指示された船主の権利
  傭船契約で特定の港が積地あるいは揚地に指定された場合
  実際に事故が発生した場合の注意点
 8 粗悪燃料と傭船者の責任
    傭船者の調達した粗悪燃料の使用が原因となった船舶機関損
    傷事故が発生した場合、傭船者はどのような責任を負うか?
    事故が発生した場合に、将来の請求に向けて船主が行うべき
    措置とは?
  傭船者が責任を負うのが原則
  特約に注意を=Read the Charter!
  エンジン事故が発生した場合の処置のノウハウ
  粗悪バンカーが発見された場合と傭船者の保証状
  燃料効率を上げるためのChemicalの混入
 9 費用の負担・船主の損害賠償の範囲
    傭船契約上、船主が負担すべき費用はどのような費用か? 傭
    船者が負担すべき費用はどのようなものか?
  基本は、Read the Charter!
  保安のための費用の負担
 10 船主の損害賠償の範囲
    船主が傭船契約に違反した場合、傭船者はどの範囲で損賠賠償
    を請求できるのか? 傭船者が傭船契約に違反した場合はどう
    か? 船主あるいは傭船者に免責を主張する方法はあるか?
  英国法における損害賠償の鉄則

第4章 船荷証券と傭船契約
 1 船長と船荷証券(その1)
    積地で傭船者から船荷証券が呈示され、しかもこの船荷証券
    が傭船契約の内容と食い違うものであった場合に、船長は、
    船荷証券の署名を拒否できるか?
  船長の船荷証券への署名義務
  “as presented”の意味
  “as presented”という文言は削除すべきか?
  “without prejudice to the Charter Party”
  船長が、傭船者が呈示した船荷証券の署名を拒否できる場合とは?
  呈示された船荷証券が明らかに傭船契約と乖離している場合
  日付や積荷数量あるいは積荷の性質に関して事実に反する船荷証券が呈示された場合
  メーツレシートの記載と船主の傭船者に対する責任
  スイッチB/L・スプリットB/Lの問題点
 2 船長と船荷証券(その2)
    傭船契約の内容と食い違う船荷証券が発行された場合等に、
    食い違い等により発生した損害を船主は傭船者に対して請求
    できるか?
  傭船者への請求は原則として可能
  船主が求償できない場合=例外
 3 船長と船荷証券(その3)
    メーツレシートにリマークがあるが、傭船者の都合上、クリ
    ーンB/L(無故障船荷証券)を船長が発行した場合の責任関
    係は?
  船長のジレンマ
  英国法の考え方
  船長の権利
 4 船荷証券無しの貨物引渡し
    揚地で船荷証券がまだ到着していないにもかかわらず、傭船
    者が船長に対して、荷主に積荷の引渡しをするように命令し
    てきた。船主としてはどう対処すべきか?
  船荷証券無しでの貨物の引渡しと船主の大きなリスク
  傭船者の補償責任
  保証状による積荷の引渡し
  船主が船荷証券無しで積荷の引渡しを行う義務
  本船で運送される1通のオリジナル船荷証券に対する貨物の引渡し

第5章 オフハイヤー
  運航が停止した場合に自動的にオフハイヤーが成立するわけではない。
  オフハイヤーの成立に船主の過失は不要である。
  オフハイヤーの発生の立証責任は傭船者にある。
  傭船者の傭船契約違反が原因の場合傭船者はオフハイヤーを主張できない。
 1 オフハイヤーの発生事由
    オフハイヤーが認められる基準は何か? オフハイヤー条項
    に“Whatsoever”の文言のある場合、どのような違いが認め
    られるか?
  基本的な考え方
  その他本船の完全な運用を阻害する事由
  Whatsoeverの文言の追加=「その他本船の完全な運用を阻害する事由」の範囲の拡大
 2 オフハイヤーの期間の計算・請求
    オフハイヤー条項におけるPeriod Off Hire ClauseとNet Loss
     of Time Off Hire Clauseの違いとは?
    オフハイヤー請求において注意すべき点は何か?
    将来の船舶の不稼働を見越してオフハイヤーの請求ができるか?
  「期間オフハイヤー条項」と「正味喪失時間オフハイヤー条項」
  「期間オフハイヤー条項」
  「正味喪失時間オフハイヤー条項」
  将来発生するオフハイヤーの傭船料かrなお控除
  傭船者の解約権
  傭船者の注意事項
 3 スピードクレーム・バンカークレーム
    スピードクレーム・バンカークレームに関する基本的な計算
    方法は何か? 船主は、傭船者からのスピードクレームに対
    して、燃料代の節約分を相殺することができるか? 船底付
    着物によるスピードクレームにどう対応すべきか?
  スピードクレームに関する基本的考え方
  傭船契約上の保証速力及び保障燃費の担保に基づくスピード&バンカークレームの考え方
  まず、Gas Enterprise号事件を理解しよう。
  「保証期間」とは?
  良好な気象(Good Weather)とは?
  オフハイヤー条項に基づくクレーム
  船底付着物による速力の低下
  傭船者節約分の相殺
  引渡し後の船主の責任

第6章 傭船期間
 1 傭船契約の始期(キャンセリングデート)
    傭船契約に定めるキャンセリングデートに船舶が間に合わな
    いとはどのような場合か? 間に合わない場合には、傭船者
    はどのようなことができるか?
  “キャンセリングデート”とは?
  “あらゆる面で運航に適する状態”とは?
  船舶引渡し予定日の通知あるいはレイキャン期間短縮の通知
  傭船者は何ができるか?
 2 傭船期間(その1)
    傭船契約期間が「6ヶ月」あるいは「2年」と定められてい
    る場合、傭船者は船舶をどのようなタイミングで返船すべき
    か? 傭船期間が、「傭船期間は4ヶ月から6ヶ月の間」と定
    められている場合はどうか? 「傭船期間は5ヶ月、ただし、
    傭船者の選択により20日間の伸縮が可能」と定められている
    場合はどうか?
  問題の所在
  傭船期間にマージンが定められていない場合
  傭船期間にマージンが定められている場合
  返船の通知は撤回可能か
  返船におけるバンカーの買取り・バンカーの所有権の帰属
  トリップ・チャーターに関して
 3 傭船期間(その2)
    傭船期間の終了が近づいてきた時点で、傭船期間を超えるこ
    とが明らかな航海の指示が傭船者からあった場合、船主はど
    う対応すべきか? 傭船期間を過ぎて船舶が傭船者から返船
    された場合、船主は傭船者に対してどのような請求をするこ
    とができるか?
  傭船期間に関する傭船者の義務
  傭船者は、傭船期間内に船舶を返船する絶対的な義務を負う
  傭船期間を過ぎて船舶が傭船者から返船された場合
  最終航海に関する特別条項の存在
 4 傭船期間(その3)
    傭船契約で定められた傭船期間より早期に傭船者が理由無く
    返船してきた場合、船主は返船を拒むことはできるか? 船
    主はどのような損賠倍賞を請求することができるか?
  返船の拒否
  傭船者への損害の賠償
  傭船料値下げの交渉もほどほどに〜Anticipatory Repudiation(傭船契約の不当放棄)
 5 傭船契約のフラストレーション
    傭船契約がフラストレーションにより消滅するのはどのような場合か?
  フラストレーションの法理とは?
  フラストレーションの成立事由
  契約不履行とフラストレーション
  定期傭船契約におけるフラストレーションの事例
  フラストレーションの効果

第7章 傭船料の回収
 1 傭船料との相殺と相殺の濫用の防止
    傭船者は、どのような場合、傭船料からの相殺・控除を行う
    ことができるか? 傭船者が不当な相殺を行ってきた場合、
    船主としてはどのような対抗手段があるか?
  傭船料からの控除の認められる2つの場合
  傭船契約上、相殺があらかじめ認められている場合
  傭船者が本船の使用を阻害された場合
  相殺できる金額について
  不当な相殺・控除と船主の対抗手段
 2 積荷の留置による傭船料の回収
    傭船料が支払われていない場合、どのような状況下で、船主
    は積荷を留置することにより傭船料を回収することができるか?
  契約書だけでなく留置する場所も重要である
  英国法における積荷の留置
  船会社は何ができるか? 何をすべきか?
  再傭船と積荷の留置
 3 再傭船料あるいは運賃へのリーエン行使
    傭船者が傭船料を支払わない場合、傭船者が荷主から運賃を
    取得する予定である場合、船主はどのような主張を荷主にす
    ることができるか? 定期傭船者が再傭船していた場合、船
    主は、再傭船先から傭船者へ入金予定の再傭船料に対してリ
    ーエンを行使できるか?
  再傭船料へのリーエン行使
  定期傭船者の倒産とリーエンの行使
 4 傭船料の不払いと船舶の引揚げ
    傭船料の不払いのある場合、船主は対抗手段としてどのよう
    な場合に船舶を引揚げることができるか? 引揚げにあたっ
    て注意すべき点は何か? 引揚げの通知はどのような内容が
    必要か?
  船舶の引揚げ
  船舶の引揚げができる場合ー傭船契約を見てみよう
  船舶の引揚げの実務
  船舶引揚げ後はどうなるか?
  違法な船舶の引揚げに対する傭船者の対抗手段
 5 傭船料の未払いと荷役ボイコット
    傭船者が傭船料を支払わないため、船主は、船長に命じて本
    船の荷揚げをストップした。この場合に船主は傭船者に対し
    て賠償責任を負うか? また、船積みをストップした場合は
    どうか?
  荷揚げストップ
  船積みのストップ
  まとめ

第8章 免責及び米国海上物品運送法の摂取
  一般免責条項と米国海上物品運送法の摂取
  米国海上物品運送法等における免責条項
  米国海上物品運送法等の摂取と時効(出訴期限)

第9章 船舶金融と傭船契約・傭船契約の成立
 1 金融機関による傭船料への担保の設定
    金融機関が船舶融資をするにあたって傭船料に対して担保を
    設定する場合がある。この場合に、金融機関が注意すべき点
    は何か?
  傭船料の譲渡
  法の適用に関する通則法と傭船料譲渡の対抗要件
  金融機関による傭船契約の内容の審査
 2 船舶抵当権実行と傭船契約
    金融機関が船舶の抵当権を実行するに当たり英国法上注意す
    べき点は何か? いわゆる傭船者とのQUIET ENJOYMENTの
    合意はどのような意味を有するのか?
  船舶抵当権実行と傭船契約
  QUIET ENJOYMENTの合意はどのような意味を有するのか?
 3 傭船契約の成立
    英国法における傭船契約の交渉ポイントは? 傭船契約は
    いつ成立するのか? “Subject to Details”、“Subject to
    STEM”などの文言の意味は? 傭船者の為の履行保証状の
    作成ポイントは?
  英国法における傭船契約の交渉の注意点
  傭船契約の成立の3要件
  “Subject to Details” “Subject to STEM”等
  “Subject to Detail”
  “Subject to STEM”
  その他のSubjectの用法
  傭船詐欺=傭船者の親会社等による履行保証状の問題

第10章 その他の論点
 1 戦争と傭船契約(その1)
    戦争を理由に定期傭船契約を終了することができるか?
  戦争とWar Cancellation Clause
  フラストレーションによる傭船契約の終了
 2 戦争と傭船契約(その2)
    戦争を理由に船主は戦争地域への船舶の配船を拒否すること
    はできるか? また、船主は揚地の変更を要求することがで
    きるか? あえて戦争区域に配船する場合に船主にとって注
    意すべき点は何か?
  Liberty Clause
  船主の拒否権・揚地変更権
  Unsafe Portを理由とする入港の拒否
  戦争地域へ配船する場合の注意ポイント
 3 戦争と傭船契約(その3)
    船舶が戦争等に巻き込まれ損害を被った場合、船主は傭船者
    に対してUnsafe Portであることを理由に損害賠償を請求する
    ことができるか? 船主として注意すべき点は?
  戦争地域はUnsafe Portか?
  船主による権利の放棄=禁反言(エストッペル)
  War Clauseとの関係=War ClauseはComplete Codeか?
 4 船舶の売買と傭船契約
    傭船契約が存在するにもかかわらず船主が船舶を第三者に売
    船した場合に、傭船者は船主に対してどのような請求を行う
    事ができるか? 傭船者は買主に対してどんどようなアクシ
    ョンをおこせるか?
  旧船主に対する対抗手段
  新船主に対する対抗手段
  まとめ
 5 海賊と傭船契約
    本船は、インドネシアで石炭を積み込みスロベニアへ向けて航
    行していたが、2009年2月22日、アデン湾を航行中にソマリア
    の海賊に拿捕された。本船は、同年4月25日に開放され、5月2日
    原点復帰した。傭船者は拿捕された期間及び原点に復帰するまで
    の期間に関してオフハイヤーを主張できるか? また、船長は
    傭船者からのアデン湾への航行命令を拒否できるか?
  海賊とオフハイヤーをめぐる最近の判決
  船長のアデン湾への配船拒否〜CONWAR条項の解釈
  BICOMのPiracy Clauseは完全か?
  民間海上警備員の問題

(海事図書)

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