船体構造力学 【2訂版】 [978-4-425-71203-8] - 3,150円 : 専門書出版の成山堂書店。, 海事(船舶・海運・港湾)、交通(陸・海・空)、鉄道、物流、水産、気象、自衛官問題集関連の出版社です。
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船体構造力学 【2訂版】


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著者名:
山本善之・大坪英臣・角 洋一・藤野正隆 共著
ISBNコード:
978-4-425-71203-8
発行年月日:
2002-06-18
サイズ/頁数:
A5判 236頁
在庫状況:
在庫あり
価格(本体価格)
3,150円 (3,000円)

船の強さを構造材料と破壊力学、波浪と波浪中の船体の挙動との関連で詳しく解説。附録でLPG・LNG船の構造の特徴、有限要素法等も収録。

◆著者からこの本を読まれるかたへ(「まえがき」より)◆
 船の強さの重要さは、海難事故例からもよく認識されている。さきに大阪大学名誉教授寺沢一雄先生監修の同名の大著が出版され、この方面の書物としてこれ以上のものは期待できないと思われた。しかし、この書物は700ページをこえる分厚いものであり、研究者や実際経験をつんだひとたちには便利であるが、初学者には重い感じを与える。そこで、材料力学を一応学んだ読者に読めるという立場から、できるだけやさしく書かれた本が望まれていた。この時期に応えるとともに、特殊船などの最近の話題を充分とり入れた書物を書くことを計画したところ、成山堂書店社長小川實氏が出版を引き受けて下さり、本書が世に出ることになった。
 本書の特徴としては上記のほか、波浪および波浪荷重、材料、破壊力学、特殊船などについてひととおりの知識を与えるように心がけた。それぞれの担当者の書いた原稿についていろいろ議論し、何度も書き直し、できるだけわかりやすくしたつもりである。材料力学の普通の教科書には載っていないが、船体の強度の見地から是非必要な項目、たとえば平板の曲げと座屈、捩り、骨組構造解析、有限要素法などを多少くわしく書いていたので、このような項目はとばして、問題が起こったときにふり返っていただいてもよいと思う。

1986年6月
著者代表 山本善之

◆二訂版発行にあたって◆
 新訂版が出版されてから6年が経過した。その間、船体の構造に関する新しい問題がつぎつぎに起こった。本年早々に、日本海で切断したロシアの油タンカーナホトカ号より流失した重油により海洋および沿岸に生じた汚染の影響は誠に深刻なものである。このような船体の切断などの破壊、また衝突、座礁などの事故による海洋環境の汚染に、船体構造としてどのように対処すべきかが、第一の問題である。船内の破壊の基礎については、再版において充分論じられている。油タンカーの衝突・座礁などは、汚染の見地から従来あまり考慮されていなかったが、この問題が国際的に広く検討され結論がでたので、その結果を取りまとめて付録5に記述する。
 従来の型式の油タンカーはシングルハルタンカー(single hull tanker)と呼ばれ、今後、小型油タンカーに限って応用できる。大型油タンカーは、環境汚染の見地からその構造が規制され、付録5の記述に従わなければならない。
 第二の問題として、高張力鋼が広範囲に採用された船舶で、疲労に基づく新しいタイプの破壊が発生し、それが大事故に発展した。計算機の進歩により、構造の疲労強度の評価が可能になったので、その評価法の概要を付録6に解説する。
 また、ナホトカ号のような建造後年数のたった「経年船」の強度についても付録6で議論する。経年船の問題として腐食による船体構造の板厚の衰耗があるが、これは検査・点検と修理によって対処されるべきものであり、本書の枠をこえる。

1997年6月
著者代表 山本善之

◆目次◆

第1章 船の安全と船体構造
 1.1 船の安全と強度
 1.2 損傷事故からの知恵
 1.3 構造設計と船級協会

第2章 海洋波と統計理論
 2.1 波の性質
  2.1.1 規則波
  2.1.2 不規則波
  2.1.3 風波の発達
  2.1.4 うねりの伝播
  2.1.5 大波の形成
 2.2 日本近海における台風と低気圧
  2.2.1 台風
  2.2.2 低気圧
  2.2.3 大西風
 2.3 不規則波中の船体応答
  2.3.1 短期予測
  2.3.2 長期予測

第3章 材料の選択と破壊力学
 3.1 材料の破損と防食
  3.1.1 材料の静的強度
  3.1.2 疲労
  3.1.3 腐食
 3.2 破壊力学の概要
  3.2.1 応力拡大係数とクラック先端の塑性域
  3.2.2 脆性破壊
  3.2.3 疲労クラックの成長
 3.3 材料の選択
  3.3.1 高張力鋼
  3.3.2 破壊の防止
 3.4 信頼性の保証

第4章 船の局部強度
 4.1 平板
  4.1.1 平板のたわみ
  4.1.2 薄い板の大たわみ
  4.1.3 板のたわみに対する塑性変形の影響
 4.2 補強版のたわみ
  4.2.1 補強板
  4.2.2 貨油倉の船底構造
  4.2.3 横隔壁
  4.2.4 等価な直交異方性板
 4.3 梁柱と平板の座屈
  4.3.1 梁柱の座屈
  4.3.2 平板の座屈
 4.4 平板の座屈後の挙動
  4.4.1 基礎方程式
  4.4.2 長方形板の弾性座屈ごの挙動
  4.4.3 弾性座屈後の平板の最終耐力
  4.4.4 2軸圧縮を受けるときの最終耐力
  4.4.5 水圧を受ける平板の最終耐力
 4.5 補強版の座屈
  4.5.1 スチフナの曲げ剛性
  4.5.2 パネルに座屈が生じたあとの補強板
  4.5.3 パネル座屈後の補強板の最終耐力
 4.6 荷重
  4.6.1 波による圧力
  4.6.2 船内の液圧
  4.6.3 水面衝撃

第5章 船の全体としての強度
 5.1 船体梁に作用する剪断力と曲げモーメント
  5.1.1 静水中においてうける剪断力と曲げモーメント
  5.1.2 波浪中でうける剪断力と曲げモーメント
 5.2 船に生ずる応力
  5.2.1 応力計算
  5.2.2 船の断面に生ずる剪断力の分布
  5.2.3 甲板室の問題
  5.2.4 水平曲げ
 5.3 薄肉梁の捩り理論
  5.3.1 閉じた薄肉梁のサンブナンも捩り理論
  5.3.2 中実断面に対するサンブナンの理論
  5.3.3 曲げ捩り理論
 5.4 コンテナ船の捩り
 5.5 横断面の変形

第6章 横強度
 6.1 横強度解析法
  6.1.1 横強度
  6.1.2 骨組構造解析
  6.1.3 スパンポイント
  6.1.4 横強度部材の応力
 6.2 縦強度部材と横強度部材の相互作用
  6.2.1 油タンカー
  6.2.2 ばら積船
  6.2.3 自動車専用運搬船
  6.2.4 鉱石運搬船

第7章 動的影響
 7.1 弾性振動
  7.1.1 質量ばねの振動
  7.1.2 長方形板の振動
 7.2 過渡的な力に対する応答
 7.3 波によって誘起される船体梁の振動

付録
付録1 2次元弾性論
 1.1 応力関数
 1.2 平板の有効幅
 1.3 応力集中
 1.4 クラック近傍の応力場

付録2 ストリップ法
 2.1 基本的な仮定
 2.2 ストリップ法の考え方
  2.2.1 付加質量、造波減衰係数
 2.3 正面波中の船体運動と波浪荷重
  2.3.1 船体慣性力
  2.3.2 船体の運動によって生ずる力
  2.3.3 波浪強制力
  2.3.4 規則波中の縦運動と縦波浪荷重
  2.3.5 不規則波中での船体応答

付録3 有限要素法
 3.1 一定ひずみ三角形要素
 3.2 剛性マトリックス重ね合わせと平面応力解析
 3.3 はり要素
 3.4 全体座標系表示の平衡方程式

付録4 LNG船、LPG船
 4.1 LNG船、LPG船の概要
 4.2 LNG船、LPG船の構造上の問題
  4.2.1 スロッシング
  4.2.2 船体とタンクの相互作用
  4.2.3 独立タンク タイプBの破壊機構解析

付録5 海洋汚染防止とダブルハルタンカー
 5.1 油タンカーの2重殻化の要求
 5.2 ダブルハルタンカー
 5.3 船体に対する規制
 5.4 構造設計上の問題点
 5.5 ダブルハルタンカーと同等な構造

付録6 疲労強度評価と船体構造解析
 6.1 疲労設計の概要
 6.2 荷重と応力
 6.3 応力の短期予測と長期予測
 6.4 階層的応力解析法と疲労強度評価

付録7 SI単位系

◆参考書籍◆
商船設計の基礎知識【改訂版】
基本造船学 【船体編】
船のメンテナンス技術 【三訂版】
船舶工学概論 【改訂版】
造船技術と生産システム
造船技術の進展-世界を制した専用船-



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