私の趣味は30年間やっている「釣り」です。
この本を読んでから、大袈裟ですが
「釣り」が10倍たのしくなりました。
(銀行員 Tさん 55歳)
もっと魚を釣るために、もっともっと釣りを楽しむために、魚のことを知りつくした研究者が書いた本をオススメします。
魚は色がわかるのか?魚は1度釣られると学習するのか?釣り糸は見えているのか?初心者からベテランまで、マニュアル本には載っていない釣りのヒントが満載。
最新の研究成果をまとめた最新版!
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●「釣りのことは全てわかっている」というベテランの方へ
釣り人なら誰しも、「もっとうまく魚を獲れないものか…」と思ったことがあるでしょう。そんな思いに応える一冊がこれです。
魚はどんな色や味・音・匂いを好み、嫌うのか。釣りへの学習能力は?プロの漁師や釣りバカも疑問に思う魚の感覚や習性を科学的に解明。また、魚を効率的に集める漁法も紹介しています。
魚を知り、とりかたを知れば、百戦して危うからず。漁師の経験と知識に科学者の研究を加えればまさに鬼に金棒!
プロの漁師から釣り人まで、魚とファイトする人なら誰でも絶対に読んでおきたい一冊。
◆著者からこの本を読まれる方へ◆
魚の行動に興味をもつ動機は人によって様々で、自分が飼っている熱帯魚に自分の意志を伝えたいためにその魚を知りたいという人もいれば、もっと釣りが上手になりたいために魚の行動を知りたいという釣り愛好家もいるだろう。最近は、自然環境保全という考えが浸透し、希少魚とその外敵動物の行動を知って希少動物保護に役立てたいという欲求も出てきた。
漁師にとって漁獲の対象となる魚の行動習性を知ることは、自分と家族の生活を維持するために欠かせない。熟練した漁師は漁撈技術の師であるばかりでなく魚の行動習性の師でもある。筆者はことあるごとに漁師を訪ねて、彼らの経験から得た知識を教えてもらっている。しかし、彼らとて魚の行動習性を何もかも知っているわけではない。例えば、彼らは、どのような擬餌の色が良いかは経験的に知っているが、対象魚が色を区別できるのかという基本的な疑問になると科学者に頼らざるを得ない。
科学者は魚の行動を「刺激に対する反応」と単純に考えて行動研究を進めるので、眼や鼻など刺激受容の窓口である感覚器を知らなければ行動の理解につながらない。魚は進化の過程で水中という棲息環境に適合した感覚と行動を発表させた。魚種によって、また、海域によって異なる魚の行動を巧みに利用するように漁獲する方法(漁法)と道具(漁具)が多様化し、発達してきた。しかし、現在でもまだ漁法・漁具の改善が行われているのは、こうした魚の行動習性がまだ十分理解されていないことの表れだろう。
漁師が長年の漁撈経験から得た知識に、科学者が得た知識を加えることによって、我々は魚の行動習性をもっと理解できるようになるに違いない。また、漁師や遊魚者の経験が科学者に様々な示唆を与えることもあると思う。本書がこれらの両者の掛け橋になることを願っている。
川村 軍蔵
知って得する豆知識:釣りが10倍楽しくなる本
◆目次◆
第1章 魚の知恵と学習能力
1-1 知恵を測る尺度
1-2 漁具からの脱出能力
(1)キスは網下からだけ逃げようとする
(2)ブリは破網部から脱出する
(3)追い込み網と浮地曳網の場合
(4)イセエビは体に絡んだ網をはずす
1-3 釣り針経験の学習
1-4 計算をする魚
(1)学習のからくり
(2)ユウイカの定型的行動
1-5 検潮器をもつ魚
第2章 釣られやすい魚と釣られにくい魚
2-1 マーティン仮説の検証
2-2 釣られにくい性質の遺伝
2-3 バイテクで釣られにくい魚をつくる
第3章 魚の見る能力
3-1 広い視野と魚眼レンズ
3-2 視力の測定
3-3 形の識別
(1)キンギョの形状識別能力
(2)ブルーギルの形状識別能力
(3)サワラ突き漁法の餌木の囮
3-4 頭を振って泳いでも注視が可能
3-5 魚の眼は高速度カメラ
3-6 濁った水中でも見える魚の眼
3-7 紫外線も見える魚の眼
3-8 紫外線を通さないサケの眼のレンズ
3-9 不思議な稚ガメの向海行動
3-10 人には見えないもう一つの光−偏光−
第4章 魚が好む色
4-1 海が青いわけ−海中光学の話−
4-2 色覚を調べる方法
(1)識別学習実験法
(2)感光色素の光吸収スペクトル特性
(3)S電位
(4)カツオ・マグロ・カジキは色盲?
(5)明るさで変わる眼の機能
4-3 魚の色の好みを測る
(1)攻撃習性で調べる
(2)餌の色や漁具の色で測る
(3)人工魚礁の色は青が良い
(4)成長とストレスで測る
第5章 魚が好む音と嫌う音
5-1 音の性質の物理学
5-2 魚の内耳
(1)内耳で音が聞こえる仕組み
(2)音源方向探知
(3)魚は音の周波数を識別できるか
5-3 側線の構造と機能
5-4 魚が好む音
5-5 魚が嫌う音
第6章 魚が好む味と匂い
6-1 魚の味覚と行動
6-2 魚の嗅覚と行動
6-3 焼酎かすに誘引されるメジナ
6-4 マグロが好む味と匂い
6-5 イカ墨で釣る
(1)イカ墨で魚を釣る
(2)魚油で釣る
6-6 イカ・タコの化学感覚と摂餌行動
(1)コウイカ
(2)マダコ
6-7 エビ・カニの化学感覚と摂餌行動
(1)化学感覚器
(2)砂糖きびでカニを獲る
6-8 アワビの化学感覚と摂餌行動
(1)化学感覚器
(2)摂食行動
6-9 悪臭から逃げない魚
6-10 偉大な学者も失敗する
(1)サケの母川回帰臭覚説
(2)魚の恐怖物質
第7章 ウナギの生体磁気コンパスと回遊
7-1 磁気感覚の確認
7-2 生体磁気コンパスの確認
7-3 地磁気情報の記憶と回遊
7-4 永久磁石の漁業への応用
7-5 ヨーロッパウナギの磁気感覚研究の問題点
第8章 魚を集める技術
8-1 集魚灯漁法
(1)魚の走光性
(2)集魚灯の効果範囲
(3)驚異的なタイ国の集魚灯技術
(4)問題のスルメイカ釣りの漁船集魚灯
8-2 人工漁礁
(1)伝統的技術
(2)魚はなぜ浮魚礁に集まるのか
(3)魚が好む浮標物と滞在期間
(4)浮魚礁の効果範囲
8-3 篭漁具の誘引効果
8-4 カツオ一本釣りの撒餌と散水
8-5 ブリ飼付け
第9章 毒植物で魚を獲る
9-1 毒植物で魚を獲る
9-2 毒植物の他の利用
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◆参考書籍◆
ベルソーブックス026 魚の心をさぐる-魚の心理と行動-
ベルソーブックス033 クロダイの生物学とチヌの釣魚学
◆水産のことならベルソーブックスシリーズ◆
地球は水の惑星であり、その表面の70%は海です。人類は古来より、地球の生命を育む海にさまざまな恩恵を受けてきました。いま直面する地球環境や人口、食糧問題等の解決に当たり、海は大きな役割を果たすものと期待されています。四方を海に囲まれた我が国は、古くから水産に関わる学問と文化を発達させ、この分野で世界の科学・技術をリードしてきました。
社団法人日本水産学会では、創立70周年記念事業の一環として、私たちの生活と綿密な関係のある水産について、少しでも理解を深めていただくために、水産のあらゆる分野からテーマを選び、「ベルソーブックス」の名のもとに、全100巻のシリーズを刊行することにしました。
「ベルソー」とはフランス語で星座の水瓶座【verseau】のことですが、フランスには【La mer est la verceau de la vie】(海は生命のゆりかご)という海洋生物学者モーリス・フォンテーヌ教授の有名な言葉があります。この「ベルソー」の中にはverseauとよく似た発音のberceau(ゆりかご)の意も込めています。地球の水瓶、海の生命のゆりかごとして育った生物たち、それが海からの贈り物「水産物」です。
このシリーズは、高校生や大学生、一般の方々に、水産に関するさまざまな知識や情報をわかりやすく、提供することを目指しています。
本シリーズによって、一人でも多くの人が、水産のことに理解を深めてくだされば幸いです。