船のおはなし。商船の種類には何がある?

船のおはなし。商船の種類には何がある?

こんにちは、石川です。
久々の三連休、みなさまどう過ごされたでしょうか。私は、友達の付き添いで足利市美術館へ刀を見に行きました。が、20年振り、期間限定の公開ということで企画展は尋常でない長蛇の列…!渋滞にも巻き込まれまくり心が折れそうでしたが、ご当地グルメを巡ったりとなんだかんだ楽しみました(笑)

さてさて、今日のブログはひさしぶりに船のおはなしです。
海運の入門書として好評のベストセラー、『ビジュアルでわかる船と海運のはなし』を新訂版として3年振りにリニューアルいたしました!
近年の海運業界の動きを取り入れたこちらの最新版から、今回は「船の種類」についての豆知識です。

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船の種類について

一口に「船」と言っても様々なタイプのものがあります。そこで船を種類別に分けてみようと思うのですが、それにもいくつかの方法があります。

船体の材質に着目すると、木船、鉄船などに分けられますし、船を進めるのに使う動力や燃料に着目すると、人力で進むろかい船、風力で進む帆船、ディーゼル機関で走る機船、機船のマストに帆をつけた機帆船などに分類することができます。その他にも船舶安全法に定められた航行区域によって、平水、沿海、近海、遠洋区域船というように分類する方法もあります。

しかし、船をその用途で分けるとすれば、それは軍艦、漁船、商船、特殊船の4つに大別できるでしょう。
特殊船というのは、各種の作業船、タグボート、はしけ(バージ)、水先船、巡視船…などのことです。軍艦や漁船、特殊船には船舶ファンの興味を惹くユニークなものが多いのですが、ここでは主に、営業目的で旅客を運ぶ旅客船と貨物を運ぶ貨物船を指す商船について書いていきます。

旅客船

今日では世界中の空を航空機が飛び交っていますが、かつて海を越えて人が移動するのには旅客船を使うのが一般的でした。当時の北大西洋航路は多くの豪華客船が覇を競ったところで、1912年の処女航海で氷山と衝突して海に沈んだことで後世に名を残すことになった「タイタニック」もその一つでした。

近代客船の歴史はそのまま移民の歴史と重ね合わせることができます。北大西洋航路に就航していた客船がヨーロッパからアメリカへ向かう移民を運んだように、日本の客船も南米やアメリカ、オーストラリアなどに多くの移民を運びました。特に明治期の「笠戸丸」に始まり、大正~昭和初期の「さんとす丸」「ぶゑのすあいれす丸」「あるぜんちな丸」、太平洋戦後の「あるぜんちな丸(2代)」「ぶらじる丸(2代)」などへと続いた南米移民船群は日本の客船史において重要な役割を果たしました。

クルーズ客船

かつての旅客船が目的地へ移動するための乗り物だったのに対し、クルーズ自体をレジャーとして楽しむための船がクルーズ客船で、航海の魅力を高めるために船内の設備を豪華にし、エンターテイメントやレクリエーションについてもさまざまな工夫がこらされています。

世界で観光クルーズの盛んなところはカリブ海や地中海、アラスカ、バルト海などですが、最近は東南アジアの海でのクルーズも盛んになってきています。
また、クルーズにはカジノを目的としたものもあれば、寄港地での観光、異文化体験や国際交流、船上での研修や学習を目的としたものからエコ・ツアー的なものまであり、その楽しみ方のバリエーションも広がっています。

クルーズ客船としては、イギリスの「クイーンエリザベスⅡ」などが有名ですが、日本にも「飛鳥Ⅱ」や「にっぽん丸」「ぱしふぃっくびいなす」などがあります。近年日本のクルーズ人口は伸びており、2014年度の統計では外航又は国内クルーズを利用した人泊数(乗客数x泊数)は150万人泊(前年比15.2%増)となっています。その内訳は、外航クルーズが123万人泊(乗客数13.8万人)、内航クルーズが27万人泊(乗客数9.4万人)です。

カーフェリー

旅客と貨物の両方を運ぶ船のことを一般には貨客船と呼びますが、法規上はそういう区分はなく、12名を超える旅客を運ぶ船は旅客船になります。私たちがよく見かける貨客船はカーフェリーですが、カーフェリーも法的には旅客船です。

国内で就航している長距離カーフェリーは大型高速化しており、大型トラックを150台以上積み、30ノット(時速約56キロ)程度の速力で航行するものもあります。道路の渋滞や自動車の排ガスによる大気汚染を緩和するためにも、カーフェリーの普及とそのサービスのさらなる向上が望まれています。

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もっと知りたい方は、『ビジュアルでわかる船と海運のはなし』をチェックしてみて下さい!