船上の気象観測のおはなし

船上の気象観測のおはなし

こんにちは。今朝の雪で出勤に三時間ほど掛かった石川です(..)
今日は、海の上での気象観測のおはなし。

いまではあらゆる方法で気象を予測し、かなり正確な天気予報を知ることができますが、かつての日本には「日和山」と呼ばれる山があり、そこでの観測を基にして天気の変化を予測し、船の出航をコントロールしていました。今日でも天候や海潮流の予測は船の安全運航に欠かせないことで、そのための気象・海象の知識は航海士にとって必須のものです。それと同時に、船は“動く気象観測所”であり、気象観測の国際的な規則などについて知っておくことも求められるのです。

地球表面の7割を占める海での気象観測データは、天気予報のために欠かせませんが、それを気象観測船だけのデータで補うことはできません。そこで、気象業務法では

①遠洋、近海または沿海区域を航行する旅客船
②遠洋、近海または沿海区域を航行する総トン数300トン以上の船舶
③総トン数100トン以上の漁船

は、気象観測機器を備えることと、3時間ごとの気象・海象を記録して気象庁に報告することが義務付けられています。正確な気象予報には、船上から集まった気象情報が役だっているんですね。

船上での気象・海象観測の仕事を「リーサイド(Lee side)」と呼びますが、その本来の意味は「風下側」です(風上側はWeather side)。これは航海中に安全な気象観測をおこなうには、風下側が良いということから。チェックする項目は、気温と湿度、気圧、水温、雲、波浪などの計8項目。たとえば雲なら、種類のほかに雲量を、1~10の数字に当てはめて記録します。

空全体を雲が覆う状態を「10」、これくらいだと「5」。

空全体を雲が覆う状態を「10」、これくらいだと「5」。

【気象・海象現象メモ】
「海陸風」・・・天気の安定した夏ごろに、海岸地方でよく吹く風。日中は陸が海よりも温められて海から陸に向かって吹く風を「海風」、夜になり陸から海に吹く風を「陸風」といいます。この二つがちょうど入れ替わる朝方と夕方は無風状態になり、これがいわゆる朝凪、夕凪です。なるほど、気温差が少ない時、海は穏やかになるのですね。

(トップ写真は、気象観測船「陵風丸」)